江利子と絶対

著者 :
  • 講談社
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感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062119276

感想・レビュー・書評

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  • 怖すぎる、。
    1つ目の話、2つ目の話は犬を飼っている自分からしたら信じられないほど残酷なことを動物にしていて苛立ちと恐怖が収まらなかった。
    でもやっぱり印象的だったのは、3つ目のお話。
    人間の黒い部分が全て見えたようなお話だった。

    人に進めることはできない。怖すぎて。

  • 『江利子と絶対』
     電車の横転事故のニュースを目にし、頑張っている人たちが命を落としたという厳然たる事実に胸を痛めた江利子は、「引き篭もっているのにポジティブ」に生きる決意をする。醜い犬を飼い、絶対に味方になってくれる存在として「絶対」と名付ける。
     絶対を絶対たるものにするための涙ぐましい努力(間違ってる)。正しいことをする、バイトをする、と決意するも、感じやすい江利子には外の世界は過酷だった。
     この表題作にこそ、本谷有希子らしさが凝縮されている。

    『生垣の女』
     ズル剥けの頭皮から常に出血という大いなるハンデを背負う多田が、ある日ケチャップとマスタードを持って生垣と生垣の間のデッドスペースに収まっているアキ子に遭遇する。アキ子は多田の家に押しかけ、どう見てもイッちゃってるのに、多田はあまりに人から相手にされなさすぎるため「と、友達になってくれるかな」的な考えが浮かんでしまう。
     上げて落とす的な切なくなるような最後だったが、やっぱり猫好きには読んでて辛いシーンが多々。。。

    『暗狩』
     ここまではいつもの本谷有希子っていうか、想定の範囲内だったのに。なにこれ。めっちゃ怖いやん。そんなつもりで読んでないのに…と思いながらも、指と指の隙間から見てしまう感じ。
     とにかく子どもが犠牲になる話はあかん。極限の状況においてウンコ人間は誰なのか、というのがこの話の主題なんだろうけど、こんな状況じゃ誰がウンコ人間になっても責められんよ。

  • 江利子と絶対、生垣の女は、本谷さんの原液って感じがした。
    暗狩は、辛すぎた。乙一のようだった。

  • 江梨子は可愛いっちゃ可愛い・・・うん。

  • ぞっとした。

  • 一話目、この女殴りたい、けどわからなくもない。二話目、醜悪で矮小な人間の有様。三話目、何はともあれ後味悪い。

  • 暗狩が、すごかった。怖い、人間って怖い。そういう描写が凄く上手

  • 3話目「暗狩」が素晴らしい。怖い話だけど。
    主人公の自尊心の低さ、みじめな感じの描写がうまいと思った。

  • 暗狩 が怖すぎて 江利子と絶対 が吹っ飛んだ。

  • 2010/4/26購入

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著者プロフィール

小説家・劇作家

「2022年 『ベスト・エッセイ2022』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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