13階段

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1363
感想 : 225
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  • Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062108560

作品紹介・あらすじ

無実の死刑因を救い出せ。期限は3ヵ月、報酬は1000万円。喧嘩で人を殺し仮釈放中の青年と、犯罪者の矯正に絶望した刑務官。彼らに持ちかけられた仕事は、記憶を失った死刑囚の冤罪を晴らすことだった。最大級の衝撃を放つデッド・リミット型サスペンス!第47回江戸川乱歩賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  •  ずっと気になっていた作品…やっと読むことができました。無実の死刑囚樹原の冤罪を晴らしてほしいと破格の報酬での依頼を受けたのは、刑務官の南郷と、人を殺めた罪を償い仮釈放された三上…。樹原は事件当時の記憶を失っており、唯一の手がかりは最近思い出した「階段」の記憶…。2人が日々奔走している間にも、死刑執行に関しての手続きは着々と進んでいくのだが…。

     まさか、まさかの展開にドキドキしました。エンディングもですが、そこに行き着くまでの展開は読み応えがありました。刑法や死刑制度、被害者や加害者の心情や取り巻く社会的な問題を描きだし、また事件の真相を追う中で南郷と三上の2人の関係がすごくいいものになっています。この2人だからこそ、真相にたどり着くことができたのだと感じました。2人が思い出話をするかのように、お酒でも飲みながら語り合える未来を想像したくなりました。

    • かなさん
      ヒボさん、ありがとうございます(^^)/
      「13階段」この作品も読めてよかったぁ~!!
      デビュー作だったんですねぇ…すごいなぁ…
      あと...
      ヒボさん、ありがとうございます(^^)/
      「13階段」この作品も読めてよかったぁ~!!
      デビュー作だったんですねぇ…すごいなぁ…
      あとは、「ジェノサイド」!!ですよねぇ~

      でも、読みたい本はキリもなく湧き出てくる感じで
      積読は増える一方だし(^_^;)
      ぼちぼち読みます…。
      2023/06/04
    • ヒボさん
      ジェノサイドは名作ですよ~♪

      私も積読まみれの生活を送っていますし、読みたい本は数多あれど、その時に読みたいと思う本から無作為に読み進めて...
      ジェノサイドは名作ですよ~♪

      私も積読まみれの生活を送っていますし、読みたい本は数多あれど、その時に読みたいと思う本から無作為に読み進めてる感じですし、無理せずにですよ(*^_^*)

      今も葉真中作品を続け読みしようか、久々にJ・ディーヴァー作品を読もうか悩み中です^^;

      2023/06/04
    • かなさん
      ヒボさん、ありがとうございます。
      積読まみれは、私だけではなかった(^_^;)
      ですよねぇ…ある意味、本好きの“サガ”ですかねぇ~
      好...
      ヒボさん、ありがとうございます。
      積読まみれは、私だけではなかった(^_^;)
      ですよねぇ…ある意味、本好きの“サガ”ですかねぇ~
      好きな本なんだもん、幸せな状況ですよね♪

      「ジェノサイド」も、読みますよぉ~(^^)/

      ヒボさんのレビューは、どんな作品でも楽しみにしてますよ!
      2023/06/04
  • 喧嘩で人を殺して仮釈放中の男は刑務官に仕事を与えられる。期限は3ヶ月、報酬は1000万。それは記憶喪失の死刑囚を救う仕事だった…
    最初から飛ばしまくりですが後半の畳み掛けは鳥肌。大胆な設定と繊細な人物描写、細部に散りばめられた伏線は驚愕の真実に。一見の価値あり

  • やはり骨太のミステリーの醍醐味はいいもんだ と思わせてくれた作品。元刑務官 南郷正二と彼が選んだ傷害致死罪の前科ある三上純一の二人が、ある冤罪事件を掘り起こす仕事の依頼を請け負い奔走する。まさに一気呵成に駆け抜ける話の面白さに引き込まれたし、終盤の えっ?!えっ?!えっ?!の展開には参った(笑) ラストの南郷の振舞いと三上の独白はちょっとザンネン部分だったけど、20年ほど前の作品だが江戸川乱歩賞に相応しい作品でした♪

  • とても面白かった。続きが気になって、先を急ぐように読んでしまった。江戸川乱歩賞受賞作を読んだのは初めてだが、他の作品も読んでみたい。

  • 冤罪を晴らす話し。
    死刑制度についても深く考えさせられる内容。
    伏線が張り巡らされていて、予想を裏切られ、ミステリーとしてとても面白かった。

  • 冤罪や人が人を裁くというテーマもとても興味深かったのですが、考えさせられたのは死刑執行の際の刑務官の精神的負担。仕事だからという理由では済まされないでは?と思うほどの苦しみや葛藤やその後の人生が描かれていた。誰が押したかわからないから大丈夫だろうなどとそんな軽いものではない。彼らの精神的負担を危惧し、科学がこんなにも発達した時代なのにと疑問に思う。多くの人に読んでほしい一冊。

  • 居酒屋でのいざこざで人を殺してしまい収監された主人公三上純一が、保釈のとき、刑務官だったけど辞めるつもりの南郷とバディになって、樹原亮という記憶を無くした死刑囚の殺人当日を探る。依頼者も謎だし、探っている死刑囚も記憶喪失だし、どうやら純一の殺人にも経過になにか隠されていることがあるし、気になることだらけで、一気に読んでしまった。死刑囚の置かれる心境、刑務官の仕事、殺人を犯して保釈されたあとの過ごし方、特に保護司との関わりなど、知らなかった世界も見せてもらいつつの展開だったので、重く暗いテーマだったけど、面白かった。最後の一気に解決するあたりは本当に引き込まれた。

  • 死刑をテーマにしているサスペンスで、重たい雰囲気かと思ったけれどそうでもなく、続きが気になり一気に読むことができた。南郷と純一の奮闘ぶりにはハラハラしたり、犯人かなと思うところが二転三転したりでドキドキした。死刑囚や死刑制度についても考えさせられた。他の本も読んでみたい。ミステリー好きにはおすすめだと思う。

  • 第47回江戸川乱歩賞受賞作

    犯罪矯正制度の実状に落胆した刑務官・南郷正二と、傷害致死により二年の実刑をくらい、仮釈放になった青年・三上純一が無実の死刑囚を救い出すために奔走する。

    ある依頼人から、保護司夫婦殺害事件の犯人として収監されている死刑囚・樹原亮の冤罪を晴らす仕事を受けた南郷は、自分が担当していた囚人の三上純一を相棒に選んだ。

    しかし樹原は事件の前後4時間の記憶がないために、死刑が確定してしまい、唯一、記憶が戻ったのが「階段」というキーワード。

    事件の現場で、真犯人につながる証拠と階段を探す二人。
    その間にも死刑執行へのタイムリミットは刻々と迫っていた。

    二人は冤罪を晴らし、真犯人を見つけ出すことはできるのか?


    刑務所での矯正制度への疑問、死刑制度についてのあり方を投げかける一方で、伏線をいくつも用意してあり、ミステリーとしての楽しさ、意外性も盛り込んだ作品。

  • 面白かったです。どう展開して行くのか、ドキドキしながら読み進めることが出来ました。

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著者プロフィール

1964年生まれ。2001年に『13階段』で第47回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。著書に『幽霊人命救助隊』、『夢のカルテ』(阪上仁志との共著)など。2011年、『ジェノサイド』で第2回山田風太郎賞を受賞。自著のドラマ化『6時間後に君は死ぬ』では脚本・監督も務めた。

「2012年 『グレイヴディッガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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