脳男

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 473
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (323ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062103893

作品紹介・あらすじ

連続爆弾魔のアジトで見つかった心を持たない男。謎だらけの存在が犯人を追いつめ、街ではパニックが加速する。第46回江戸川乱歩賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 江戸川乱歩受賞作。
    タイトルからロボット男の話なのかな?と手にとった1冊。
    サスペンスと思いきや いきなり舞台は、愛宕(おたぎ)市で、連続爆破事件が発生、茶屋刑事は爆弾犯と目星をつけた緑川を追いかけ、犯人ともみ合っていたのが、鈴木一郎。つまり脳男だ。
    こんな早い段階で犯人が分かりどんな展開になるんだろう?と思いつつ特殊な記憶能力を持つ脳男を鑑定した鷲谷真梨子が過去を調べながら茶屋刑事と逃がした犯人を追う場面にヒヤヒヤドキドキしながら引き込まれる面白さ。
    でも、結末がえっ!という終わり方に続編があるのねと納得。

  • 現代で起きたとある爆弾テロ事件と、感情を持たない青年の、過去からの系譜が、リンクするように物語内で展開していく話。

    能男という、鈴木という青年は、見たものを瞬時に覚え大量にストックするが、モノをモノとして捉えられない、つまりモノの特性を理解して行動することができない障害を負っている。

    そんな中、精神科医の真梨子と、刑事の茶屋が折なすストーリー展開がハラハラする。一般的に社会派ミステリーが受賞しやすく、新人だけが応募資格があるという「江戸川乱歩賞」を受賞しただけあって、読みやすい中にも、非常に読み応えがあった。。。

    今度は映画を見ようと思う。

  • 連続爆弾事件の犯人を追う警察。アジトに突入すると、爆弾犯と格闘する謎の男が。共犯として逮捕し、精神鑑定をする。結果、男は感情を持たないことが判明。正体を掴むため、精神科医は男の過去を調べ出す。

    あらすじだけ見たらものすごく面白そうなのに、文章があまりに冗長でなかなかページが進まなかった。1番の原因は人物の名前を書きすぎ。
    〇〇はコーヒーを入れた。〇〇はカーテンをあけた。そして事件について〇〇は考えだした。
    のように、前後の関係から省ける主語を書くので、本当に読みづらい。
    一人しか登場していないシーンでも主語を省かないのは何故なのか。

    警察が無能すぎる。
    アジトを囲んだ状況で、ボコボコにされ耳を千切られた爆弾犯を取り逃すのは流石にどうなの。
    別の場面では爆弾の前で油断して死んでるし。
    メインキャラの茶屋刑事も立場上仕方ないとはいえ、犯人確保の邪魔しかしていない。
    正直茶屋刑事がいなければすぐに事件解決していたと思う。

    脳男の設定や、自我の確立についての見解は良かった。
    続編は読まなくていいかな。

  • 父遺品本
    自分は文庫本で買って読んでた。
    我が家のあるある事象w

  • 再読。驚異の記憶力と身体能力を兼ね備え、痛みを感じず感情を持たない最強の「脳男」。謎に満ちた彼の姿は不気味であると同時に、非常にかっこいいダークヒーローでもあるわけですが。しかしラストでは哀愁も感じてしまいました。痛みにしろ、ネガティブな感情にしろ、ない方がいいというのはその通りなんだけれど。人間が生活を送っていくうえでは、不可欠なものなのかもしれません。
    しかし読んだのがもう相当昔のことなので、ほとんど覚えてなかった……。爆弾魔との戦いには手に汗を握ります。はらはらどきどきの連続。なるほど、こういうスリルも味わうことができないのでは、脳男はたしかにものすごーく不幸な存在なんだなあ、ということを実感しました(笑)。

  • 第46回江戸川乱歩賞受賞作品。

    連続爆弾犯・緑川を追い詰めた現場でとらえられ、共犯者とされた男・鈴木一郎。

    裁判所より鈴木の鑑定医となった鷲谷真梨子は、検査によって鈴木には感情の欠落があることが分かってくる。

    逃亡を続ける緑川が鈴木が鑑定入院している病院で爆弾を爆破させ、患者たちを人質に取り、鈴木も緑川確保に協力するが。。。


    感情が欠落することにより、どういう人間が作り出されるのか?

    続編を期待します。

  • ある地方都市で起きた連続爆破事件の犯人が割り出されるところで物語ははじまる。警察が犯人のアジトを急襲すると、犯人は謎の男ともみあっている。犯人は逃亡し警察は謎の男のみ逮捕するが、男「鈴木一郎」の言動はどこか奇妙で、精神鑑定を受けさせるため病院に送られる――

    そして、鈴木一郎について迫っていくのだが、実は彼は特殊な能力を持った人間だった。

    非常に面白い小説。わくわくする上、論理的な飛躍や矛盾は見られ無い。続編があるようなので是非読みたい!

  • おもしろい~~おもしろい~~とまらなかったよ~

  • 続きも読みたいと思う。

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著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係 生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔 脳男2』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー 脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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