つきのふね

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (228ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062092098

感想・レビュー・書評

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  • 中学生のさくらと、元親友の今では口も聞かない梨利と、梨利を好きなストーカーのような勝田君と、さくらを助けてくれたちょっと風変わりな智さんの話し。少しずつ壊れて行く智さんを救おうとさくらと勝田君が駆け回る。言葉が胸にストレートに響いてくる。さくらと梨利の確執にも、それらの言葉は響いていく。「会いたい」の一言が泣ける。ラスト、智さんを救うために、幼い頃心が壊れてしまった時に、智くんからもらったという手紙を、智さんの親友が今度は智さんへプレゼントする。この手紙が泣ける。ボロボロ泣ける。そんなつもりなかったのに、、、最後の1行だけで、涙が止まらなくなった。この手紙があれば、こんな手紙を送ってくれる人が一人でもいれば、人は生きていけるのだと思う。

  • 森絵都さんの作品の中で
    一番大好きな本です!
    涙ぼろぼろでした。

  • 最初のフレーズがいい。「このごろあたしは人間ってものにくたびれてしまって、人間をやってるのにも人間づきあいにも疲れてしまって、なんだかしみじみと、植物がうらやましい。」ひとは簡単にこわれる。いつでもどこでも誰にでも起こること。でも自分だけがひとりだと思わないこと。そういうのが伝わってくる。思春期の子が読むのにいい本。でも同じように生死のことを書いている本で「カラフル」のほうがわたしはからっとしていて好きかな。

  • 2007.08. 中1に読んで以来。森さんは、小学生の頃からずっと好きで、児童小説時代にリアルタイムで読んでいて。あの頃の方が、感性が豊かだったんだろうな。その感覚に戻れるかと思って読んでみたんだけれど、そこまで感動できなかった。でも、”植物になりたい”というフレーズに、とても心惹かれた。私もよくそう思う。表紙は桜沢エリカさんだったよ。

  • 繊細なとしごろ。いつだってそっちがわにいってしまえる不安定さ。
    なんだかむねがいっぱいになるはなし。
    森絵都だいすき

  • 2007.6.21読了

  • やっぱり森さんは中学生の姿をえがくのが上手すぎる。エピローグでじんときてしまった。

  • 070603読了。最近新.サンイチオシの森絵都を借りてみました。中学生の「さくら」「梨利」「尚純」と24歳でノアの箱舟的「月の船」の設計をしている「智(さとる)さん」が、世紀末と思春期を乗り切ってゆく話。最後が良かった。「ぼくわ小さいけどとうといものでしょうか。ぼくわとうといでしょうか。」

  • 自分だけがひとりだと思うなよ!
    死ぬことと生きることについて考えてた。どっちがいいか、どっちがらくか、どっちが正解か。今までずっとそういうこと、考えてきた気がする。

    あたしはちゃんとした高校生になれるのかな。
    ちゃんとした大人になれるのかな。
    ちゃんと生きていけるのかな。

  • 初めてよんだ森絵都の作品

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著者プロフィール

森 絵都(もり・えと):1968年生まれ。90年『リズム』で講談社児童文学新人賞を受賞し、デビュー。95年『宇宙のみなしご』で野間児童文芸新人賞及び産経児童出版文化賞ニッポン放送賞、98年『つきのふね』で野間児童文芸賞、99年『カラフル』で産経児童出版文化賞、2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞、06年『風に舞いあがるビニールシート』で直木賞、17年『みかづき』で中央公論文芸賞等受賞。『この女』『クラスメイツ』『出会いなおし』『カザアナ』『あしたのことば』『生まれかわりのポオ』他著作多数。

「2023年 『できない相談』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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