陽の子雨の子

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 297
感想 : 55
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062133685

感想・レビュー・書評

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  • ストーリーというか、登場人物にあまり好感が持てませんでした。特に「自意識過剰娘」、雪枝の行動は目に余るものが・・・。元家出少年にも「それでいいのか?」と思う所が沢山あったし。
    「雨が怖い」男子中学生はまともだったけど立ち位置が微妙で、結局三角関係にもならずに巻き込まれただけでしたね。

    関わったことによって結果的にそれぞれが成長した、というのはわかるけど、ハッピーエンドの爽快感はなかったです。

  • それぞれの場所、人。

  • 夕陽くんの純粋さ、まっすぐの瞳(見てないけど笑)、それらがすごくうらやましくていいな、と思う。もう色んなことを純粋に受け止められない年齢なんだと痛感。痛いなあ(笑)でもこの本を読むと、そんな純粋だったころを思い出せるような……思い出したくないような……。純粋な心を失った人は、ハッとするのかな。

  • 雨の日に見える灰色の点々が、怖かった中学生の夕陽。

    担任のみゆき先生の友人の雪枝と出会って、彼女の家にいる家出少年の聡との不可解な生活を見て、今までの平凡だった日常にほんの少し刺激を受けた夏の日。

    変な話だ。あんまり雪枝のキャラとか好きじゃないけど
    理想と現実のギャップにもがく姿はわかるよね。

    夏休みだね!)^o^(

  • 14歳の男の子なんてリアルには知らないけど、夕陽くんはいい男になりそうだな。20歳の雪枝さんは15歳のサトシを拾ってそのまま暮らしちゃうし、夕陽くんにまで何を企んでるのやら…。

  • 中学生の男の子視点の物語。

    日常と非日常を行き来する。
    この少年は自分が十分恵まれているということを
    自覚しているからいいと思う。

    だからこそ非日常の世界に足を踏み入れたくなったのだろう。
    人間はないものねだりだよなあ。

    雨の描写がとても好き。

  • 初めて夕陽が雪枝の家を訪ねる日、押入れの中には、後ろ手に縛られた聡がいた…。不安と希望の間で揺れる、青春の物語(「BOOK」データベースより)

    私立中学に通う夕陽、担任の友人だという24の雪枝、15でその雪枝に拾われた聡。
    普通に生活していれば接点もないようなこの3人。
    彼らが出会った時から始まるちょっと変わった青春物語。
    全体的にみるとやや印象は薄め。
    『青空チェリー』や『日傘のお兄さん』の頃の、初期作品のきらめきが、少し薄まったような気がします。
    ただ細かなエピソードなどは、「やっぱりうまいなー」と思わせられるところが多くあったので、その点はさすがといったところでしょうか。
    大人びて、でも年相応に生意気なところのある夕陽君は好みだったな~。

  • 豊島さんの本を読むのは2冊目だけれど、やっぱり豊島さんぽい話。
    非常に突拍子も無い変わったストーリー。
    でもこれが豊島さんの持ち味かと。
    ただ、それについていくのは結構大変です…。

  • 家出した中学生の少年をずっと居候させている、
    っていう内容もすごく奇抜なんだけど

    「普通に終わりたくなかったの」

    という彼女の本心の痛みがすごくリアル。

    「自分は特別になるんだ」と信じていたのに、目の前には平凡で虚しい現実。
    きっと誰もが共感するはず。

  • この出だしでこの設定ならこんな展開?と思ったら全然違ってた。
    若干現実味がないが(あったらコワイ!でもないとも言い切れない)
    登場人物それぞれに感情移入しながら読めた。

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著者プロフィール

2002年、新潮社「女による女のための『R-18』文学賞」で読者賞を受賞し、同年『青空チェリー』刊行でデビュー。著作に『檸檬のころ』『夜の朝顔』『リテイク・シックスティーン』などがある。

「2010年 『神田川デイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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