深い河

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著者 : 遠藤周作
  • 講談社 (1993年6月4日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062063425

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深い河の感想・レビュー・書評

  • ある意味で忘れられなくなる本だと思う。

    抱えて抱きしめていいのかも分からない、切ないくらいのどうしようもなさ・・・。

  • 同じ想いでも、表し方が違うと分かり合えないのだろうか
    例えば神様を信じる想いは同じでも、違う神様を信じている人たちは互いをわかり合うことは出来ないのだろうか

    派閥だとか、国境だとか、人種だとか、
    人を愛する気持ちは一緒でも、これらが違うと争わなければならないのか?
    同じ、人間なのに?

    それなら、神様はどこにいるというの?

    心が何度も締め付けられて、それでも一気に読み終えてしまうこの本は、ただ、ただ、愛しい。
    どうして今まで出会わなかったのだろうと悔やんでしまう、それ程凄い。
    決して綺麗ではないけれど、何度でも読みたい。

  • 3年前、知人に薦められて読んだ本。
    いつかガンジス川へとずっと考えていたことが
    先月ついに実現し、物語の舞台を実際に見ることができた。
    しかし描写されているような、1日100人
    のたれ死にというのような死の風景は見られなかった。
    すでに過去の話なのかもしれない

    帰国後、久しぶりに再読。
    読むのがつらいほどの話があったことを思い出した

    「人は愛よりも憎しみによって結ばれる。
    人間の連帯は愛ではなく共通の敵を作ることで可能になる」という文が印象に残った。

    そうか同じ宗教のひとびとの結束が強くなるのは、
    違う宗教という共通の敵がいるからなのだ。
    現在の世界の構図はまさにこのとおり

  • 今まで出会っていなかったことを悔やむくらい、良い本です。

  • 中学か高校で読んでおきたかった。
    人生に対して腹をくくる手助けをしてくれる本だと思う。

  • 久しぶりに「ちゃんと」本を読みたい、と思って、寝かせに寝かせたこの本を本棚から選択。
    愛とはなんぞや。宗教とはなんぞや。定評通り、遠藤周作が考えてきたことの集大成のような作品です。それから読んだ時期が時期だったからか、世代、時代とはなんぞや、というところも考えてしまいました。
    宗教的側面については何も綴らずとも、、、とも思うのですが。時々、美津子と同じように、同じではないかもしれないけれど、家族以外の人を愛する、ということがとことんのところ出来ないでいる自分を感じることがあって。だからこそ、愛するという行為は大変難しく重大なことなのだと、無償の愛が与えられるということが文字通り奇跡なのだと、気付く瞬間もあって。現代の若者の多くはそれだけの重さをもって人を好きになっているのか、結婚しているのか、それともよりカジュアルな関係性を築いているのか、どうなのだろう、なんて考えてしまったりします。
    同じだけ考え込んでしまったのが、カタカナにしてしまえばジェネレーションギャップの問題です。特に印象的だったのが、今になってしまうと「戦時中の人間」とまとめてしまいがちな世代でも、戦時中の大人と子供とでは、戦争に従事した者と銃後の人間とでは、当たり前ながら全くもって経験してきたことが異なるということです。当時子供だった人間が戦争に行った人間と「同じ」苦労をしたかのように言葉を発したら、後者が嫌悪感を感じるのは仕方の無いことに思われます。それでも前者のノスタルジーには同情の余地があるし、相当の想像力が無ければ自分より酷い思いをした人間の配慮というのは出来ないものだし、その言葉は別に本当に「同じ」経験をしたという前提で発せられたものではないはずです。世代がズレると、色々な物事の価値判断の基準もズレてきてくるものです。だから、何ならパラレルワールドで生きているんだ、位に思わないといけない場面もあるのかもしれません。
    最近「もうすぐ平成という時代が終わる」と呟いてみて、昭和が更に遠ざかった気がしました。本当に知らない時代だし、こうして文学などで昭和をなぞらえてみても「古典」の埃っぽさのようなものを感じることが増えたような気がします。でもその埃っぽく感じる時代を過ごしてきた人がまだまだ今の世の中にも生きているわけで。どうしようもない、埋まることの無い溝を感じるわけで。
    だからこそ、、、と思うのが、異なる世代に向ける視線の問題です。この作品にもそれとなく憐れみや情けなさを思わせる視線がちらちらと出てきました。主体としてはほぼ出てくることなく対象であり続けた三條夫妻も老いた参加者に多少なりと冷ややかな視線を向けていたことでしょう。その描写が無かったのは遠藤周作の年齢もあってのことでしょうか。その視線は言葉とならない限り相手に感付かれることはそうないのでしょうけれど、思われずに済むなら思われない方が気持ちが良いに決まっています。私が当事者で少しでもそんな風に見られていそうだと察してしまったら、自意識過剰だと思われても「自分のことを大して知っているわけでもないのに僅かな情報だけで適当に計って勝手に憐れまないで」とブチ切れてしまいそうです。それなら無関心な方が遥かに優しいと思います。それでも人は人のことが気になって仕方が無いものでしょうし、そんな関心が愛に繋がっていることもあるものです。ああ、難しい。

  • 癌で失った妻の生まれ変わりを探しに来た夫、基督教を信仰する昔の同級生のいる町を訪れようとする女性、動物だけに胸の内を話せる童話作家、ビルマのジャングルで死と隣合わせの退却を経験し戦友達を弔いに来た老人。人も悲しみも生も死も全てを包んで流れる深い河。
    飢餓、病苦、苦痛に耐えながらも萎びた乳房から人間に乳を与えるヒンズー教の女神チャームンダーが印象的だった。

  • 題名通りに深く混沌とした話だった。
    インドは行ってみたいとは思わないけど、話は聞いてみたいって感じの国。その雰囲気を知れた。

  • ・玉ねぎ
    ・ガストンさん

  • 神は存在というより、働きです。


    資料ID:W0117105
    請求記号:913.6||E 59
    配架場所:1F電動書架C

  • 私はこの本を読み「チャームンダー」という神様を知りました。
    彼女のような愛を持つ人間でありたい。

  • 遠藤周作さんの本は、エッセイしか読んだことがありませんでした。敬虔なキリスト教信者であることしか知りませんでした。何だか重いなあと感じました。何度か読み返したいという気分です。

  • 今まで3回は読んだ。で、3回とも読んだことを忘れてた。
    別に話がつまらないわけではないのですが…

    号泣するくらいいい話なんだ
    罪って切ないと思う。罪を感じる者の身に起こる出来事が!
    本当に純粋でその場にいるときはただ黙って見ているけど
    後になってそれが無性に切ない。

    なんで★三つかって?それは君、話の好みってやつさ
    切ないが好きな話じゃない、いい話だったのさ

  • 自分ではどうしようもない罪や悩みを抱えたとき、人はそれを求める。
    そしてそれを具現化して現実に実感できるものが深い河なんだと思った。しかしそれは求める人にしかその意義がわからず、必要としない人にはむしろ不潔なものとして捉えられる。

    単なる綺麗事だけではなく、生きるということは辛いことであると神すらも示しているインドの文化は美しく感じられる。
    不明確な何かをただ一心に信じることは精神的な逃げを感じさせるが、そうすることで強さや優しさも感じられる。その人は人類にとっての希望のように思えた。信じることで少なからず救われる人はいる。

  • 著者闘病経験との渾身の一作。沈んだ序盤から心震わされる。キリスト教作家.多視点のバラードと祈りの文学。

  • 中古で購入しました。

    そして私の読んだ初の遠藤周作氏の作品。
    舞台はインド。
    登場人物の描写よりも、内容がスピリチュアルで、しかもそれでいて自然な流れ。

    何度も何度も読んでみたい、読むたびに違う印象を残す作品。

    深い。本当に深いです。

    記憶にも残るし、すごく自分に訴えかけてくる一冊。
    本が自分に語り掛けてくる。
    自分が求めている答えのヒントが隠されていると思える大切な本。

    時々無性に読みたくなる。
    私の中で秀作というのは、読んだ後も何年経っても忘れられない本
    まさにそれが、この本。

    これは私に語りかけてくる本で
    私がこの内容の本質を理解できないという理由で☆4つ
    もっと自分自身の読解力がほしいな。

  • どうも一度読んだらしい。全然ラストを覚えてなかったし、本作にない磯辺が探し出した少女の手を取るシーンとかなんだか頭にあったりしたが(^^)
    前に読んだときと心の残り方がかわるだろう。ひどく共感するところが大きかった。
    遠藤周作のスタンスはずっと変わらない。日本人の身の丈に合う神を探し続けている。自分の神を探すことは是であり、ヨーロッパのカトリックがすべてではないと言い続けている。
    けれど、彼は作家。故に、それを物語に織り込む。登場人物の誰も彼もが身に沁みるのは、私も年をとったからか?
    学生の頃から宗教を考え、考えすぎて、距離をおき、やっと、今では私もガンガーに辿りつくような気がする。
    興味からでなく、いつかは心がインドに呼ばれそうだ。

  • インドへ行くツアー客を通じて、それぞれの哀しみや死を静かに描いている。哀しみを河底深く埋め隠しても、河の流れが土砂を押し流して悲しみをあらわにしていく。
    哀しみには寄り添うことしかできないのか。

  • テーマは宗教。
    作者もキリスト教徒らしいけど、西洋的なキリスト教を「大津」という人間を代弁者として、批判したかったのかなー、と思う。

    んで、舞台はインド。
    いろんなものが混沌とするこの国で、人の生死であったり、運命であったり、生きるということそのもであったり・・・
    様々な登場人物がそれぞれ違ったドラマを背負ってこの地を訪れ、人の存在意義を確かめる。

    けど、これ、インドである必要はあったのかな?と疑問に思う。
    大津はともかく、その他の人たちのストーリーは強引にインドにこじつけた感じやし。
    ストーリーとしても、正直結構普通。
    というか、一般的に考えたら重い内容なんやろけど、なんかイマイチ共感できる部分が少なくて、イメージしずらかったってのが本音。
    インドの情景を思い浮かばせられる表現は引き付けられたけど、物語性はないし、面白くはなかったかな。

    あと、ラストが「え、終わり?」って感じ。
    もうちょい驚きが欲しかったなー。そういう小説ではないんやろけどさw

    でも、インドには行ってみたくなったから、この評価でw

  • 全体よりは所々のセンテンスで目を引かれた

  • 宗教とは何だろう。難しい。死について考える。

  • フランス、リヨンなどを舞台とした作品です。

  • 遠藤周作著『深い河』読了。
    徹夜で読んでしまうほどの名作。インドのバラナシ、ガンジス川が舞台の小説。 対立するモノ全てが混在し共存してるのがバラナシ。生と死。清浄と不潔。神聖と卑猥。慈悲と残忍。そしてそれらすべてを受け入れるのが神聖な河、ガンジス川。 あぁ。考えさせられる名作だ。

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