孟嘗君(2)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 114
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062066532

作品紹介・あらすじ

数奇なる運命の鮮やかな転変
送別の宴はおわった。夜明けまであまり時がない。夜具にはいった風洪、いや白圭が、ねむりに沈もうとしたとき、人のけはいがした。人のけはいは、足音をともなっていた。――翡媛か。部屋の空気がゆれた。そのゆれは白圭の夜具を浮かし、しなやかなものをすべりこませた。ことばはない。……しずかなたゆたいがつづいている。女ははげしいしあわせに襲われた。なにかがくだけたように感じた。が、そのくだけたものは惜しいわけでもなく、くだけたもののかわりになにかが明瞭にみえてきそうであった。――本文から

感想・レビュー・書評

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  • 孟嘗君こと超文こと田文はまだ子供のまま。彼の父代わりである風洪はこの巻でも旅を続け、北へ南へ東へ西へ。そして、名を白圭と変え、商人の道を歩むのであった。
    と思いきや、ここからは活劇パート。孫氏(孫臏)を救う為にあれやこれやと動く中で、田文の父・田嬰とも会う。ここでは、暗躍する者達もいて、ミステリー小説とも思える推理も展開もあり、読者を飽きさせない。

  • 第二弾
    秦での義弟公孫の出世、そしてかつての友である女の夫孫子を救出に、まだまだ先の長い展開か?
    風洪、改め白圭の活躍は
    今後の戦国時代の行く末にも関連

  • <図書館で借りた>

    宮城谷先生の他の作品と違って(←おそらく)、推理小説のような展開もみられて、めちゃくちゃ面白い!

    武人よりたくさんの商人が登場するのも面白い。

    富を再分配して人につくしたいと決心する主人公の視点と、農民を尊び商人を嫌う義弟の視点を通して、商売とはなんぞやというビジネス哲学を考えることもできる。

  • わしか。わしは一介の処士だが、いつの日が天下を制する、といってくれた人がいる。そ
    れを信じている変わり者よ。


  • 2008/7 再読

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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