- Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062081320
感想・レビュー・書評
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丸谷才一の著書はいつか読みたいと思い続けてきたのだが、なかなか機会に恵まれず、なぜかこの本を最初に読むことになってしまった。本当は笹まくらか女ざかりがよかった。
ともあれ、不慣れな文学史論を読んでみた。
前半の「恋と女の日本文学」は、中国の文学と比べて、日本文学はなぜにこうも恋愛が主題となるのか。後半の「女の救はれ」は女性崇拝について。
どちらも実感がなかったので、そんなものなのかなという程度の印象。日本文学の原点は天皇の恋歌であることと、本居宣長が後の日本文学の礎を築いたということが面白かった。「女の救はれ」の方は論点がどうしてもつかめずに、途中で投げ出してしまった。
まあ、源氏物語も平家物語も読んだことないので、ピンとこないのはいたしかたないか。
それにしても歴史的仮名遣いの文章はなかなかによかった。好み。パソコンで変換するときは面倒くさいだろうな。手書きだったんでしょうけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日本文学はどうしてこんなに恋が好きなのか、女性中心なのか。「万葉集」から「細雪」までの新しい展望。「日本文学史早わかり」「忠臣蔵とは何か」とつづく、わが国文学史を新しく解明する三部作・完結篇。
(1996年)
— 目次 —
恋と日本文学と本居宣長
女の救はれ -
日本文学における恋の描写が、中国文学との比較の上で興味深く書かれている。
が、文体に馴染めず途中挫折。