- Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062144377
作品紹介・あらすじ
「子どもをかわいいと思えない」瞬間。「子育てがつらい」と感じるとき。子殺しはなぜ起こるのか。けっして他人事ではない「悪夢」に、からめとられないために。もっと子どもを愛するために。
感想・レビュー・書評
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2008年11月27日 09:46
子育てをしたことのあるものなら
日々目にする子ども殺しの親の事件を他人事とはおもえないのではないだろうか
自分が殺したいと思ったことがあるということではなく、少しでも「子どもが居なかったら〇〇できたのに・・」という思いを持ったことがあれば、それは心の中での「子殺し」と同じなのだという下りに衝撃を受けた
「『親』を演じる」ことで客観性を身に着け、子どもに対して何らかの行動(憤り)を感じたときにはすぐに行動に移さず一呼吸置く、
育児日記を半年続けることで育児の重圧と自分の間に距離をおくことが出来る、など精神科医のアドバイスもあり、読み応えがあった
母親が殺人という行動を起こしたとき、「父親は何をしていたのか?」という問いが通常湧き上がるが、現代日本の父親に出来ることは限られており、だから諦めろというのではなく、心から真摯に母親をケアする姿勢が求められるという意見にもうなづけた詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前半は実際に子供を殺害した母親について取材した猪熊さんのレポートと考察。
後半は自分の娘を愛せず、先行きを不安に感じている母親に対しての名越先生のカウンセリング。
子育てが辛いと感じていた私には、後半のカウンセリングが自分のことのようで、読むのがしんどかったり、逆に励まされたり。
子育てがどうして上手くいかないのかと悩んだり、このままでは虐待してしまう?と不安になったりするなら、この本を読むといいかもしれない。