- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062066532
作品紹介・あらすじ
数奇なる運命の鮮やかな転変
送別の宴はおわった。夜明けまであまり時がない。夜具にはいった風洪、いや白圭が、ねむりに沈もうとしたとき、人のけはいがした。人のけはいは、足音をともなっていた。――翡媛か。部屋の空気がゆれた。そのゆれは白圭の夜具を浮かし、しなやかなものをすべりこませた。ことばはない。……しずかなたゆたいがつづいている。女ははげしいしあわせに襲われた。なにかがくだけたように感じた。が、そのくだけたものは惜しいわけでもなく、くだけたもののかわりになにかが明瞭にみえてきそうであった。――本文から
感想・レビュー・書評
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孟嘗君こと超文こと田文はまだ子供のまま。彼の父代わりである風洪はこの巻でも旅を続け、北へ南へ東へ西へ。そして、名を白圭と変え、商人の道を歩むのであった。
と思いきや、ここからは活劇パート。孫氏(孫臏)を救う為にあれやこれやと動く中で、田文の父・田嬰とも会う。ここでは、暗躍する者達もいて、ミステリー小説とも思える推理も展開もあり、読者を飽きさせない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二弾
秦での義弟公孫の出世、そしてかつての友である女の夫孫子を救出に、まだまだ先の長い展開か?
風洪、改め白圭の活躍は
今後の戦国時代の行く末にも関連 -
<図書館で借りた>
宮城谷先生の他の作品と違って(←おそらく)、推理小説のような展開もみられて、めちゃくちゃ面白い!
武人よりたくさんの商人が登場するのも面白い。
富を再分配して人につくしたいと決心する主人公の視点と、農民を尊び商人を嫌う義弟の視点を通して、商売とはなんぞやというビジネス哲学を考えることもできる。 -
わしか。わしは一介の処士だが、いつの日が天下を制する、といってくれた人がいる。そ
れを信じている変わり者よ。
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2008/7 再読