流星ワゴン

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著者 : 重松清
  • 講談社 (2002年2月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062111102

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流星ワゴンの感想・レビュー・書評

  • 親孝行したい時には親はなし…という言葉を思い出した。子どもの頃に親に対して思っていた気持ちはいつまでたっても忘れることのないものだ。だからこそ自分が親になってから、親の気持ちが分かったりすることも増えてきた。もちろん、カズみたい親を反面教師にしているところもある。

    最後の最後にカズとチュウさんが分かり合えて良かった。そう思うともっと早くにちゃんと向き合える機会があったら良かったのに…。

    ドラマでこのお話がどんな風に表現されるかが楽しみだ。

  • 自分の人生にとって、とても大切な岐路。

    誰でもすぐに思いつくものなのかな?

    それは、見逃している瞬間であったり、目をそむけているような瞬間だったかもしれない。

    私もあった。

    今でも「あのときこうしていれば」と悔しくて悲しくて居たたまれない後悔の選択。

    でも、大切なのは悔やむことではなくて、

    事実を受け入れて、未来を信じること。

    知っていることと信じることは並列しない。

    知っていることは過去。
    信じることは未来。

    何もできないことを悔やむより、
    まだまだ長いこれからを信じたい。

    受け入れて先に進む。
    そうすれば明るい未来が開ける。

  • 特に誰が悪いということではないのだが、思いや行動がすれ違い関係の修復が難しくなった夫婦と親子のお話でした。
    ちょっとした気遣いや、思いやりが足りなかったことが積み重なり、いつのまにかバラバラ。
    こんなはずじゃなかったのに・・・・
    ちょっとわかる気がします。
    でも、決定的な何かがあるわけじゃない。
    そんなことが。運転手親子、主人公と父親、主人公と子供、主人公夫婦の間でとても切ない話が続きます。
    ほんとに切ないけど先が気になりページが進みます。
    ただ最後に、予断は許さないものの持ち直すかもと光が差すような終わり方でよかったです。

  • 過去のどこかの時点で重要な分岐点があったに違いないと今の私はよく思う。別の選択肢があったのかもと。
    その半面、重要な分岐点にあったとしても、その頃の稚拙な頭と経験の不足さとではどのような選択をしていても、今の私とは行末(現在)が大して変わらないのだろうとも思う。
    サイテーな現在をつくった過去の一場面を経験し「少しでも未来を作り替える」ことを望んでも、やはり待っているのはサイテーな未来で、ただ少し幸せの感じ方や、希望の持ち方が変わる……そんなお話だ。
    父と息子が朋輩になって時間軸のいち部分で交わる、その展開が面白かった。
    男性だったらもっと共感する部分もあるのかな?
    読みながらクリスマスキャロルを思い出すのも確か。

  • 「再読」。

    基本は、
    「読んでない本が世の中にはいっぱいあるんだから、
    再読なんてしてるヒマはない。新しい本にチャレンジするべき」
    がスタンス。

    しかし、なんと、これほどにも「再読」が美しいものであるとは。
    以前読んだのは、文庫化されたころだったか。
    発売日を見ると2005/2/15とある。まだ“何者”でもない時期だ。

    今は、違う。
    今は結婚もしたし、子供もできた。あのころとは状況が違う。
    「ちょっと読み返してみるか」
    そんな軽い気持ちだったはずだが、
    これはまるで別の物語のように飛び込んできた。

    父との軋轢、息子との絆、妻との関係。
    状況が変わると、受け取り方はこうも違うのか。

    「再読」の美しさ、怖さを知った。いい読書体験だった。

  • 中学受験に失敗して引きこもりとなった息子、 妻は離婚届を置いて家を出た。会社ではリストラとなり 実の父親は重篤で入院。
    もう死んでしまおうか・・と思っていた三十八歳の主人公の前に現れた 一台の車。
    読み始めはとても抵抗がありました。交通事故で死んでしまった父親と息子の乗る車に乗せられ 過去の自分に戻ってしまうなんて。
    ありえないことだから。
    しかも、もう一度同じ経験をしていく。
    将来が判っているから 多少は違う道へと進むのかと思いきや 残念ながら未来は変えられないようで。
    何度も過去の異なる場所へ行くにつれ 未来を変えようとする主人公、けれども 結局は変えられず。
    主人公と父との関係、そして主人公と息子との関係
    どちらも父子の間柄ではあるけれど ちがった価値観があり面白い。
    誰しもが もしあの時に違う選択をしていたら・・と思うことはある。けれど、残念ながら過去に戻ることはできない。
    今の自分を未来に向けて変えていくこと。それが一番大切だと教えてくれる一冊です。

  • 人生に絶望し「死んでもいいな」と38歳の「僕」が思ったとき、目の前に現れたのは幽霊親子が運転するワゴン…
    誘われるまま乗り込んでみると、彼らは、自分にとって大事な場所に連れていってくれるという…

    不思議な書き出しで始まる、不思議な展開のお話。
    しかしそこに練りこまれているストーリーは、実にリアルで重い。

    「人生にやり直しはきかない、だからこそ、今この瞬間を真剣に生きよう。」
    そんな当たり前のようなことを、3組の父と息子のストーリーに乗せて、じんわり染み込むように気づかせ、教えてくれる。

    最後はどうなるのかな…?ということがずっと気がかりだったが、その終わり方が、実に良かった。
    決して現実は甘くないけれど、全部抱きしめて、それでも前に進んでいく主人公の姿に、感動。

    読み終わった後には、今までと同じこの世界が、少し違って見えることでしょう。

  • 流れ星が見えるのはほんのわずかな時間で、その時間に願いを言い終わることができない。
    魔法のような時間旅行も流れ星のようで、願っても過去も未来も変えることはできない。

    交通事故で亡くなった父子が運転するワゴンに乗せられ、過去に起こったたいせつなどこかを巡る主人公。
    父に会い、子に会い、妻に会い、変わらない未来を少しでも未来ある現在にしようとする。
    父親と子供だけの物語です。

    物語はよく出来ていて、先が知りたくどんどん読み進めてしまいました。
    マイナスの感情からでですが。

    話に救いがなさすぎる。魔法のようなことができても、少年は死んだままだし、妻の不貞の事実が消える訳でもない、失った父との時間を取り戻せるわけでもない。
    一番問題をかかえていそうな妻をあまり顧みず、未来を立て直そうとする。これが一番共感できなかった部分かもしれません。
    結果、泣ける場面でなけず、後味の悪さだけが残る読後感でした。
    せっかくファンタジー要素があるのだから、もう少し現在に希望を持たせて欲しかった。

    もう一度読みたいとは思いません。

  • タイトルに惹かれて重松清作品を読んだ一作目。
    出会えてよかった本の1つ。

    ”大切なものに気づくこと”
    簡単なようで難しいことなのか、難しいようで簡単なことなのか。

    もう一回読もう。

    そして2011年11月、キャラメルボックスのクリスマスツアーでなんと『流星ワゴン』を舞台化。観に行きたい★

  • ご、号泣。でも無駄にないてないいい内容だった。でも奥さんのくだりは新しい人生だとしてもどうやってやってくのかが不明。

  • 作者と同年代の自分として共感できるところがたくさんありました。自身の親との葛藤や、子どもに対する距離感。
    小説ならではと期待した結末にならずに、これからのこの家族に想いを馳せることがきますね。

  • チュウさんの、子どもに対する真っ直ぐな想いに感じ入ることはあれど、あまりに不幸な物語に、心底は感情移入できなかった。

    「未来を信じることのできる人は未来を知らない人だけだ」

    おもいっきり信じることができている自分。信じたいし信じないといけないと思う。

    名作に感情移入できないのは悔しいが、でも、感情移入できない今の幸せを素直に喜びたい。

  •  最悪な状況で、死にたいと思った主人公が、過去に戻ってもう1度過去を体験する。現在の最悪な状況は変わらないけど、主人公の気持ち1つで、死にたいではなくて、もう1度がんばろうと踏み出す本。読みやすいし、感動します。

  • 初読:2008年小満

    なによりタイトルが素敵。
    毎日生きている中で人生の岐路になるであろう選択なんて溢れてて
    何を選んでもその時にできたベストなチョイスだったって
    胸をはって言えるように生きてゆきたい。

  • 過去はやり直せない。だから、過去を認めて一歩でも前に進むことが大事だと改めて思った。
    あり得ない設定だけど、この物語を読むことで自分と照らし合わせていろいろと考えさせられる・・・さすが重松さん。
    またまた泣かされました。


    ☆心に残った一言

    「知る」と「信じる」は両立しないんだと気づいた。
    知ってしまうと、信じることはできない。
    子どもが「信じてよ」と言う未来を信じてやれないのは、子どもについてなにも知らないことよりも、ずっと悲しくて、悔しい。

  • あのワゴンは、まるでガソリンを給油するように、

    ときどき、重い後悔を背負った人たちを乗せるのだろう。。。


    幸せな日々を積み重ねながら、少しずつ不幸せな未来へと向かっていく感覚とは何なのだろう?

    余りにもメンタルが弱い僕にとっては悲しみと後悔に押し潰されそうになったが頑張って読むことができた。

  • 重松さんの著書を読むのは本書が初めてです。
    初の重松作品の感想は良かったです。
    設定はファンタジーなんですが、描かれている内容はリアルで重苦しいです。
    けども、結末へ向っていくにつれて徐々に救われていく感じがしました。
    主人公の父親の荒っぽい方言も、重苦しい本書の内容を吹き飛ばす力があるように感じました。
    満足度は★★★★☆。
    大事なことを再確認できる本です。

  • 出会った

    心臓の奥を突いてくるような本に、出会った

    愛おしいとさえ感じる1冊に出会えることは、
    私にとって、大事な大事な“奇跡”



    いつだって、私たちは止まることのない時間の中で生きている

    この一言が、この行動ひとつが、
    自分の運命を、大切な人の運命を変えてしまった。
    やり直せたら、その時気づいていれば。

    そう、大切なことはいつだって後になって気づく
    失った時に気づく



    この本を手にとる人は、読んでいる間
    胸が痛くてたまらないかもしれない

    1つ1つの言葉が
    優しく包み込んでくれているようにも思うかもしれないし、
    責められているようにも思うかもしれない。

    もう忘れようと、
    フタをして閉まっていたものが飛び出そうとして、
    苦しくて、切なくて、悲しいかもしれない。


    でも読み終わった後、
    大切なトキを見失わないように生きよう、と気づけるかもしれない。
    あたたかい未来を築こうとする勇気が生まれるかもしれない。


    作者が「父親」でありながら「息子」でもある、そんな時期に書いたこの作品を、
    「母親」でありながら「娘」でもある、そんな時期に必ずもう一度読み返したいと思った。

    ----------------------------------------------------------------

    「なにも知らない」のと「すべてを知っていて、なにもできない」のは、どちらが幸せなのだろう


    「私ね、ときどきここに来て、夜空を見上げて、思うんですよ。
     同じ星空でも、星座を知ってるひとと知らないひととでは、ぜんぜん見え方が違うんだろうなぁ、って。
     ふつうに眺めてるときには、ただばらばらに散らばってるだけの星だったのに、つなげ方を知ると、
     確かにこの星とあの星がつながって、こんな形になってるんだとわかるんですよ。星座を知らないとぜったいにつながりっこない、
     遠く離れた二つの星だって、いったん知ってしまうと、他につなげようがない気がしちゃうんですよね。
     私ね、死んだから言うわけじゃないですけど、ひとの人生も同じだと思うんですよ。」


    知っている言葉をどんなに組み合わせても、気持ちとぴったりにはならない。
    本を読み、辞書を引いても、ああこれなんだ、という言葉には出会えない。
    ひとに説明するのはもちろん、自分で自分の気持ちを確かめようとしても、言葉では覆いきれないところが必ず残って、
    そこがいちばんたいせつなものなんどとわかっているのに、どうしても言葉が届かない。


    「知る」と「信じる」は両立しないんだと気づいた。
    知ってしまうと、信じることはできない。
    子どもが「信じてよ」と言う未来を信じてやれないのは、子どもについてなにも知らないことよりも、
    ずっと悲しくて、悔しい。


    「考えてみたら、墓いうて不思議なもんよのう。
     たかが骨のために、なして、ひとは高いゼニを出して墓を建てるんじゃろうのう……」
    「忘れられたくないからだよ、たぶん」















  • 人はいつからでもやり直せる。

  • とても面白くてあっという間に読み終えた。今年(2016年)読んだ中で最高の手ごたえ。
    過去の妻に会ってわだかまりを綺麗に昇華できたのだろう、未練をなくしたように軽やかになった永田さんが少し成長したように見えた。

  • こんなお話だったんだなあ。
    現実は思い通りにならない。そうだよなあ。でも半歩踏み出せば少しずつ変わっていく。
    途中で読むのが苦しくなったけれど、一気に読めてしまいました。文章が易しくて読みやすいのは、さすが重松作品だなあと思いました☺

  • 橋本さんと健太くん、チュウさんとカズ、一雄と広樹、3組の父子の物語。
    まだ子をもたない身としては、父親としての感情というものが分からないが、勉強になる点は多くあった。

    いまの自分を形づくっているのは過去の自分だが、その分岐点はいまになっても気づかないことも多くあるはず。但しその分岐点に戻って違う選択をしてみても、結局いまは変わらない。
    日々の中で様々な選択をする際、未来のことを考えてもしょうがないのかもしれない。最終的に行きつく先は、何かしらの感情を抱きながら死にゆく自分しかいないから。
    …と考えてはみたが、やはり死生観が鈍いままの自分にはどのように生きていけばよいのか分からない。もう少し老いてから思い出したい作品。

  • 死んでもいいと思ったとき、過去に戻れるなんてうらやましい。たとえ現実は何も変わらなくても、自分の心が変化できたら、それはとてもうらやましい事だ。幸せな事だと思う。ちょっと嫉妬に似た感情を抱いた。

  • どんなにイヤでも投げ出さないで生きていこうと思った。前向きになれる本。面白かった。

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流星ワゴンの作品紹介

37歳・秋「死んでもいい」と思っていた。ある夜、不思議なワゴンに乗った。そして-自分と同い歳の父と出逢った。僕らは、友達になれるだろうか。

流星ワゴンのKindle版

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