新世界より (上)

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著者 : 貴志祐介
  • 講談社 (2008年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (498ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062143233

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新世界より (上)の感想・レビュー・書評

  • 又、新しい地に踏み入り、
    その探索中にフト、思った。

    (そういえば、最近読んだ『僕は小説が書けない』の主人公。彼の苦悩が良くわかるなぁ。)

    本を手にとり、開く事は容易い。
    新世界への扉はいくつもあって、
    読者は常に
    ど、こ、に、し、よ、う、か、な?

    と、実にお気楽なものである。

    しかし、この真っ白な大地(ページ?)に、
    一から世界を創造して行く、となると
    例え生き物一匹にしても、新しい命(新種)を生み出すのは相当難儀であったはず。

    だからこそ、
    あれ、らは動き始めた。
    1000年後のこの地で、進化(退化?)した生き物達は
    意志を持ち、動き始めたのだ。

    生き物ドキュメンタリーに興味があり、その生態を観察するのが大好きな私は、
    すっかりこの世界に魅入ってしまった♪

    物語は呪術を操る少年少女が、新世界に秘められた謎を明かして行く、ハリポタ的ダークファンタジー。

    グイグイ読者を引き込む魔の筆力によって、
    魔術本の様な分厚さも全く気にならず、あっという間に読了。

  • まさかの一気読み、二日で読破してしまいました。
    アニメでバケネズミや不浄猫など構築されていたので、自分で
    世界観を作らなくてもいいので、楽に読めました。

    上巻では瞬が業魔化して消えてしまうところまで描かれていました。
    貴志さんの設定した世界がしっかりと練られているので
    圧倒されつつ、サクサク読み進めることが出来ました。

    アニメはハテナ?と思うシーンが多いけど、活字で読むと
    なるほど納得できます。
    アニメと原作でお互いに補い合って補足されているので
    両方見るのがオススメです。
    (アニメ→原作本の方がいいかも)

    とにかく目が離せない!!下巻が早く読みたい!!
    すぐに図書館に借りに行きたいです。

    ブログでの感想
    http://utakata6160.jugem.jp/?eid=551

  • 独特の世界観だが、すんなりと理解できて入り込めた。こんな世界もあるのかもしれない。不思議な感覚を楽しみつつ、下巻へ続けることができた。

  • 貴志祐介さんの本はこれが初めてになります。
    心理的な描写が素晴らしい本が読みたいと思いまして、検索してみましたらこちらがお薦めということなので早速拝読させていただきました。
    ストーリーが詰め込まれている本で、私としては始め一朝一夕で読み切るのには辛い量だと思っていましたが、ものの数日で読み終え、また続きが読みたいと思える本でした。

  • 1000年後の日本。
    人が呪力(魔法)を獲得したことによって起こる悲劇。
    倫理というジレンマに立ち向かう冒険小説。

    おとぎ話のように魔法という力は、ただ空を飛んだり、
    物を思いどおりに動かしたりするのではなく、
    その力が強い程どうしようもなくなり、倫理観も崩壊する。

    科学による崩壊と、呪力による崩壊、
    文明が衰退してから1000年後という点では風の谷のナウシカと共通するところがある。
    ナウシカでは旧世代が生態系を元に戻すため、腐海を造ったが、
    人類を維持するため、新世界でも負けじとエグい方法が執られていて、
    物語の主人公たちはそれを知らず(隠され)生きている。

    単行本では900ページ以上の長編になりますが、
    悪鬼が登場する後半以降のスリリングな展開は引き込まれます。

    [2008年、日本、498P、日本SF大賞]

  • ★★★★★★★★★★!!

  • 人間と自然の力関係が、単純な優劣ではなく複雑に絡み合い、奇形化した世界のお話。
    人間は現在の私たちよりもはるかに万能な「呪力」という魔法の力を手に入れているが、それゆえに、人間が自然界に及ぼす影響は今よりもずっと大きく、世界は何度も滅びかけている。
    そのたびに歴史を隠ぺいしたり、自らに枷をかけるシステムをどうにか考案しながら、仮そめの平和を保っている。
    その最もたるものが「愧死機構」と呼ばれるシステム。
    呪力によって自分の同族である人間は殺せない。攻撃しようとすると大変具合が悪くなる、というもの。
    臭いものにはフタをして、おびえながらものうのうと生き長らえる人間たちに、フタの中に押しとどめてきた者たちからの復讐が始まる。
    この象徴的でアイロニカルな世界観だけでも圧倒されるのだが、革命を企てる獣の正体は、かつて人間だったもの(人間は人間を殺せないというシステムを打破するために遺伝子操作で獣化した)という設定や、突然変異の人間の子供(愧死機構が備わっていない、人間を殺せる人間)の正体に関する最後のたたみかけは本当にすごい。

    人間を抑制するものは、愧死機構などという物理的な罰で管理されるようなものではなく、こういう物語そのものではないのかと思う。
    本文中で古事記の引用が出てきたとき、「神話というのは人類の知恵で、どこかで決定的に間違ってしまった宇宙の論理を思考によって正す行為だ」というのを、本で読んだことを思い出す。
    この本を読んで、人の愚かさみたいなものを考えたわけだが、それはきっと今日おいしい夕飯を食べるころには忘れてしまうのかななんて思う。出来れば覚えておこうと思うのだが、そんなに出来た頭は持っていないのである。
    だけど、忘れても何度も考える、頭の片隅にふっと去来することそのものが、まずは第一歩だし、この物語がもたらした意識の些細な変化だし、その延長線上にある方法が、愧死機構に変わる何かなのだ。

  • SF小説です。
    最初の設定説明が長くて、
    全人学級入学あたりでギブアップしそうだったのですが、
    高評価のレビューを読んでもうちょっと頑張って読んでみたところ、
    ミノシロモドキを見つけた辺りから俄然面白くなり、
    その後は下巻まで一気読みでした。
    世界観の設定・構想がすごいです。
    話のテンポも良く夢中になって読みました。

  • 上下巻共に読了。
    ボリュームがあって、読み応えがあります。
    遠い未来の設定になっていますが、根本的な人間らしさがあちこちに散りばめられていて感情移入しやすいと思います。
    とにかく面白かった。
    人間の残酷さについて色々と考えさせられる部分もありました。
    読んで損はないと思います!

  • 約1000ページと手に取った時、本のボリュームに圧倒されそうになったが、結論から言ってめちゃくちゃ面白い。
    終盤にかけての展開は何度も鳥肌が立ってしまうほどだった。

    貴志祐介のファンでなくとも、万人に薦めたい。
    世界観についてはハリー・ポッターやAKIRAに近いと思う。

  • 伏線が非常に巧みに張り巡らされており、これだけの物語を破たん無くまとめるのはすごい。上巻はテンポがゆっくりでこれといって盛り上がりに欠けるが、ここで仕込まれたものが下巻で一気にたたみこまれていくのは爽快。非常にいい本と感じた。

  • ドキドキした。
    なかなか読み応えあり。

    前半は話の背景が掴みきれず、ややボンヤリ読んでいたけれど、
    あるときから急に背景の輪郭がはっきりするに伴って、

    「もしや見てはいけないものを見ているのではないか・・・?」
    「人類の歴史の禁忌に近づいているのではないか・・・?」

    と、なんだか息が詰まりそうなほどの緊張感を覚えた。

    まだ上巻では結末が予想できないこともあり(ボクだけかな)、
    期待を込めて★五つ。

  •  アニメを見て世界観や設定が興味深く、原作も読み始める。
    今から1000年後、呪力と呼ばれる超能力が存在するSFではあるが、SFの姿をした現代社会への皮肉を込めた作品と深読みもできるし、もっと単純に反ユートピア小説ともとれる。
     いずれにしてもこれだけの世界を丸ごと作り上げる作者の力量を感じた。

  • 久々に、寝食を忘れるような本に出会ったと思いました。分厚い上下巻ですが、全く苦にならないというか、ずっと読み続けたいと思いました。
    貴志 祐介さんはホラーばかりだと思っていたのですが、こんな本も書かれるのだなあと、尊敬。ファンタジーっぽい本は苦手で、好きな作家さんでもファンタジーになると読みにくいなあと思うのですが、この本に限ってはとにかく世界観にどっぷり浸かりました。

  • 止まらない。
    土曜日の昼過ぎ、お昼寝タイムにもかかわらず、眠いのにもかかわらず、眠れないのはこれを読んでるから。
    ストーリーとかキャラクターとか伏線とかよりもまず、世界観とその作りこみがやばい。

  • 別世界すぎて、話が見えなくて途中くじけそうになった。やっと世界が掴みかけてきたと思ったら上が終わった。貴志祐介の頭の中ってどうなってんの…

  • 上巻だけでもすごいボリュームながら、一気に読めた。瞬が結構好きなキャラやっただけに、上巻ラストはゾクゾクしたし、下巻でどう展開されるか楽しみ。

  • 「悪の教典」を先に読んだので、そっちのほうが印象が強いんだけども、でもやっぱりこの作者は、大量殺戮が描きたいんだね。

    設定こそ違うけど、基本的には同じような大量殺戮者が出現して、集団が襲われる。集団の中の優等生たちが命をかけて殺戮者に挑むって話。

    未来の設定で、呪力だの化け物だのの設定がある分だけこっちのほうが冗長。
    読み飛ばして差し支えない部分が多すぎる。

  • ワシは、神話の創成を見ているのかもしれない。

    大袈裟且つ若干的外れな言い方ですが、そう言いたくなるほどの描写。これはある種、「指輪物語」やクトゥルフ神話に匹敵する世界観の構築を目の当たりにした感です。

    物語は、全く見知らぬ世界なのに、今の我々の世界と共通感のある地名、固有名詞で語られ始め、いずれその理由が語られていきます。そして、そこで語られる「神話そのもの」の欺瞞も。ここで読者は、この世界に対する奇妙な既視感を感じると思います。

    知っている世界の延長にある、まるで見知らぬ世界。

    その世界が、先述の通り緻密に、まるで想像できないものが創造され、それが描写されている。

    とにかくまずは何より、この舞台設定に舌を巻きました。

    その中で進んでいく物語は、適度な緊張感と伏線をまき散らしつつですが、あえて物語の類型にあてはめるなら「成長物語」としての展開は、ワリと王道と言えるのかも知れません。

    ともあれまずは、この世界観にどっぷり浸かれる幸せを、この上巻では感じることができます。さてこれが、下巻でどう展開するやら。

  • 文句なしの傑作SF小説!

    注連縄で閉鎖された「神栖46町」を舞台に、主人公の少年少女たちが
    この町の謎に迫りながらやがて来る危機に立ち向かっていく…というストーリー。

    上中下巻をあわせると結構なページ数だが、
    徐々に明らかになっていく秘密や、「危機」の緊迫感に
    ページをめくる手が止まらない。

    SFとしての完成度がとても高く、少年少女を主人公とした冒険小説としても面白い。
    また、注連縄、しきたり、呪力などの日本的なオカルト要素が良いスパイスになっている。

  •  これも図書館で借りた。図書館づいてる私。
    分厚い単行本上下巻、上だけ借りようかと思ったけど、面白かったら絶対下もすぐ読みたくなるに決まってるので、重いのを我慢しながら借りてきた。

    結果。上下借りて正解。
    久しぶりに面白いの読んだ。
    千年後の日本が舞台だけど、今自分たちが住んでいるこの時代が「古代文明」って呼ばれてるのが気に入った。誰かバケネズミとかミノシロモドキを絵に描いてくれないかしら。と思ったら描いてる人いますね(笑)
    面白いなと思ったのは男女交際は厳しく監視されるが同性とのそれは寛容、とか、呪力が使えなかったり問題のある子は隠密裏に消されるとか。

    最後バケネズミの正体が明かされた時はショックだった。
    こんなことありえないって言えない。
    恐怖や不安に心を覆われた人間が何をするかなんて、テレビ見てても普通に生活してても垣間見えるもの。
    今までの歴史が証明してるもの。


    そういやバケネズミ襲来の時に、出てきた悪鬼は守だと思ってました。

    以下。ワタシ的あらすじ(妄想)
    早季・真理亜・覚・瞬・守は前人学級の同じ班。5人の中で一番優秀な瞬は業魔になってしまう。そして呪力もパッとしないし意気地もない守。彼はネコダマシに奇襲までかけられて町の外に逃げ出してしまう。神栖66町を守と一緒に飛び出してくれた真理亜は何か不幸な(人間が絡む)事故で亡くる。自分を消そうとした&愛する真理亜を奪った人間たちに復讐しようと悪鬼になり、バケネズミ達ともに人間に復讐する…。幼馴染だった早季と覚はなんとか守に昔のように戻ってほしいと奔走する。最後は真理亜の魂みたいのが表れて「もうこんなことはやめましょう」とか言って守の心が人間に戻ったら、次に業魔になった瞬が表れて「君はここにいてはいけない」とかなんとか言って、その辺の土とか木とか変形させながらゴーっと消えていく…。早季と覚は彼らの分まで頑張って生きていきます、チャンチャン。

    なーんて。最後なんてまんまAKIRAだけど。

    だから最後まで守スルーが悲しくも笑えちゃった。

  • 素敵!
    文章量は多いけどザクザク読んでしまった。
    カテゴライズが難しい作品かも。

    映像が浮かんでくる様な濃い世界観と、徐々に緊迫していく状況、そして後々まで分からない問い掛けなど、引き込まれる要素は随所に散りばめられている
    とりあえずオススメしたい本です。

  • 正直、もっと違う「新世界」を想像していた。

    人間が「呪術」をもった1000年後の未来。物質文明は滅んだが、わずかな生き残りは、「友愛」に満ちた集落で暮らしていた。
    途中までは世界観がよくわからなかったけれど、「新世界」の姿が徐々に明らかになってくるにつれて、上巻のラストまでは一気に読んだ。

    単純に「呪術」をもてたことを喜び、競い合っていた少年少女らが、夏期合宿で知った世界の隠された歴史、徹底して情報や生活、あるいは「性」までも管理し、異分子を排除する社会の仕組み。
    ヒトと同じくらいの知能を持ちながら、呪術によって従わされ、奴隷として使われる立場のバケネズミに、その奇形ともいえる、自爆して敵を倒す風船犬・・。 見たことも聞いたこともない、新世界の生き物たちがとてもリアルで気味悪い。

    5人の少年少女は、14歳となり、思春期らしい感情に目覚め、微妙に関係性は変化していく。そして、そのうち1人が、呪力を暴走させる業魔となってしまう・・。

    伏線や未来を暗示させる描写が多く、続きが気になる。
    彼女は一体、新世界のどういった「未来」から、この本を書いているのだろう。

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子供たちは、大人になるために「呪力」を手に入れなければならない。一見のどかに見える学校で、子供たちは徹底的に管理されていた。いつわりの共同体が隠しているものとは-。何も知らず育った子供たちに、悪夢が襲いかかる。

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