カシオペアの丘で(上)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1747
感想 : 280
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  • Amazon.co.jp ・本 (362ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062140027

作品紹介・あらすじ

肺の腫瘍は、やはり悪性だった-。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。『流星ワゴン』『その日のまえに』、そして-魂を刻み込んだ、3年ぶりの長篇小説。

感想・レビュー・書評

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  • どんどん読み進められて続きを読みたい!と思える本でした。

  • 温かくも切ない物語。

    幼馴染の4人、トシ、ミッチョ、シュン、ユウジは大人になってカシオペアの丘で再開する。

    半身不随で車椅子生活をするトシと、彼を支えるミッチョ。二人は夫婦で、北海道で生活している。

    トシが半身不随になったのは、小学校5年生の時。シュンとの喧嘩から事故へと繋がってしまい、トシは自分の足で立つことができなくなってしまった。
    不慮の事故だったにも関わらず、シュンは責任を感じて東京へと引っ越してしまう。

    それっきり2人は会うことはなかったが、シュンの癌が見つかり、やり残した事をするため故郷へ帰る決心をする。

    再開した4人は、昔を懐かしみながらもシュンの死が近い事を知る。
    妻のエリと息子の哲夫は、死を受け入れることに抵抗があったが、シュンの容体の悪化を真に受けると同時に、死を受け入れる心構えを持つようになる。

    後編につづく

  • 本当の死を目前にしている人生、
    生きながらの死を纏っている人生。

    死にたくないのに死ぬ人、
    死にたいのに死ねない人。

    どちらが幸せなのか、果たして答えが見つかるのか。

    謝っても許されない人、
    謝られても許さない人。

    どちらが悲しいのかー。

    随分と対照的で壮大な人生どうしが交錯する物語で、前半戦はピャーッと読み終えました。まぶたの裏が熱くなる面もしばしば。早く下巻を借りに図書館いってきます!

  • 続き読みたい

  • 泣く

  • ゆるしたい相手を決してゆるせずに生きていくひとと、
    ゆるされたい相手に決してゆるしてもらえずに生きていくひとは、

    どちらがかなしいのだろう。

    丘の上から街を見下ろす観音様はかつての炭鉱事故の後に作られたものだ。事故に巻き込まれた人の供養のためか、それとも何かに許されたかったのか。

    悲しい真実、過去の過ち、産まれてこなかった命、後悔・・・
    子供の頃に見上げた星空の下で再会した4人。ようやく素直になれるのだろうか。

    泣かせようとするポイントが多すぎてそれが少し残念でした。
    素直に読めばいいのだろうけど。

  • 最初は、誘拐事件の話かと思ったんだけど、、
    幼馴染の友情や病気、地域を支配している大企業
    いろいろ混じって複雑。

    ミウちゃんは、いったい何者⁉️

  • 岐阜聖徳学園大学図書館OPACへ→
    http://carin.shotoku.ac.jp/scripts/mgwms32.dll?MGWLPN=CARIN&wlapp=CARIN&WEBOPAC=LINK&ID=BB00363036

    重松清のすべてがここにある。渾身の長編小説
    平凡だけど、幸せな日々だった。これからもずっと幸せでいられると信じていた。

    丘の上の遊園地は、俺たちの夢だった――。肺の悪性腫瘍を告知された39歳の秋、俊介は2度と帰らないと決めていたふるさとへ向かう。そこには、かつて傷つけてしまった友がいる。初恋の人がいる。「王」と呼ばれた祖父がいる。満天の星がまたたくカシオペアの丘で、再会と贖罪(しょくざい)の物語が、静かに始まる。(出版社HPより)

  • 「2008本屋大賞 10位」
    九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/633078

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著者プロフィール

重松清
1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。

「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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