- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062126281
作品紹介・あらすじ
三十年来私はこんなに人を愛したことはない。愛と情熱と、やるせなさと孤独を、赤裸々に綴った「愛の記録」全篇初公開。
感想・レビュー・書評
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ピンク色のことを表現するのに「ももいろ」という、美しい人の言葉集。
核心を突く正直な言葉や、あたたかで素朴な言葉がたくさんあふれていて、読んでいると自分が使っている言葉がどんなに建前を気にした、婉曲な言葉ばっかりだったかということを感じる。
同時に心の奥の羽根に触れられたような、せつない気持ちになります。
それにしてもこの表紙のちひろさんの写真はなんというか、子供の瞳そのもの。
昔読んだ絵本をまた読みたくなった。 -
いわさきちひろさんって、何となくもの静かで絵では表現するけど、文章書いたりメディアに出演して表現するようなことはしないイメージでいた。実際に絵以外で表現している場を見聞きしなかったこともあって。でもそれもそのはずで、ちひろさんは私がものごころつく以前に他界されていたのだった。
この本にはけっこうな年月にわたるちひろさんの文章や対談録が収められている。文章も雑誌などに書いたものだけでなく日記からも(ちひろさんはこんなふうに自分の日記が本に載ってみんなに見られるの嫌がらないだろうか)。この本の冒頭に載っているこの日記に書かれた、夫の不在に対する狂おしいばかりの熱い思いがすごい。前述したようなちひろさんのイメージがぐわっと覆される。
その後も切々とした思い、真摯な言葉が続く。周りの人々や環境を愛しながらひたむきに強く生きた人という印象。 -
2020.3
表向きの印象からはわからない熱さや厳しさ、想い。日記から伝わってくるのはいわさきちひろさんそのもの。 -
5/23はラブレターの日
30年来私はこんなに人を愛したことはない―いわさきちひろの、愛と情熱を。 -
再読
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2012年10月20日(土)、読了。
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素晴らしい本でした。
ちひろさんの本は多いけど、
ちひろさん自身の言葉を集めた本は少ないです。
語らずとも、絵を見ればどんな人柄かわかる…
というところが、もちろん
ちひろさんの魅力でもあるのですが、
それだけに、絵について、子どもについて、
家族について、これだけ率直に語った本は
貴重だなと思います。 -
ほんわかして、それでいて深い絵を描くちひろさんの自身の
ことが色々と知りたくて読んでみた。
絵からはまっすぐで優しい人なのかなと思ったけど、
夫あての手紙を読むとかなり情熱的でもあり、
その意外さに驚いた。でもこんな風に人を愛せるからこそ
あれだけあくさんの素敵な絵を描くことが出来たのだろう。
ちひろの昭和という本にもちひろさんのことが色々紹介
されていたけれど、この本はさらにちひろさんのことに
興味がある人にお勧め。 -
『大人になるということ』
「大人というものは、どんなに苦労が多くても、
自分の方から人を愛していける人間になることだと思います」