透きとおった糸をのばして

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著者 : 草野たき
  • 講談社 (2000年7月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062103374

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透きとおった糸をのばしての感想・レビュー・書評

  • 市立図書館のティーンズコーナーにある草野たきさんの本を時々見つけて読みます。主人公のもどかしい心の葛藤とそれを乗り越えた後のさっぱり感がオバサンの私にとっても爽快で
    リフレッシュします。

  • きょう読み始めて先ほど読了。草野たきさんははじめてかな。
    はじめの方はやや入り込み難かったけれど、後半はあまり気にならなかった。るう子ちゃんも強烈だけれど、知里ちゃんの描き方が、ぶれていなくて上手だなと思う。皆何かしらの背景を抱えているのだけど、でもそれがすべて明かされるわけではない。その距離感が、うまいなぁと思う。
    ちなみちゃんサイドも読んでみたかったな。

  • 草野たきさんは小学校高学年~中学生の女の子によく借りられる。

    この物語の主人公も、中学生の女の子たち。

    そうそう、ちょっとしたことをきっかけに、親友っていってた子と仲たがいしたり、仲なおりしたり、疎遠になったりしたよなあ。

    マイペースですぐ人に頼ってしまう主人公と、しっかり者で頑張りやな親友の関係、主人公のイトコとその友達(?)の不可解な関係が対照的。

    疎遠になってしまった人とも、透き通った細い糸でつながっていて、それは伸びたり短くなったり(だったか?)している、というラストは勇気がもらえる。
    草野たきさんは、いつも内戦(by辛酸なめ子)の女子の味方だな~。

  • 人間関係というと、どうしても複雑視してしまう。自分は今まで29年間、生きてきたが、苦手なものの筆頭に挙げられるのが人間関係だ。

    これまでたくさんの人と出会ってきたが、今でも続いているといえば、高校時代に出会った、えびちゃんとずみちゃん(こないだはゴメン)、つぅじぃ氏、それから大学時代の友人数名だけである(すまん、勝手にひと括りにして。他意はない)。

    小学校や中学校の頃、あんなに仲の良かった友人たちとは、まったく消息をとっていない。

    ところで小学校・中学校の頃の人間関係というのは、なんとも微妙なものがあったことを思い出す。僕は自分から人の悪口を言うのは嫌いな性だが、友人の中には誰かの悪口を言い、そいつを除け者にしようなどという陰湿な奴がいて、それに加わらなければ、逆に僕が除け者にされる恐れを子供ながらに感じていて、友達だと思っていた友達が突然に友達でなくなったり、ひょんなことから全然絡みのなかった人間が友達になったり、まるで綱渡りのような友達関係があったように思う。今にしてみれば、あれは友達関係と呼んでいいのか、上辺だけの、お互い痛いところには触れないようにしようとする、なんだか無難路線に徹しようとする人間関係だったように思える。

    僕の時代でさえ、そうだったのだから、インターネットやケータイなどの発達した現代を生きる小学生・中学生たちは、きっともっと人間関係・友達関係に悩んでいるような気がする。勝手な推測だが。

    小説の主人公・香緒は中学2年生。やはり香緒にとって大切な親友・ちなみとの関係に悩んでいる。親しくなればなるほど、その反動もまた大きい。香緒にとって、ちなみはとても大切な存在だが、ちなみにとっては、むしろ一緒にいると苦痛な存在だった、そう気付かされた香緒。そんな香緒の心の成長を描いた作品。親友という存在に全面的にもたれ掛かっていた彼女が、自分に甘えずに生きていこうと決意した場面はとても清々しい。

    それでもこの作品は、人間関係って、複雑で面倒で、一人が楽なんだよね、ってなことを言っているのではなく、見えないけれども、人と人とは誰も、透明ながらも糸で繋がっていて、ときには、誰かに甘えたり頼ったりしてもいいし、逆に誰かを甘やかしたり頼まれてもいいんだと言うている気がする。自分が強くあるべき理由もまた、その「糸」という確かな繋がりがあるからなのだ。

    何がきっかけで、忘れていた友人関係が舞い戻ってくるかわからない。今まで出会ってきた人とは、みんな糸で結ばれているからだ。いつ、誰から、その糸が引っ張られるかわからないし、自分から糸を引っ張るかもわからない。そう考えると、人間関係って、最高におもしろいものになる。それに気付いた香緒の姿は凛々しく、たくましく、そして美しいのであった。

    ヨッシャ、僕も香緒ちゃんを見習うかってな感じで、背筋をのばす。

  •  草野さんってヤングアダルト専門?こういう話って巧いなぁ、と純粋に感心した。
     友達との関係に悩む中2の香緒、研究に熱中することで何かを忘れようとする従姉妹の大学院生、知里、ふられた恋人をおって上京してきた知里の高校時代の友人、るう子。るう子のバイタリティに引きづられるように環境もまわりはじめる。「ひとはねぇ、動かなかったら死んじゃうんだよ」。というるう子の言葉にはドキンとした。無理だと思っていても、叶わない望みだと分かっていても、動かなければ、何もかわらない。るう子の元カレが違う女性と結婚式をあげたその時の言葉「あたしだってゴールインだよね。あたしなんてひとりでゴールしちゃったもんね」。というセリフも印象的だった。

  • 去年、母が「アンタと状況似てるんじゃない」と買ってきたもの。
    読んだ後の後味が凄く良かった。爽やかな作品。

  • 中学生って、友達の占める割合がとても大きい。一日のほとんどを学校で過ごし、休日も部活だなんだで、学校と同じ人間関係のなかで過ごしているから当然なんだけど。胸の中でモンモンとする様子がとてもていねいにかかれているので、女子中学生が読めば、共感するコトがいっぱいなんだろうな・・・。

  • 思春期の頃、どうでもいいようなことで悩んだり喧嘩したりして疲れた、女の子特有の人間関係を思い出した。絶交したままになっている友達の顔が浮かぶ。思春期を過ごした女性なら、だれでも共感できる感覚がこの本の中にはある。

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