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みんなの感想・レビュー・書評
谷村志穂さんの本を読み終わった後は、心がモヤモヤしてしまう事の方が多いのですが
(それでも何故か読んでしまうー!)
今回読んだ黒髪は心が静かになる様な、そんな本でした。
きっと北海道とロシアに限った事ではなく
戦中、戦後はこう言う事実が実際に起こっていたんだろうな。
今現在では、どの国の方を好きになっても何も咎められはしないですが
誰かを好きになる事にも制限があった過去が日本にもあったのですね。
運命的な出会い、そう思える時がある。 人との出会いではない。ひょんな切っ掛けから手に取った見知らぬ作家の未知の作品から、身が振るえる程の衝撃を受けることがある。それこそが読書の醍醐味だ、ともいえる。 だがこの『黒髪』と私の出会いは、「運命的」でも出会い頭の衝突でもなかった。あらかじめ相手の人となりを信頼する人から聞かされ、親の素性も親が語るその人の誕生の様子も聞かされた。その上で会っ... 続きを読む »
平穏に暮らせる方向とは違う、自分の気持ちを尊重した結果とはえ、残酷。戦争中でなかったらと思う。親戚のおじさんはロシア人と日本人のクウォーターだが、あの時代、大変だったかも・・・
「銀色巻き毛のおばあちゃん」と孫たちからも慕われる60歳を過ぎても美しいりえ。その娘が祖母から譲られたチェストには、りえに託すべき遺品が入っていた。
突き動かされように行動するりえ。幸せを絵に描いたような家族をゆるがすほどだ。
娘婿のガン死、夫との齟齬……それらを越えて生母さわの生き方を追いかけていく。ロシアに駆けつけた夫と教会を訪ねる最後のシーンが美しい。
作成日時 2008年04月20日 08:17
ロシアからの亡命一家の主と奉公人の、人生をかけた恋愛小説。
その情熱は壮絶で痛々しいほど。
北海道の世間知らずの田舎娘が、やがて成長し、女性として開花していく様は鮮やか。
1930年、高田さわは函館のロシア人家庭に女中奉公に出た。そしていつしか、主人のドミトリーと恋に落ちてしまう。戦争という激動の時代の中で、国境を越え、恋に生きたひとりの女。美しく輝く愛を描いた長編ラブロマンス。
◎それなりの幸せを得てたどりついた晩年、混血の小杉りえを
つきうごかしてやまぬ衝動。自分の本当の母は、父は? 真実を求めて函館へ。60年を超えて明らかになったものとは! 幻の実の兄をもとめて旅立ったサンクト・ペテルベルグ、モスクワで見たものとは!
亡命ロシア人達の
残影ただよう函館、母の育った街を歩く時、著者の耳に響く”忘れないでね"の声ー どうしても書かずにいられなかった胸打つ傑作。
(週刊ブックレビューでの特集)
亡命ロシア人の暮した函館には今もその名残が残っている。自分のルーツを探しに函館を訪ねる初老の女性を狂言まわしに、一人のロシア人に純真な愛を貫いた黒髪の美しい女性の生涯を描く。戦時中の特高の酷い諸行は個人の愛など蹴散らしてしまう。大連・ロシアに取材した壮大な愛の物語は読み応え十分。
戦時下を生きた一人の女性が主人公。その娘が、今まで知らなかった自分の生い立ちを調べはじめて、函館、大連、ロシアと舞台を変えつつ物語が動いてゆく。長編だが期待したほどではなかったかも。しかしロシア人と日本の関わりの史実を知ることができたのはよかった
ただひたすらに、ひとりの男を愛した女の物語。
「海猫」と同じく、函館を主な舞台としながら、大連、旅順、ロシアと壮大な流れの物語です。そしてどこへ流れても寂しい。
高田さわという女性の激しい人生。それを60年を経て追いかけるりえという、穏やかな人生を生きてきた女性。
運命に翻弄されるという物語で、「海猫」の要素を期待すると、ちょっとはずれてしまうかもしれませんが、一代記としては面白いと思いました。
彼女が一途に想うことに巻き込まれていく、人々の苦しみや悲しみ、諦めが上手く描かれているのもまた見どころかと思います。







