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この作品からのみんなの引用
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・・隣人を愛し、敵をも愛せよと悟した耶蘇(やそ)の教えは、貧しい彼らの良心であったにちがいありません。人間としてそうせねばならぬとわかっていても、日々の暮らしのために裏切り続けねばならない彼らの良心。だから彼らは、すべての悪行について、その良心の呵責から免れるために、愛、愛、愛、と呟き続けねばならなかった。
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珍妃の遺書から~自らの利のために人を殺す。ひどいことですね。・・日々の暮らしがそんなにも貧しいから、きっと心までもまずしくなってしまったのでしょう。他人を思いやる仁(じん)を、彼らは持ち合わせなかったのです。
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ボーイにステッキと帽子を預けて、松平教授は椅子に座った。背もたれに身を沈めると、足の先が泳いでしまうほどの大きなソファだった。
小柄な教授のしぐさがおかしかったのか、貴族達の顔に微笑がうかんだ。
― 112ページ
みんなの感想・レビュー・書評
芥川龍之介の「藪の中」的にそれぞれの話者から見たストーリーが語られる。果たして真実は?
しかし史実では、連合国はイギリス・アメリカ・ロシア・フランス・ドイツ・オーストリア=ハンガリー・イタリアと日本の8カ国であったが、この本に登場するのは4カ国になつている。
すごいミステリー。珍妃の死というお題だけでここまで話が深まるとは…。
前作、蒼穹の昴からの伏線も素晴らしい。
そしてますます中国の歴史に引き込まれていくのでありました…。
歴史ミステリー。
名前の読み方には最後まで馴染めなかったが、ストーリーと登場人物は魅力的で面白かった。
「蒼穹の昴」「中原の虹」の外伝的な印象を受けた。
蒼穹の昴で描かれた政変の裏でおこった珍妃の死のナゾ。故宮に何度か行っているのに、この井戸はしっかり見ていなかった・・・無念。
ナゾ解きをする調査団が当時清国に侵略していた列強諸国を象徴していて、自我そのままに大陸に足を踏み入れた国の国民として、身近な物語として読める。
自分が感じたクライマックスは、光緒帝がその調査団の各々を責め立てる場面。中華のエンペラーはまこと偉大なり。
今年、とうとう中国がGDPで世界第二位になったとニュースで言ってたけど、もともと紀元前から、清王朝までの2000年以上は中国がGDP世界一だったわけで、今彼らは200年ぶりに世界一への挑戦を始めているわけです。
さて、蒼穹の昴の続編ですが、蒼穹が歴史ミステリーだったのに対して、今回は恋愛仕立てのミステリーです。スマートに描かれているイギリス・ロシア・ドイツ・日本の貴族に対して、狂気すれすれの光緒帝が最後に吐露する想いで、その立場が逆転してしまう。「珍妃を殺したのは誰なのか」だけでなく、「清朝を殺したのは誰なのか」を問いかけています。
光緒帝の妾妃である珍妃。列強が押し寄せた混乱の最中に亡くなり、それは紫禁城内でもタブーの一つ。一体誰が珍妃を殺害したのか。
その真相をドイツ、ロシア、イギリス、日本の四人の貴族が調べることになりますが、どの証言も信頼するには足りず、真実は一向にわからないまま進んでいきます。「蒼穹の昴」のその後のことがわかります。
史実と合わせてもこれはこれで面白く読めると思います。
「蒼穹の昴」の続編ということで読みました。
語り手が次々と変わっていく謎解き。
そして、みんながみんな嘘を言っている…。
最後の「天子」の章はさすがでした。
ミセス・チャンも沢も、なかなかやるな!!
皇帝と、珍妃の愛の話。
二人がこの身分でなかったら、幸せだったろうに。
「蒼穹の昴」とは一味違う作品で驚きました。
浅田次郎氏の中国歴史小説シリーズの第2弾です。これは短編で、中継ぎ的な印象がありますが、すぐに読めました。内容は、珍妃が義和団事件に巻き込まれて亡くなった背景を、探っていくというものです。まぁまぁでした。
光緒帝の妃、珍妃が井戸に投げ込まれて殺されたーー。
一般的に犯人は西太后と言われてますが、この物語では違った角度からその犯人が浮き彫りになります。
結末に、思わず息を呑んだ一作。
やっぱり浅田次郎さんはすごい…!何を読んでも泣いてしまうんですが、これもとても特に大好きです。あとは「永久の緑/フォーエヴァークリーン」(短編)と、「シエラザード」に並ぶくらい大好きです
【珍妃の井戸】 浅田次郎さん 清朝末期、戊戌の政変から義和団事件へと続く動乱の北京。 その事変のどさくさに、皇族の中でもごくごく限られた 人物しか立ち入ることの出来ない暗黒の魔宮、紫禁城内で 皇妃が殺害された。 義和団事件の際、暴徒の鎮圧にあたった連合軍は その事件に危機感を募らせた。 皇妃が殺されるということは、いつ皇帝が殺されても おかしくないというコトだ。 ... 続きを読む »
前シリーズ『蒼穹の昴』を読んでからだいぶ経ってしまったので、どんなキャラ設定だったけか?と若干混乱気味で読んでました。奇しくもつい最近に『藪の中』を読んだばかりで、この作品。変なめぐり合わせみたいなものを感じてしまいます。次作(?)の『中原の虹』の繋ぎ、みたいなものでしょうか、それとも実験作品でしょうか、『蒼穹の昴』のような壮大さみたいなものは感じられませんでした。モチーフの面白さから試しに書いてみた、という感じを受けました。
光緒帝に最も寵愛された妃。珍妃が殺されるにいたる、歴史背景、様々な見解を知ることができる。
マンチューリンの強さを、ここでも知らされた。
大変読みやすい本です。(K)
一気に読んだ。
誰の言うことも何も信じられず、かつ全て本当である、といった感じ。
ただ最後の珍妃の遺言書?のような手紙の、演劇少女口調はちょっとどうかと思う。
蒼穹の昴の続編らしいのですが、こちらだけでも問題なく読めます。あらすじはどこかに書いてあると思うので省略。
個人的な読み所は主人公である英国海軍の提督(伯爵),ドイツ帝国の大佐(男爵),露清銀行総裁(公爵),東京帝国大学教授(子爵)の4人の貴族たち。彼らの国民性を表した会話が好きです。一人だけ小さい日本人…申し訳ないけど可愛かったです(苦笑)
浅田次郎の中国歴史小説。 『蒼穹の昴』の続編ですが、主役は英国の伯爵、ドイツの男爵、ロシアの公爵、日本の子爵の四人に変わります。 それぞれ爵位とは別に提督、大佐、総裁、教授という肩書きを持つ四ヶ国の貴族が、義和団事件の最中に起きた衝撃的な事件、「珍妃殺害事件」を調査。 前作の主要人物であったNYタイムズ特派員トーマス・バートン、元御前太監・蘭琴、北洋通商大臣・袁世凱らの証言を集めます。 李... 続きを読む »
蒼穹の昴のスピンオフ版-蒼穹の昴があまりに良かったので、少し不完全燃焼。 故宮には、実際にあるそうです。
2010/01/05完讀 「蒼穹の昴」番外篇。 イギリス帝国海軍提督エドモント・ソールズベリー組成八國聯軍調查團來到中國北京。在一次舞會中,提督偶然結識一名謎樣女性,向他指出兩年前珍妃被殺一事,認為查出犯人事關重要。 提督另外找了ドイツ帝国大佐ヘルベルト・フォン・シュミット、ロシア帝国露清銀行総裁セルゲイ・ペトロヴィッチ、日本東京帝国大学教授松平忠永三位伙伴;四人同樣都來自帝制國... 続きを読む »
載湉、わたしの愛しい人!
清王朝の滅亡の皇帝・光緒帝の最愛の妃、珍妃。義和団事件の際、紫禁城内で命を落としたその美しい姫の死の真相に、列強側の取材と言う形で迫ります。
蒼穹の昴のスピンオフ版として描かれたストーリーですので、載湉やミスチャン、載沢、そして珍妃もまた、本編での本心やここに至までの立ち振る舞いを思い出すと、より感慨深いです。
浅田先生の中国史小説は、歴史小説というにはドラマティックな部分が強いので、読みやすく、入り込みやすいです。
泣かせのっ!浅田っ!ざわ…!
『蒼穹の昴』がいい下地になり、こちらはさくさくと読めた。 『蒼穹の昴』が清の内側から描いた作品なら、こちらは外国人の目から見た清国を描く体裁をとっている。 英国、ドイツ、ロシア、日本の貴族階級に属する四人が珍妃の死んだ謎に迫るのである。 名物新聞記者、トーマス・バートンに始まり、珍妃のそばにいた人物、宦官の蘭琴や袁世凱や姉の瑾妃など順に話を聞くうちに、謎は余計に深まる。 いったい誰が何... 続きを読む »

矛盾だらけの物語。
意味のない嘘が解せない。
何人かの、自分に都合の悪い人間を犯人に仕立て上げるというのはわかるのだが、結局、犯人は誰なんだ?
最後にやってきた皇帝の証言も信じるに足り...






