ウロボロスの基礎論

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著者 : 竹本健治
  • 講談社 (1995年10月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (523ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062078696

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ウロボロスの基礎論の感想・レビュー・書評

  • 「ウロボロス」シリーズ第二作目です。
    竹本さんの作品に登場する主人公・智久くんが出ているので、「どんな仕掛けだろう」と思いながら読みました。
    智久くんは私が抱いていたイメージとは違っていました。
    やはり、カラクリがあったのね。

    ハナからお下品です。
    笑えますが、食事中は遠慮した方がいいですね。

    綾辻さんは、また酷い目に遭っています。
    ラストのオチがあれですか。
    「竹本さんは綾辻さんが嫌いなのか」とツッコミたくなるくらいです。
    不由美さんは、ああだし。

    一番酷い目に遭ったのは田中さんかしら。
    他のう○こ被害に遭った方々も可哀想ですけどね。
    あんなものにまみれて死ぬのは絶対に嫌だわ。

    宇宙論を読むのは苦痛でした。
    小説ジャックは面白かったです。

    二つの話は、独立しているようでリンクしていました。
    とはいえ、最後まで読んでも訳が分からなかったです。

    小野不由美さんのマンガが読めるのは「ウロボロス」シリーズだけですね。

  • 著者竹本健治自身は無論、竹本の周囲の作家たち(綾辻行人、島田荘司笠井潔など多数)が、実名で登場。
    現実と虚構が交錯する、奇想ミステリー。
    「ウロボロス」3部作の2作目。

    第1作『ウロボロスの偽書』
    http://booklog.jp/users/aleksey/archives/1/4061817027
    第3作『ウロボロスの純正音律』
    ()

  • ウロボロス(ouroboros, uroboros)は、古代の象徴の1つで、己の尾を噛んで環となったヘビもしくは竜を図案化したもの。
    竹本はこの小説でウロボロスシリーズの確立を願い実現した。
    月輪の如く丸い円はイデオロギーを越え、ナイフのように鋭く鈍く光り、ミステリ界への叛逆とオマージュ、そして、零落した。
    世界はインタラクション的に連鎖し収斂する。それが虚構と現実であろうとも。この擬似リアリティはギロチンに近いもので、真リアリティをブチッと切断する。早く止血しないと夢も虚飾も歪曲もテンペストも贋物も有象無象の概念が溢れ出てしまう。それは箱庭療法のように無意識の漏洩としてであり、ユング派における集合的無意識とアーキタイプの暴発である。
    宇宙論の果てにエリクサーの生成は夢見ないのか。虚構とは宇宙の創作なのか。ウロボロスの竹本とこの世界の竹本は同一人物であるのか。パラレルワールドと我々の住む世界の接着は可能なのか不可能なのか。それとももうなされているのか。牧場少年の登場によって竹本は自らの創作人物と出会う。まるでドリームのようにシンクロニシシティのように竹本文学のジンテーゼのように、彼らはただただ運命に従って出会うのみ。出会って会話してそして別れる。一期一会として処理しきれない感情はどこに埋没すればいいのか。
    ミステリ界の同盟人物の登場は前作「ウロボロスの偽書」に踏襲されているシステムであるが、今作では虚構とはあまりリンクしないように思われた。しかし、活字世界に彼らの過去の真実が投影され、大学時代の出来事・事件のノンフィクションが多量に流出している。それは事実であるらしいが、その発生と「基礎論」においての一種のキメラ的接続点には何かの複写であり、この出来事を描写することで竹本は「基礎論」の深淵を読者に見せる。
    瀟洒なこのストーリィはページ最初の「登場人物=モデルからひとこと」「あとがき」からもそのシュプレヒコールが読み取れる。そして、その祝福と蜃気楼は竹本への可及的裂帛であるだろう。
    最後に、この作品は宇山氏への尊敬の念を込めることで多少の熱暴走を遮り、ドラマツルギーを高め、そして煙草の吸い殻のように儚く終焉に向かって消えていくのである。

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