- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062125949
作品紹介・あらすじ
角栄の物心を支え、角栄がすべてを許した芸者が初めて明かす「生の角栄」!東京・神楽坂の超売れっ子芸者が、角栄に見初められ、人生を共にすることを決意。二男一女をもうけ、誰よりも身近で寄り添ってきた大宰相との日々と女の意気地を語る。
感想・レビュー・書評
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田中角栄の愛人の一人だった、神楽坂の芸者さんの手記。角栄との間に二人の子供をもうけた。
政治の世界にはかかわらなかったため、そっち方面の記載はほとんどなく、出会いから角栄が「旦那」になり、子供をもうけ、そして角栄の死で別れるまでの私生活面が中心の記載。角栄の人間臭さがわかる本である。角栄の話以外にも、当時の神楽坂の花柳界事情がわかり、風俗本としても面白い。この後、引き続き「昭 田中角栄と生きた女」を読むつもりなので、これにより角栄の女性関係がかなりつかめるのでは、と期待している。もっともそれを知ったからと言って何になるわけでもないのだが・・・。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
八歳の幼さで芸者の道に入り、十九歳で田中角栄と出会う。以来、角栄の死まで実に四十七年間にわたって一途に尽くし続けた和子氏の人生の記録。
田中角栄という人物に以前から興味があって、いろんな角度から書かれた本をたくさん読むことにしている。政治については全く詳しくないので、記者や評論家、政治関係の人が書いた本は歴史の教科書を読んでいるようでなかなか理解が追いつかない。一方で田中角栄を支えた女性たちの本は、どれも彼に対する深い愛情と、自分がずっと彼を支えてきたのだという強い自負の念が溢れていて読みやすい。「支えた」と書いたけれど、彼女たちはみんな本当に芯が強くて、魅力的に思える。愛する相手に自分だけを見てほしいという気持ちもきっとあったに違いないけれど、それを殺して(寂しい、辛い、という感情は本文中にはほとんど出てこないけれど、いくつか抜粋される彼女たちの日記にはそういう思いがところどころ滲み出ている)、田中角栄のそばにいるという選択をし続けた。その強さがあったからこそ田中角栄も彼女たちを愛し、必要とし、そばにいてほしいと願ったのだと思う。
物静かであまり表に出ることを好まなかったという正妻。負けん気が強く、政治家として上り詰めていく田中角栄の実務的な相棒であった秘書。十代で田中角栄を「旦那」として迎えて以来ずっと一途に彼を想い続け、心の拠り所として陰で支え続けた芸者。本当に三人とも全く違うタイプだなあ。 -
── 辻 和子《熱情 ~ 田中 角栄をとりこにした芸者 20040901 講談社》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062125943
♀辻 和子 田中 角栄の愛人 1927‥‥ ‥‥ /神楽坂芸者/田中 京&祐の母
…… 角栄の2号50年《熱情》《日記 19550126 主人と映画を観る》
…… 戸川 猪佐武《角栄の女・辻 和子さん 20041013 テレビ朝日》独占インタビュー
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田中 祐 角栄の隠し子 1958‥‥ 東京 /辻 和子の婚外子/京の弟
ttps://news.yahoo.co.jp/articles/7cccd39aaba66adbc2d1edf1e7c5d2d7d876cf11
極貧の生活に零落
…… 角栄の次男が、借金150万円で自己破産…「生活保護」を受けて
いた。20210506
https://news.yahoo.co.jp/articles/7cccd39aaba66adbc2d1edf1e7c5d2d7d876cf11
「ケースワーカー以外で来客があるのは初めてかもしれません。椅子
やテーブルはないし、布団も敷きっぱなしなので、外でしか人と会わな
いようにしているんです」
東京・大泉学園の床一面にホコリが積もる1Kタイプの部屋で、田中
祐氏(63)は本誌記者にこう話す。
氏は、故・田中 角栄が元芸者の辻 和子との間にもうけた「次男」で
ある。田中 眞紀子元外相とは異母姉弟の関係だ。顔や背丈など、外見
は確かに角栄を彷彿とさせるものがある。
だが彼は、金権政治の権化と言われた男の息子とは思えないほど、極
貧の生活に零落していた。
「10年ほど前、消費者金融3社から借りた約150万円が払えなくなって
自己破産しました。
1990年代前半、当時勤めていた西武グループから独立して企画会社を
立ち上げたんです。ところが、経営に失敗して貯金が底をついてしまっ
た。それ以降、借金を繰り返してきました」
1993年に角栄が亡くなってからは、遺産相続争いで実兄を訴えるも敗
訴。遺産2800万円は手にしたものの、すぐに使い切ってしまったという。
自己破産の直後から、生活保護を受けるようになる。収入は生活保護
費の月6万5000円と厚生年金の月1万5000円だけ。本当に困ったときは、
兄に1~2万円ほど無心することもあった。
結婚はしておらず、家賃5万円の部屋で一人暮らしを続けている。
「元旦になると親父は必ず遺書を書いていました。『日々を緊張して
生きていれば怖いことはない』と言うんです。このままでは終われませ
ん。親父の言葉を胸に刻み、生活保護から抜け出せればと思っています」
泉下の角栄は、どん底まで落ちた我が子を見てどう思うか。
…… 《週刊現代 20210501-0508 号》
── 佐藤 あつ子《昭 田中 角栄と生きた女 20140912 講談社文庫》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062778831
── 佐藤 昭子《決定版 私の田中 角栄日記 19941201 新潮文庫》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4104021016
(20210506)
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神楽坂の芸子・料亭の歴史が窺い知れて面白かった。
サイン入りを見つけたのだが、何だか重い気がして気が引けて買わなかった。 -
本の帯には「角栄の物心を支え、すべてを許した芸者が初めて明かす『生の角栄』!」「東京・神楽坂の超売れっ子芸者が、角栄に見初められ、人生を共にすることを決意。二男一女をもうけ、誰より身近で寄り添ってきた大宰相との日々と女の意気地を語る!」とある。
田中角栄に関する書籍は、いまなお出版され続けているが、そうしたなかでも異色の1冊であることは間違いない。 -
角栄の二号さん芸者の書いた、日記のような本。言葉遣いがていねいで、読んでいて気持ちいい。
子どもが生まれてからの展開が非常に早くて戸惑う一瞬もありつつ、角栄への愛が未だにあふれていて、酒を飲みながら読んでいるとほろりとしてしまう場面もいくつか。
とくに、検察から帰ってきて憔悴しきっていたとき、「つらかったあ」と泣いてしまう角栄は秀逸。読後感のいい本でした。 -
父親としての田中角栄がみえる -
20/8/13
角栄、モットー>用意周到、即断即決、その場で対処
岩もあり 木の根もあれど さらさらと たださらさらと 水の流るる