中学受験 合格して失敗する子、不合格でも成功する子

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062111041

感想・レビュー・書評

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  • 発行されたのが2002年なので、中学受験の状況がだいぶ変わっていることもあるが、それを置いても、勉強の取組み方や親の関わり方、中学受験そのものの捉え方等、有益な内容が多かった。
    何より試験を、スポーツの試合になぞらえていること。勝っても負けても全力で闘ったことを称えること。そして、中学に入ってから、どう行動していくかが、人生において「合格」することよりも大切なこと。これらをしっかりと心に刻んで、我が子と向き合っていきたいと思った。
    余談になるが、本書に事例として出てきた世田谷学園、生徒さんが第3志望で不本意ながら入学し、その後花開き東大入学したと書かれているが、今や、難関校になっている。
    この10年の変わりようを実感した。校長先生の熱意って、大きいのだな。

  • 中学入試の塾を経営してきた筆者の実体験に基づくあたたかい記述で、好感が持てる。
    2002年の本で、この当時はまだこのような余裕があったのだろうか。生徒に合った学校をという記述があって、妻の主張とも合致する。ただ制服が可愛いからなどの理由では、そんなに経済的な負担はできないと思うのだが。。。

  • 今まで読んだ(そんなに読んでないけど)中学受験本の中で一番よかった。
    タイトルもだけど、まえがきの最初、 「中学受験で一番いいのは、一生懸命がんばって、落ちること。 次が、一生懸命がんばって、合格すること」 という文章に興味を惹かれた。受験であるからにはどうしても結果だけが、それもはっきりと白黒でモノを言うように思ってしまいがちだけど、そうではないよ、という話。著者の人柄なのか、全編芯の通ったあたたかさにあふれていて、この人に教わった塾生は幸せだなあと思う。入試は試合だから落ちれば負け、でもそれだけ。落ちたからって恥ずかしがることも自分を否定することもない――これをまた受験直前に、あるいは一番大変な時に読み返すといいかも。

  • まえがきに、「中学受験で一番いいのは、一生懸命がんばって、落ちること」とある。いやいや、できれば落ちないで欲しい、受からせてあげたいというのが親の気持ちである。しかしこの本は、こうすれば受かりますよ、ということが書かれているのではなく、詰め込み型の受験勉強だけに偏らず、子供ときちんと向き合って、変な無理をさせず、子供の心も育てていこう、という本である。
    最後まで読んで、あとがきで、落ちた子供達と向き合う辛い時間のことが書かれており、なぜ上記のようなことをまえがきに書いたのかがよくわかった。

  •  この種の中学受験本の中では、極めてまともな部類に属する本である。

     中学受験本はどうしても、一般に自塾の宣伝臭さというのが拭い去れない。ところが、本著者は「不合格でも成功といえる場合がある」と言い切るのだ。
     こう言い切れるのは、中学受験が単なる通過点でしかなく、合格(結果)よりも、①結果に至るプロセスと、②結果が出た後にどう対応し、生きていくか、ということの方が重要であることを、著者がよくわかっているからに他ならない。
     こういう著者の書は信用できる。

  • 中学受験の時期ならではのアドバイスでよい

  • 小学生の子を持つ親として、中学受験のための塾選びを行っている最中なのだが、本書は中学受験が最終目標ではないことを再確認させてくれる。
    子供の勉強は長い道のりなので、いかに学習へのモチベーションを維持させていけるかが重要で、親の役割はまさにそこにあると思う。

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