恋と女の日本文学

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  • 講談社
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本棚登録 : 49
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (181ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062081320

感想・レビュー・書評

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  • 丸谷才一の著書はいつか読みたいと思い続けてきたのだが、なかなか機会に恵まれず、なぜかこの本を最初に読むことになってしまった。本当は笹まくらか女ざかりがよかった。
    ともあれ、不慣れな文学史論を読んでみた。
    前半の「恋と女の日本文学」は、中国の文学と比べて、日本文学はなぜにこうも恋愛が主題となるのか。後半の「女の救はれ」は女性崇拝について。
    どちらも実感がなかったので、そんなものなのかなという程度の印象。日本文学の原点は天皇の恋歌であることと、本居宣長が後の日本文学の礎を築いたということが面白かった。「女の救はれ」の方は論点がどうしてもつかめずに、途中で投げ出してしまった。
    まあ、源氏物語も平家物語も読んだことないので、ピンとこないのはいたしかたないか。
    それにしても歴史的仮名遣いの文章はなかなかによかった。好み。パソコンで変換するときは面倒くさいだろうな。手書きだったんでしょうけど。

  • 日本文学はどうしてこんなに恋が好きなのか、女性中心なのか。「万葉集」から「細雪」までの新しい展望。「日本文学史早わかり」「忠臣蔵とは何か」とつづく、わが国文学史を新しく解明する三部作・完結篇。
    (1996年)
    — 目次 —
    恋と日本文学と本居宣長
    女の救はれ

  • 日本文学における恋の描写が、中国文学との比較の上で興味深く書かれている。
    が、文体に馴染めず途中挫折。

著者プロフィール

大正14年8月27日、山形県生まれ。昭和25年東京大学文学部英文学科卒。作家。日本芸術院会員。大学卒業後、昭和40年まで國學院大學に勤務。小説・評論・随筆・翻訳・対談と幅広く活躍。43年芥川賞を、47年谷崎賞を、49年谷崎賞・読売文学賞を、60年野間文芸賞を、63年川端賞を、平成3年インデペンデント外国文学賞を受賞するなど受賞多数。平成23年、文化勲章受章。著書に『笹まくら』(昭41 河出書房)『丸谷才一批評集』全6巻(平7〜8 文藝春秋)『耀く日の宮』(平15 講談社)『持ち重りする薔薇の花』(平24 新潮社)など。

「2012年 『久保田淳座談集 暁の明星 歌の流れ、歌のひろがり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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