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- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062117203
感想・レビュー・書評
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鴨志田さんのアジア紀行エッセイと西原さんの身辺雑記っぽいマンガが、互いに何の脈絡もなく一緒になっている本。たぶん主役は紀行文のほうだと思う。
鴨志田さんというと、西原理恵子のだんなでアル中の末にけっこう若くして死んじゃった人という印象だったので、しょうもない人なんだろうなと思っていた。でも、この本を読んで、やさしい、やさしすぎる人だったんだろうなと思った。タイとマレーシアの無国籍地帯でさまよう小汚い少年に向ける目とか、ハスッパに生きている歓楽街の娘たちに向ける目とか、泥沼から引き上げるというよりは一緒に泥沼にはまってくれるような人だと思う。そしてやさしすぎるから生きづらい。
一方で、コンプレックスの塊のような人だったろうなとも思う。生い立ちとか親子関係とかのせいなのかな。妙に男らしさ(漢らしさ)にこだわっているようだったり。そんなことが、たった一冊読んだだけでダダ漏れてきてるってことだろう。
だから、お酒や女に走ってしまうんだろうな。落ち着かない、やすらがない、短い人生を生きた、わたしがいうのも何だが、何だか気の毒になってしまう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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