プレーンソング

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 21
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062050357

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  • 5月25日読了。保坂和志のデビュー作、西武線沿いの田舎に住む30近い会社員の「ぼく」の2LDKのマンションにやってくる猫や友人たちと、競馬友だちたちとの日常。本当に何も起きないのだが、何というか、小説を常に「ストーリー」や「伏線」「整合性」、「トラウマ的な出来事」の発生を予測しつつ期待しつつ読んでしまっている自分の固くなってしまった頭にとっていいリハビリになるような、そんな気がする・・・。「友人が泳ぎに行った」というシーンを読むだけで、「溺れるんじゃないか?二度と戻ってこないんじゃないか?」なんて思ってしまう当方が異常なのか。例えば居酒屋での話など、決められたストーリーもなければどんでん返しもないけれど、話しているその空気・思考の動きやとりとめもなく何も共有していないけれど「ただ、そこにいる」友だちの存在が一番面白いものなんだよねえ。

著者プロフィール

1956年、山梨県に生まれる。小説家。早稲田大学政経学部卒業。1990年『プレーンソング』でデビュー。1993年『草の上の朝食』で野間文芸新人賞、1995年『この人の閾(いき)』で芥川賞、1997年『季節の記憶』で平林たい子文学賞、谷崎潤一郎賞、2018年『ハレルヤ』所収の「こことよそ」で川端康成文学賞を受賞。主な著書に、『生きる歓び』『カンバセイション・ピース』『書きあぐねている人のための小説入門』『小説の自由』『小説の誕生』ほか。

「2022年 『DEATHか裸(ら)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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