おまかせハウスの人々

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著者 : 菅浩江
  • 講談社 (2005年11月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062131490

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おまかせハウスの人々の感想・レビュー・書評

  • 「鮮やかなあの色を」が良かった。
    前向きなのにどこかほの暗い話が多かった気がする。

  • 近未来型短編集。
    ロボット里親制度の「純也の事例」、家事全般お任せの「おまかせハウスの人々」が面白かった。
    ペットロボット、介護ロボット、家事ロボットなど実現したらいいな。
    (図書館)

  • 話しとしてはおもしろい。でも・・本当にこんなに「ロボッット」「機会」が入り込んできたら・・こわいなあ・・。ドラエモンはかわいいけれど、やっぱりこわいなあ・・・。って、一昔前までは携帯・スマヘなんて考えられなかったから・・現実になるかも・・おもしろいなあ・・でもこわいなあ・・。

  • いやあ、面白いっ! これはいい!
    SF設定の短編集だけれど、その実中身は人と人との関係性が書いてある。
    内訳は
    1.ロボットの短期里親:初めはなんのことだかわからなかったし、主人公の母親にも納得いかなかったけれど、話がつつむにつれてどんどん引き込まれていく。ラストなんて感動もの! 一気にこの短編集に好感を持った。
    2.人心を読む携帯用機械:正直場を盛り上げたりするの、わたしも得意じゃないからこの主人公の気持ちはよくわかる。というか、形状だけだったら別に大したことないじゃない、と思うけれど疾しさやばれることへの恐怖ってあるよね。ちょっと笑ってしまいながらも、笑えない設定だった。面白い!
    3.ダイエットや健康用の体内埋め込み型ナノレベルの機械:これまた正直何のお話、と思ったんだけれど。うーん…。なかなか深いわ切ないわ。孤独な人がペットにぬくもりを求めるように、彼女はナノレベルの機会を可愛がる。しかしそこには大きな爆弾があった。
    4.食事によって引き起こされるフード病:自分が作った手料理のせいで義理の母親が死んだ、なんて言われてしまった主人公。世の中さ、結婚して太る男性諸君は妻の手料理のせいとみられるのは微笑ましいとして。これはきついぞ。身内から攻められたら、ショックで狂信的になってしまっても仕方がない。最後にちょっと仕返し気分が入るのなんて、もうステキ!
    5.鬱と色の関係と鮮やかな色彩を与える薬:うわ、この話も好き! どんよりとした世界よりも美しいものを見たい、と思うもの。空だって灰色よりかは青い方がいい! 例えば塞いでるとき読んだ本は、どんなに傑作でも心から楽しめないことがある。でもそこでとてもきれいな何かを見れば、多少は気が晴れるんじゃない? 視覚と心の関係、それが一つの薬を通してくるっていく。おお怖い。でも面白い。
    6.家事システムが搭載された家:表題作でもあるこのお話。おっもしろい…! 便利な世の中って誰もが求めるところ。機械が進化するにつれて、同時にその機会に対応するため、人間の方が振り回されることもある。ほら、スマートフォンだって慣れるまで多少の時間がかかるでしょう? 「おまかせハウス」は自動掃除機能等々がついた、理想的な住環境を提供する家。しかしモニターに選ばれた人々は曲者ぞろいで、主人公は憂鬱な日々を送る。それでも家族のために、いい加減な上司や曲者な住人たちに立ち向かう。
    なんていうかね、皮肉ってスバラシく甘美なスパイスだわ…! もうね、笑ってしまった! いいじゃないこれ。

  • 少し近未来的なお話だった。表題のほかに5つの短編もあって読みやすかった。私が、一番良かったのは「純也の事例」ってやつ。


    夕香の息子の純也は、出来が良く、通っている幼児教室のなかではいつも成績優秀だった。素直で優しい子。しかし、純也は開発されたロボットだった。実験的に作られたそれらは、人間の幼児たちと同じ環境へ出される。夕香は、ひとり親家庭の枠で、試験者になり純也と家族ごっこを行っている。そんなある日、夕香のもとに成績優秀者に出される早期変換許可書が届く。それは、夕香にとっては幸せな毎日が終わってしまうという残酷な許可書だった。



    基本的に、この短編たちは「家族」がテーマになってる。
    近未来で、ロボットが何でもやってくれる世界で、色々みんな悩む。
    もう少し未来の世界は、こんなかんじになっていて、みんな似たような悩みとかもあるのかもしれない。

  • SFは読まないけど、この人のは別。
    食品添加物の話が面白かった。

  • いましも実現しそうな最先端技術が実際のものとなっている近未来社会。そこでも人間はやはり人間のまま、各々が各々の在り方を求めてもがいている。どんなにハードが充実していても、いや肉体的物質的に充実するほど精神世界へと埋没しがちな私たちを、著者はうまく描き出しているようだ。今でさえ便利で快適な暮らしを手に入れながら、つらい心でしか生きられないというのにおまかせハウス(カスタマイズの必要のほかはほとんどの家事を家がやってくれる)に住んだりしたら、いったいどうなるのだろう?

  • ちょうどこの本の前に読んだ同著者の「プレシャス・ライヤー」と共に、古き良き時代のSFの香りを感じた。
    どうしてそのような印象を感じるのだろう、と考えてみると、最近一般的にSFと呼ばれる作品群には、SF(=科学的虚構)はただの道具立てで、作品のテーマや内容はミステリだったりアクションだったり、歴史ドラマだったりする作品が多い(要するに、広義のSF)のに対し、「プレシャス・ライヤー」「おまかせハウスの人々」はSF(=科学的虚構)を描くことそのものが作品の主眼になっている(つまり、狭義のSF)からではないだろうか。

  • 菅さんの描く近未来はとても素敵だ。

    科学技術が進んで、どんどん便利になり、わからないこと、矛盾点が無くなっていく。
    しかし技術を使う人間は迷ってばかり、矛盾ばかり。

    舞台は夢のような未来の世界でも、登場人物はみんな凡人だ。だからこそ、技術が進んだ未来も、そこで暮らす人々の悲しみも喜びも、よりリアルに感じられる。

  • 久しぶりに小説を読んだ。近未来、といったお話でした。
    面白かった!

  • 人、機械、依存がキーワードな短編作品。ありそうで、でも、なさそうな内容が良いと思いました。

    ううーん。1つの作品を掘り下げて書いてくれた方が、いいかなぁ、、、。

  • 2010.2
    SF短編集。
    でも現実もそうそう変わらないような。
    こんな世界があっても不思議じゃない気がした。

  • ロボットの里親制度について書かれた「純也の事例」。人の気持ちがわかるようになる機械を使った「麦笛西行」。薬の代わりに体の中に入り込んで体を整えてくれる話、「ナノマシン・ソリチュード」。あながちあり得ないともいえない食品問題を扱った「フード病」。鬱病と色彩との関係を論じた「鮮やかなあの色を」。全自動住宅に住むモニターの「おまかせハウスの人々」。の6編。
    テーマは「家族」らしいが、SFのようで、利便性や機械化の裏にある人間性からの乖離や、現代科学の持つ危うさがひしひしと伝わってきて恐ろしい。
    2009/10/12

  • 2/27 イチオシは「鮮やかなあの色を」。

  • ブラックユーモアSF小説、みたいな。
    科学の少しだけ発達して世界でのこまごまとしたお話。結局は人のぬくもり、とか、人の限界、とかに話が行き着く。面白いんだけど、どれもみんな後味が悪い。。。中途半端に味の濃すぎる料理を食べて、胃がムカ…って感覚に似ているような。

  • 2007.10. 菅さんの書くSFは、どこか悲しみを持っていると思う。近い将来にありそうなこと、ロボットが生活に混ざりこんでいて、ちょっと歪んでしまったりする人の感情が、ありありと見える。「純也の事例」が1番良かったよ。そうでなくっちゃ、人間じゃないよね。

  • 「純也の事例」だけ、すごく好き。

  • 菅浩江はどれを読んでもハズレがない。
    女流作家特有の読みやすい短編集。
    でも一晩寝ると内容忘れるかも。

  • お話が6つ。一番最初の「純也の事例」と最後の「おまかせハウスの人々」が好きかな。「純也の事例」では、ロボットでも母親を思う気持ちは同じなのね〜とほろっとしてしまったー。現実世界では無い空想(架空)の世界のお話なので好悪が分かれるかと思います。

  • 出版社 / 著者からの内容紹介
    あるのだろうか??理想の家族、心安らぐ家
    私たちは、「家族の肖像」を、どんな色に染めようとしているのか。近未来の日常を描く待望の作品集。
    「純也の事例」
    里親制度でやってきた純也は従順で賢く、夕香は親子ごっこに溺れてしまった。純也は、ユニバーサライズ分科会の早期返還の対象となり、別れの日は意外に早くやってきた……。
    「ナノマシン・ソリチュード」
    小枝子は、モニタに左手の小指を突っ込んでナノマシンのチェックをする。必死で働いてくれるものがある限り、孤独じゃない。サビシクナイ。
    「おまかせハウスの人々」
    掃除、洗濯、買い物まで目配りのきいた全自動住宅に住むモニターたち。あとは「おまかせ」で幸せを手にいれることができる。多少邪魔くさくても設定をいじり直せば……。
    ほか、菅マジックが冴えわたる6編収録。

  • 人間型ロボットが出て来たり、ナノマシンを体内に取り入れる治療法が出て来たり、とこれは一応、SFになるのかな…。短編の主人公たちがすごく後ろ向きと言うか、暗いと言うか…どうも好きになれませんでした。で、それがラストには決まって明るく前向きになっているんですよね。同じような話の流れが、何とも残念。途中から飽きて来てしまいました。

    どの物語も、ありきたりっちゃあ、ありきたりのような気がします。ストーリーにこれと言ったひねりもありませんでしたし、何だか平坦な感じがしました。こんな未来は、ちょっと嫌だなぁと思っただけで、他に感想はありません…。暇つぶしにちょこちょこ読むのには良いかも。

  • 未来の技術で作られた道具やシステムと、それに関わる人たちを描いた短編集。
    機械は進歩しても人の内面は相変わらず不安定な世界は、少し不気味な感じです。

  • タイトルから現代文学?と思ったらやはり近未来もの。SF短編集。どれも将来ありそうなテーマを扱っていて身がしまる思いがした。表題作「おまかせハウス〜」は良い結末に思わせておいて、シックスセンスの様な終わり方で後を引いた。一番いい結末だった「純也の事例」が、出だしでもったいないというか上手い順番かと思うか悩む。

  • タイトルから現代文学?と思ったらやはり近未来ものでした。
    SF短編集。どれも将来ありそうなテーマを扱っていて身がしまる思いです。表題作「おまかせハウス〜」は良い結末に思わせておいて、シックスセンスの様な終わり方で後を引きます。一番いい結末だった「純也の事例」が、出だしでもったいないというか上手い順番かと思うか悩みます。

  • SF短編集です。
    表題作は家事全自動の「おまかせハウス」のモニターをしている3件のお宅と担当者のお話。
    ほかにも、ナノマシンを使った美容・医療や、相手の考えていること・本音を推測する機械など、すこしだけ未来の日常を描いています。
    菅さんは日舞の名取でもあるので、色の言い回しなんかが古風な時があって、そのへんがアンバランスな気がしないでもない。
    もしかしたらわざと使っているのかもしれませんが。

    装画 / 影山 徹
    装幀 / 泉沢 光雄
    初出 / 『小説現代』2002年7月号・12月号、2003年7月号・12月号、2004年6月号、2005年2月号。

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おまかせハウスの人々の作品紹介

あるのだろうか-理想の家族、心安らぐ家。私たちは、「家族の肖像」を、どんな色に染めようとしているのか。近未来の日常を描く待望の作品集。

おまかせハウスの人々はこんな本です

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