- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062077972
作品紹介・あらすじ
東京・新宿の公園で爆破事件が発生、多数の死者が出た。犠牲者のなかに「私」の、ただひとりの女性、ただひとりの友人がいた…。第41回江戸川乱歩賞受賞作。
感想・レビュー・書評
-
こうゆう作品って笑っちゃいけないのだろうか、やっぱりTPOってあるから「フフッ」ってほくそ笑んで知性高そうにしてないとだめかもしれない。インテリやくざに元医者のホームレス。ウイスキー転がしながらウイットな会話に、煙草吸うときは100円ライターで付けたらダメな感じかも。
読み進むにつれて明かされる主人公の背景も盛りすぎてて、東大中退して元プロボクサーっで、逃走中は点々と職をかえて今、アル中のバーテンダーで作れる料理はホットドッグのみとか。
不器用に生きることに拘ってるような器用さがいぶかしい。
ブレーキ壊れた車を修理しないで乗りまわすとか。
冤罪で15年間逃げきって時効を成立させたとか。
無表情に語る主人公。背後に回ったら無茶警戒されそうだけど、一人でいるときは、うーん、マンダムっていってそうww
あらすじはこんな感じ。
新宿中央公園で起きた爆弾テロ事件、多くの死傷者の中に22年前の大学紛争で立てこもりカップ麺をすすった仲間2人の死亡も確認された。一人は当時、爆弾事件の主犯格とされ海外に逃亡した男と、もう一人は当時同棲していた女だった。
そんな2人に接点のある主人公に容疑がかかるなかヤクザからも追われ自ら真犯人をつきとめていくストーリー。
読んでいくうちに真相が明らかにされて話が膨れ上がりなんだか面倒そうな中2病を拗らせながらゲームが終わってしまった感じで歯痒さが残りました。
てか関わる人、すべてが関係者ってどんな狭い世界なん。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「黄金の時間というものがある。私にとって、ここ十年ほどそれは、週末にウィスキーを飲みながらミステリーを読む時間だった。」著者の言葉より。
今は亡き藤原さんのように私もウィスキーを片手にこのテロリストのパラソルを読んでみた。
アルコール中毒かつ頭脳明晰な主人公をはじめ、登場人物の明晰さが気持よく、楽しめた。
そして私もプロの仕事を見るのが好きだ。
CHIVAS REGAR /MIZUNARA。
-
ハードボイルド小説、作者はベテランというわけではないようだが、奥の深い設定で最初から引き込まれるし、最後までワクワクとながら読み進めることができる。あくまで娯楽ものではあるが、映画化されてもいいような小説だった。
-
文句なしに面白いな〜!と思えるミステリ、特にハードボイルドに触れると読書を続けてよかったな、といっときの感興に耽る。むかしむかしに読んだことがあるはずだけれど、今なお名前を見る機会が多かったので、再度手に取る。色褪せない。「罪の声」の作者がインスパイアされたというのは誠に納得。
-
1995年に第41回江戸川乱歩賞を、翌1996年に第114回直木賞を受賞した作品。島村をショーケン、桑野を根津甚八でドラマ化されてるんですね。島村をショーケンって合ってると思いました。どの登場人物にもあまり感情移入出来なくて残念だけど内容的にはいろいろな想いが絡まっていて面白かった。ラストはなんだか切ないね。
-
はじめて読んだハードボイルド小説。ラストになればなるほど、ぐわぐぐあー!ってなる。
-
ご都合主義とラストの畳み方が少し引っかかりはするが満場一致での江戸川乱歩賞受賞も納得の面白さ。
ずっとバーテンって言ってるのが気になったが仕事に愛着あるわけじゃないしむしろリアルか -
▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/145051 -
第41回江戸川乱歩賞受賞作