新世界より (下)

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著者 : 貴志祐介
  • 講談社 (2008年1月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (573ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062143240

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新世界より (下)の感想・レビュー・書評

  • 一日で一気に読破してしまいました。
    こんなに夢中になって読書したのは実に何年ぶりだろうか。
    朝から晩まで動かずにもくもくとページをめくりました。

    衝撃の展開で早季や覚と同様に悪鬼と接触する度に
    何度も背中に冷たい物が
    流れ(感覚だけど)鳥肌が立ち、息をのむ。

    野狐丸(スクィーラ)の狡猾さに唖然とし、憎しみさえも抱いてしまった。
    ハラハラ・ドキドキの展開に手に汗をにぎってしまいました。
    悪鬼と言われた子の末路に涙しました。

    物語は練りこまれ複雑で後半は涙が出てきそうなほど
    切なく、スクィーラの「私たちは人間だ!」で、とめどなく涙が
    あふれてしょうがなかった。

    現代に警鐘を鳴らす作品だな…としみじみと自分の胸に手をあてて
    考えさせられ、「家路」がひたすら悲しく聞こえました。

    一見すると神様たちが主役の設定ですが、真の主役は“スクィーラ”たち
    バケネズミだと感じました。


    自分たちは今のままで生きていていいのか、人としての
    在り方を深くえさせられる作品です。

    「想像力こそが、すべてを変える。」

  • 世界観に酔いしれました。大好きです

  • 上、下巻通して圧倒的な世界観に引き込まれました!!私は得体の知れない生き物が出てきたりする作品は怖くて苦手だったのですが、それを上回る魅力でいっぱいで、普段目にしない言葉がたくさんあり難しいと感じるところもたくさんあったのですが、一気に読んでしまいました!

  • 大長編にも関わらず、いい意味でその重さを感じず、
    ずっと新鮮な気持ちで先を急いで読むことができた。

    どれだけの準備があってこの作品を描いたのかと…

    ファンタジー系は普段ちっとも読まないから
    この世界観についていけなかったらキツイなと思ったけど
    全然!問題なし!!

    ただの「物語」じゃない、考えさせられる。

    大きな脳を手に入れ、食物連鎖の頂点に君臨し、
    深海を探検し宇宙を探求し、過去を歴史を掘り下げ、
    地球の資源を生命を貪り尽くす私たち「人間」は
    一体どこまで欲深いのか業が深いのか。

    これから私たちは、どこへ向かうのか…

    とか思っても思わなくても、大変面白い作品。

  • わあ、ホラーだぁ。
    と泣き笑いしながら読んだ。
    救世主が村を襲うときの書きかたなんて、モロだった。

    ただ、本書はただのホラーに収まる作品ではない。

    人間は、自分の生命が脅かされそうなら抵抗する。
    それは、われわれが理解でき、実感できる本能であり権利である。
    しかし、その“当然”にのっとった登場人物たちによって淡々と突きつけられるのは、“人間がどこまで残酷になれるか”、という普段は気にしたくない命題だ。

    WW2でドイツが勝った世界の戯画にも見える。
    アーリア人こそが至高、と謳ったヒトラーの軍隊(青年隊?)は、目がよいことを入隊の必須条件に入れていたとか。くわえて、主人公たちとおなじようにキャンプを実施していたらしいし。
    もちろん、「神さま」は特定の人種に発現するものではない。
    けれど、あえてその造形には、濃厚な選民思想や優生学を受け継がされているように思えてならない。

    「新世界」は、われわれにとって、あるかもしれない未来であり、あったかもしれない未来の映し鏡のようだ。
    読了後も無関係ではいさせてくれない。
    そこがわたしにホラー(恐怖)を感じさせたのかもしれない。

  • 一気に読めた。そして読んだ後、世界観にひたれた。細部までよくできた設定で、色んな方向からこの世界をみつめても、破綻した部分がない。
    おもしろかった。

  •  アニメで結末を知ってはいたものの、圧倒的なストーリーに感服しそれ以上にこの物語が暗示する、差別や争い管理教育や出生前診断など、今現在の世界が抱える問題を思うと、神栖66町は私たちのすぐそこにある未来なのだと思えてならない。

  • 何だか今までの貴志さんの作風とは違うように思いながら読んでいたのですが ラスト200?一気読みしてみて 何ともいえない既視感。 同じような読後感の作品を思い出してみたら 貴志さんの作品でした(笑)

    最後はずっとゾワゾワしてました〜

    人間の嫌な部分を見せられたような。

  • 上下巻感の作品。

    アニメから入ったんだが、何気に凄いストーリーで、原作を読んでみたくて読み始めた。

    やはりと言うか、かなりエグいカンジで。
    それと、やっぱり描ききれてないアニメの部分を補完。
    先を知っていても、やっぱり面白い。

    超能力を使って生きる人々の町。注連縄を張り巡らした町での平穏な生活。
    『業魔』や『悪鬼』という魔物。
    洗脳されて成長していく子供達と、子供達を恐れる大人。

    今から一千年後の世界の出来事。
    渡辺早季の手記から始まる。

    渡辺早季、青沼瞬、秋月麻里亜、朝比奈覚、天野麗子、伊東守。
    これがメンバーで一班。
    途中で、麗子が居なくなるが誰も気付かない。
    それでも物語は進行していく。
    途中にてミノシロモドキに遭遇して過去を知ったり、呪力(超能力)を凍結されてバケネズミに遭遇したり。

    瞬が覚と付き合い、早季は麻里亜と付き合い始める。
    守は麻里亜の側を離れない。
    後に瞬は覚と付き合いを止め『一人になりたい』と別れる。
    夏期講習の間のミノシロモドキにあった事を大人達にバレないように、呪力を凍結された事をバレてなかったと思っていた矢先に瞬が『全てバレていた』と。
    瞬は早季に『ネコには気をつけて』とお守りを渡して姿を消す。
    学校に来なくなった瞬を探しに4人が駆けずり回る。
    瞬は『業魔化』し始めていた。呪力のだだ漏れ。
    途中、早季には姉の『吉美』という少女が居た事を思い出す。

    後半に向けて、混沌として来ました。

    下巻が怒濤の展開を始めました。
    衝撃の下巻の始まりは瞬は『稲葉良』と成り代わっている。
    勿論瞬の事は全ての生徒には抜け落ちている。
    それは早季にも言える事だった。
    顔も名前も覚えてない X=瞬 という事で良を除く一班が思い出す。
    覚のおばあさんにあたる富子さん登場。この人キーパーソン。
    そして守の家出。
    真里亜は守と一緒にいる事を決意。
    数日という期間を与えられたが、結局二人を見つけ出す事も出来ず。
    バケネズミのスクイーラ=野孤丸と奇狼丸。対抗する二つの軍勢。
    このときから野孤丸は策を練っていたと思われる。

    時は流れて、第三章。
    大人になった早季と覚。
    野孤丸の神栖66町襲撃と、時を同じくして現れた悪鬼。
    この悪鬼、実は麻里亜と守の一人息子。
    アニメでは解らなかった性別がココで判明。
    産まれて程なくして麻里亜と守は殺されて子供は、バケネズミに育てられてその言葉しか話せない。
    悪鬼と化した子供を止めるため、早季と覚は奇狼丸と行動を共に『東京』へ。
    『サイコ・バスター』なる炭疽菌を取りに行き、悪鬼を倒すために。
    その途中で早季は瞬の事を思い出す。
    瞬は言う。あの子は悪鬼じゃないよ、と。
     人を殺せば人である自分が死ぬと言う事。
    人間と、バケネズミの関係を逆に教え込まれた少年。
    バケネズミを殺せば、自分も死んでしまう。
    その役を果たしたのは、奇狼丸。人に似せて、少年に襲わせた。
    愧死構成で、命尽きる少年。襲われた奇狼丸も絶命。
    野孤丸を生け捕りにして帰路につく早季と覚。
    地元に帰り、両親の死を知る二人。
    清浄寺は焼け落ち、僧侶達は命を寺と共にした。
    程なくしてスクイーラは裁判にかけられる。

    富子さんの言った通りの『今までにない苦痛を』という言葉通り。
    その苦痛を味あわされる事になるのだが、
    裁判で『我々は人間だ!』というスクイーラの言葉に引っかかる早季と覚。
    呪力を持たない人間が、生き延びる術としてバケネズミになってたとしたら・・・
    人間と同じDNAの数がそれを証明しているのではないだろうか?

    早季は人気の居なくなる時を狙ってスクイーラにとどめを刺す。
    謹慎処分にはなったものの、そ... 続きを読む

  • 怒涛。
    ハラハラ続きでどっと疲れた。

    もし現代にバケネズミが居たとしてもきっと同じことをしそうで…というか、鳥インフルエンザで殺処分してるのとかと同じだなと。
    結局いまだって見せかけの平和なんだろうなと罪悪感でいっぱいになってしまった。

  • 上巻498ページ、下巻573ページの長編。

    上巻に入り込むまで時間が掛かってしまった。

    今から千年ほど後の世のお話。

    世の中にはいくつかの戦いの末、呪力(超能力)を持つ人々が数万人単位のコミュニティで暮らしていた。そこには人間に使われるバケネズミと呼ばれる大型化したねずみのような生物や、奇怪に進化したらしいウミウシやヘビの仲間などが生存していた。

    そこで暮らす少年と少女が遭遇する苦難、試練、苦難、試練・・・。

    新世界を想像し、文字にし、読者に理解させるという圧倒的パワーと能力には恐れいった。

    一言お馬鹿な私にも言わせてもらえば、先読みがかなり当ってしまった。

  • 結構なボリュームがあるにも関わらず、先が気になりどんどん読みたくなる。
    呪力の世界の話だが、焦点の当て方がファンタジーではない所が面白い。

  • 一気に読める、とまとめサイトで見て読んでみた作品

    辞書みたいな厚さの上下巻、更に呪力とかファンタジー系?苦手なんだよね…と思って読み始めましたが
    全く気にならない位、作品の世界に引き込まれました

    特に上巻はドキドキし過ぎて何度も息苦しくなりました(笑)

    下巻は上巻ほどのドキドキ感は無く失速してしまうのかと思いきや
    最後の事実で衝撃を受けました

    所々出て来る小難しい話も最後に繋がってくるので
    無駄に思えてもちゃんと読む事をオススメします

    人間って何なんだろう?
    私は正しく生きられているんだろうか?
    ただファンタジーで終わらず、色々考えさせられる作品でした

  • ―獣でないとしたら、おまえは、いったい何なのです?
    ―私たちは、人間だ!

    人間とは一体なんなのか、最後の最後真実が明かされるとともにそんな考えが頭をよぎった。人間を人間たらしめている理由とはなんなのだろう?
    緻密に作りこまれた世界に引き込まれ浸っていたところを一気に現実に戻された。

    作品全体に染み付いた血生臭さは私たちの生きている世界にも通じているものだ。自分たちより下等だと思うものを虐げる、そのことに疑問を持たない、それはとても恐ろしい。私も最後までバケネズミを殺すことにはあまり不快感を抱かなかった。そのことがより一層最後の場面を印象づけた。あえて醜い生物としたところがうまい。
    人間の本質について考えさせられる小説であった。

    物語としては、早季と覚の瞬への思いにけりはどう着いたのか気になるところ。

  • 遠い昔に悪鬼と業魔から襲われた経験から、街全体が子供たちを守る術を考え抜き、更に悪鬼になりそうな遺伝子持った子は徹底排除。
    なのに、結局最後は悪鬼と戦争。
    しかもその悪鬼とは・・・だったという話。
    動物や虫が戦闘要員になったり、テレパシー訓練や喋る図書館など、いろんな発想は良いと思うけど、どうにも登場人物に魅力が無い。
    貴志さんのミステリーは好きだったから、この本はジャンルは違うけど
    ちょっとガッカリです。

  •  上巻ほどではありませんが、下巻もドキドキしました。細かい点で、「何で?」って思う所もありましたが許容範囲です。かなりのボシュームですが、わりと早く読めました。
     アニメもちょっと見ましたが、おもしろそうでした。

  • 上巻に続きヒロインが神栖66町で学生から社会構成員と成長してからのお話。

    上下巻共に圧巻でした。
    1000ページが物量として感じられなかったです。
    ヒロイン早季の視点に完全にリンクし、自分がまさにそこにいるかのような錯覚。
    久しぶりに「続きは読みたいが読み終わってしまうのが惜しい」と感じる読書になりました。
    アニメ化されることになりましたが、こんなにアニメというメディアで映像化することに向いた小説は無いんじゃないか?と思いました。
    アニメだからこそ表現可能な、いや表現して欲しいと思う作品です。
    いかに今のCG技術が素晴らしくても、アニメで見たい!と強く思います。

    下巻の感想としては、やはりそうなるしか無かったとはいえラストが哀しかったです。
    自分をバケネズミだと信じて生きてきた悪鬼、いや正確には悪鬼では無いただの10歳のいたいけな少年。

    ヒトはなんて愚かな生き物なのだろう。
    いつまで戦争を続ける気なのだろう。
    何故差別することでしかアイデンティティを保てないのだろう。

    スクィーラの魂の叫び「私たちは、人間だ!」

    1000年後の人間がこんな愚かな選択をしないことを切に祈る。

  • 普通じゃありえないのに妙な現実味がある。最後にバケネズミと人間の関係が明かされた時はただただびっくりするだけでした。今の私達は決してこの本の人間達とは違うといえるだろうか。いつの時代も人間は心のどこかに残虐な一面を持っているんだと思います。
    読み終えるのにかなり時間がかかるけど読みがいがあります。何度読んでもあきなさそう

  • 人間とは、差別とは、歴史とは。
    読ませて、考えさせて、感動させて。
    遠き山に日が落ちてで始まる、「新世界より」が流れ続ける。
    誰もが持っていると思われる、心の奥深い所を震わせるここ最近で圧倒的に一番な一冊。

  • ばたばたと謎がたたまれる巻。

    「未来」から「過去」を語っているので、ある程度予測がついてしまうこともあるけれど、広げた風呂敷の割りに終盤は設定疲れが感じられた気も少し。
    でも、よくこれだけ架空世界に厚みをもたせたなあ。見事でした。引き込まれる。これは漫画化むいていそうだなと思います。

    ラスト、瞬か真理亜と名づけるって・・・、守も思い出してあげて欲しかった。笑

  • 矛盾満載、理解しがたいこと満載のただただ長ったらしい駄文な物語。
    自分本位にさんざんひどいことをした挙句、相手の正体がわかった途端に罪の意識を感じて悲哀に浸るという、なんともわがままな登場人物に辟易した。とどのつまりは人間じゃなかったら殺したって別にいいじゃん?っていう主張にしか思えない。人間の持つエゴイズムを描きたかったのかもしれないが、結果としてこれはそんな立派な作品ではないだろう。
    正当防衛を標榜して殺戮を楽しむカリスマ呪術師に吐き気がしたし、それを横で見ていて何の疑問も感じない主人公にも徹底的に失望した。消された記憶のエピソードは何のためにあるのかまったくもって不明。
    奇抜な設定ではあるが、世界観の構築がお粗末すぎてつぎはぎだらけ。想像力は認めるが、完成度は低い。

  • ジャパンテイストなファンタジー。呪力を兼ねそなえた人間たち、独特の発生をとげた動物などの説明が指輪物語のようにやや過多。それだけ独特の世界観があるともいえる。特に下巻になると物語が大きく展開していき読み応えがあるのだが、若干のネタバレが事前になされており、強い衝撃はない。むしろもう少し包み隠して伏線になっていればと思った。総じて、なかなか面白いのだが、手放しに傑作と評するまではいかなかった。

  • 物語は後半になって、さらにスピードアップする。そして主人公たちの命を懸けた冒険があって、大きな悲劇があって、切ない真相があって、意外な(私にとっては想定内の)真相があって、静かな余韻を持って終る、つまりはエンタメなSF大叙事詩であった。

    一応、この一千ページを超える小説の一番最後のセンテンスを書き記す。

    以下引用。
    この手記は、当初の予定通り、原本と複写二部をタイムカプセルに入れ、地中深く埋めることにする。そのほかに、ミノシロモドキにスキャンさせて、千年後に初めて公開できるような手段を講じるつもりだ。

    わたしたちは、はたして変わることができたのだろうか。今から千年後に、あなたが、これを読んでいるとしたら、その答を知っていることだろう。
    願わくば、その答えがイエスでありますように。

               245年12月1日。 渡辺早季

    蛇足かもしれないが、最後に全人学級の壁には貼られていた標語を、ここに記しておきたい。

    想像力こそが、すべてを変える。
    引用終わり。


    ここにある「想像力」とは、本来は「呪力(超能力)をコントロールする力」ということを意味しているだろう。しかし、作者が言いたかったことは、おそらく別のことである。つまり「私がここまでの世界を想像力ひとつで作って見せた。ぜひみんなも続いておくれ」という意味なのだろう。「人は実現可能なことしか想像することはできない」と言ったのはマルクスだったか。

    だから私は想像してみる。

    早季はなにを変えようとしていたのか。
    早季の世界では、日本はわずかに9つの小さな村しか残っていなかった。彼女はこの村通しの交流組織を作ろうとしていた。そしてその足かせになる遺伝子レベルまでに組み込んだ攻撃抑制と愧死機構(同属の人間を殺す気持ちも起こさないし、もし間違って殺してしまうと自分も死んでしまうという究極の殺人抑止機能)を捨てるという決断をしようとしていた。その結果、この1000年の間に起きた超能力者通しの支配関係と戦争の時代がまた起きるかもしれないということを覚悟しつつも、だ。小説を読んでいない人にはわかりにくいが、結局人間は自分たちの「生」に「鎖」をつけて生きていただけなのである。それはあらゆるところで矛盾を起こしていた。それが結局は、この小説の内容だった。

    これを捨てることは非常に危険な賭けだ。しかし捨てることで、人類はどこへでもいける「自由」を持つことが出来る。つまらない「地球の支配」などには目もくれず、もしかしたら「宇宙開発」にやっと本格的に進出するかもしれない。

    早季と覚はこのような言葉を交わす。
    「ときどき、呪力は、人間に何の恩恵も与えなかったんじゃないかって、思うことがあるわ。サイコ・バスター入りの十字架を作った人間が書いていたみたいに、悪魔からの贈り物だったのかもしれないって」
    「僕は、そうは思わない」
    覚はきっぱりと首を振った。
    「呪力は、宇宙の根源に迫る神の力なんだよ。人間は、長い進化を経た末に、ようやく、この高みに達したんだ。最初は、確かに身の丈にそぐわない力だったかもしれない。でも、最近になって、やっと、この力と共存できるようになってきたんだ」

    この二人の会話は象徴的である。

    呪力は1000年の間に人類の人口の九割以上が死滅するという大惨事を起こす。その過程で自らを縛ったのが、攻撃抑制と愧死機構であった。一方、呪力はエネルギー保存の法則が基本的に通用しない。達人になれば、呪力が持つエネルギーは基本無限大である。良く分からないが、作者は呪力をブラックホールとホワイトホールの関係のように捉えている節がある。そうだとすれば、ヘタをするとひとりの呪力の暴走で地球が滅亡することもありうるだろう。一方、これをきちんとコントロールすれば、人類は宇宙で大活躍が出来るかもしれない... 続きを読む

  • 上巻からの流れで一気に読んでしまいました。

    感想をひとことで表現するならば最悪でした。
    おどろおどろしくてグロテスクで嫌悪感と不快感と吐き気とおぞましさと悪意が密集していました。こわかった…。でも面白かったです。ものすごく面白かった。
    そういう意味も込めて最悪でした。

    あそこまでの悪意とおぞましさを練り上げてあんなに面白くするのは中々できないとおもいます。何度も言いますが面白かった…。
    ジャンルは何なんだろう。
    ホラーSFかなあSFホラーかなあダークファンタジーホラーかなあ…。

    なんだか読後うえっぷとくるのですがじわじわ癖になりまして止まらなくなります。
    読後感最悪なのに癖になる…。
    胸焼けしそうなほど気持ち悪くて、ノンストップで一気読みしたくなる本を探している方に是非。

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