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天使のナイフ

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著者 : 薬丸岳
  • 講談社 (2005年8月9日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062130554

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天使のナイフの感想・レビュー・書評

  • 満足充足感で、読後の心は満たされる。伏線という脇役が揃い踏み、見事な演出と活躍で舞台を盛り上げる。ミステリーとして秀逸だけではなく、犯罪事件に真っ向から向き合い罪と贖罪そして少年法の意味を我々に問いかける。明日は我身、今日の加害者は明日の被害者と、悲しいかな、犯罪が身近を闊歩する時代の呟く言葉に耳を傾ける時、置かれた状況立場で正鵠を射ても、裁きに正解はありうるのだろうか?十年以上前に書かれた内容が現代でも違和感無く感じる程、世は殺伐としているのは単に思い過ごしか。

  • 結末はまったく予想できませんでした。推理小説としてもよし、少年犯罪の加害者、被害者視点の小説としてもよかったと思います。最初の頃の主人公の行動にちょっと無理というか、共感できない点があったのが残念です。子供がいたらあそこまで自分で行動できるかなと。。。

  • 江戸川乱歩賞受賞作との事だが、凄い作品だ。緻密にストリーが計算され、これでもかこれでもかと言うぐらい予想外の展開が続き、最後の最後まで、翻弄させられた。扱っている内容に、少年犯罪の復讐の連鎖があり、あまりにも暗く重い。そして、日本では法が、犯罪被害者の家族について全く考慮されていない事実をまた認識する形になった。

  •  作品解説:生後5ヶ月の娘の目の前で惨殺された妻・祥子。夫・桧山貴志は耳を疑った。犯人は、13歳の少年3人。4年後、犯人の少年の1人が殺され、桧山は疑惑の人となる。少年たちの事件後を追う桧山に付き付けられた、信じがたい真実、恐るべき過去――。更生とは何か。本当の贖罪とは何なのか。少年法をめぐる論争の死角に迫るとともに、“読み出したら止まらない”ミステリーの醍醐味を両立させた、選考委員も絶賛の話題作。
     第51回 江戸川乱歩賞 受賞作

     前半部分において魅力的な「謎」が出てこないため、読み出したら止まらないというほどのものではないが、中盤から一気に「謎」「謎」「謎」のオンパレードが続くので、途中で読むのを止めないように。
     ミステリーを楽しむ要素の一つに犯人探しがありますが、この作品ではもしかするとそれほど重要視されていないかもしれません。そのかわり、終始一貫して現れるテーマの「贖罪」は取り扱いに優れており、深く考えさせられるものがある。
     少年犯罪を扱っており、その手の作品に嫌悪感を持つ方もいるとは思いますが、是非最後まで読んで「贖罪」のあり方を考えてみてください。

  • 「贖罪」とはなにかを考えさせられる1冊。
    加害者も被害者も表裏一体なのかもしれない。
    どちらにもなり得る可能性を秘めている。

    2005年 講談社

  • 図書館で借りた本。
    ある日突然少年3人組に妻を殺害された桧山は、加害者が少年だというだけで罪に問えないことに疑問を持ち、ついメディアで殺意を表現してしまう。しかし残された幼い娘のために、平穏を取り戻して生活していたころ、桧山の近くで加害少年のうち一人が殺害されるという事件が発生した。アリバイのない桧山は容疑者として疑われている中で、他の加害少年も殺人未遂と殺人事件の被害者になっていく。

  • 再読。読んだことを忘れてもう一度読んでしまった。この頃の薬丸岳は、まだ粗さがあるが、伝えたいことを必至に伝えようとする思いがわかる。
    少年法にまつわる悲しい犯罪の物語。妻を中学生男子3人によって殺された主人公桧山。今は4年前に起きた事件を忘れ、娘と共に過ごしている。そんな桧山の勤め先の近くで、当時の少年Bが殺された。警察は桧山を疑うが、さらに少年Cも電車のホームから突き落とされ、誰が犯人なのかと疑問に思っていると、当時の首謀者であった少年Aも殺害される。桧山は犯人に行き着くことが出来るのか。再読とはいえ、楽しく読めた。
    少年法を考えさせられた。と同時に、薬丸岳の情熱を感じる。

  • 第51回江戸川乱歩賞受賞作。
    読んだと思っていたのに読んでいなかったみたい。はは。
    刑事もの、少年事件を扱うことが多い作家さんだと思うけれど、思い入れがあるのかな?
    とても難しい問題だと思う。子供だから、発達の途上だからぜひとも更正をと思う反面、善悪の区別くらいつくだろうと思ったり。特に、殺人ならなおさらそう思ってしまう自分がいる。
    被害者家族のやるせなさ。どうしてあげたらいいのか。少年犯罪だったとしても、希望すればせめてどのような推移をたどったかくらい伝えるべきではないのか。何も知らせないこと=更正の障害にならないということなの?

  •  桧山貴志の妻、祥子が生後五か月の愛美のベビーベッドの上に覆いかぶさるようにして、殺された。
     犯人は、中学1年生3人、つまり13歳の少年だった。
    その頃の少年法では、13歳は逮捕されない。
    14歳未満の少年は刑事責任能力が無い為、補導されることになり、児童相談所の判断で、更生させる施設におくるか、家庭裁判所での少年審判にかけられるかを決める。
     しかし、結果はどちらにしても、更生になる。
    どんな凶悪犯罪を犯しても、14歳未満であれば、罪に問われない。
     被害者にしてみれば、やり切れなさすぎる。
    何の罪にも問われずに、法律に守られて、生きていくことが出来る犯人に対して、最愛の妻を亡くした桧山の心が痛い。
     徐々に明かされていく真相の中で、祥子が殺された原因があまりにも予想外なのにはびっくりした。
     そして、それを裏で手引きした犯人には、全く予想がつかなかった。
     とにかく、憎悪は憎悪を呼び、殺人が又殺人を呼んでしまう悪の連鎖が辛かった。
     2年間かけて書いた最初の小説で、これだけ巧妙なミステリーを書いた薬丸岳を私は凄いと思う。
     

  • ある少年犯罪につながる人間関係……。読み始めた時にそこまでとは思わず、ラスト近くで次々に明らかになるつながりに、「え~っ!」となった。読みやすい文章で
    どんどん世界に引き込まれていく。面白かったです。

  • 4年前に妻を殺した3人の少年が次々と殺され、疑惑の人となった桧山貴志。少年犯罪の矛盾と問題点と贖罪を浮き彫りにした作品で、加害者と被害者両方の観点から描かれ、ストーリーもよく練られている。が、いかんせん詰め込み過ぎな感あり。ちょっと歩けば全員少年犯罪関係者、と言うのはいかがなものか。とは思いつつ、次々と明らかになる真実も意外性があって最後まで一気に読めた。ただ、とにかく登場人物の過去や隠れた経歴などがもつれにもつれているので、じっくり読む時間がある時にお勧め。

  • 描写が少し拙い印象だけど、最後の謎解きの畳み掛ける感じは良かった。
    性善説を信じたい方だけど、こう揃いも揃ってちゃんと更正できるもんでもないと思う。
    それぞれの家庭環境についての具体的なエピソードがあれば良かったかも。

  • 少年犯罪の話。・・・登場人物のほとんどが罪を犯している。内容にはあまり関係ないところの設定に疑問を感じつつ読みました。

  • はじめは、
    なんかねぇ~、意気込みだけでこのまま進むの?
    って感じだったけど。

    読み進めるにつれ、ドキドキするとこも
    けっこうあったし、犯人この人だよって
    思わせる布石もあったと思うし
    (外れちゃったけど)

    面白かった。話しの進め具合は。
    テーマ自体は課題のある少年犯罪だし、
    掘り下げるといろいろと語れるけど
    ここで語っても仕方がないので…。

    でもさ、犯人はちょっと唐突な気がした。
    しない!?

  • サクッと読める

  • 中盤からから登場人物がみんなあやしい。不安が増幅して、途中でやめられない。終盤は、いっきに、これでもか、って感じの謎解きでやられました。ただ、最後に、心底悪いやつが出てきて、何となくしめた形だけど、その必要はあったのか。そして、悪いやつをこらしめるのが世間ってところが虚しい。

  • これもまた重いテーマを扱った作品だが、次々とつながる登場人物とエピソードがよく練られています

    真の更正とはなにか、贖罪とは
    「13階段」に触発されたとあって、同じような読後感を得ます

  • 更生とは何か、そして贖罪とは何かを問う作品。
    更に加害者が被害者より守られることや少年法の問題も盛り込んだミステリー。
    ドラマを見たあとだったからか真相に対しての衝撃が薄くなってしまったのが残念。
    もう少し記憶が薄れてから読むべきだったかも(¯―¯٥)

  • 内容 4年前、13歳の少年たちに妻を惨殺された桧山貴志のもとに、犯人のうちのひとり・沢村が殺されたとの知らせが入る…。少年犯罪と少年法を身近に感じ、贖罪の意味を問う傑
    作。第51回江戸川乱歩賞受賞作。


    話がちょっとつながりすぎかな、
    一番悪いやつは、弁護士か、

  • たとえ少年であっても、そもそも(事故や不可抗力でもないのに)他人を殺めてしまった者の更生を願わなければならないのか理解できない。

    仮にその者が自分の過ちに気付いたとしたら、そのあと生きていられるわけはないのでは...と思う。。。

  • こんなに立て続けにおなじような少年犯罪が起きるところが非現実的ではあるが、
    いろいろと考えさせられた。
    一気に読み終えてしまった

  • 2015.4.1
    重いテーマ、複雑な心境なのに、テンポよく一気読み。

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