- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062144858
作品紹介・あらすじ
イウォル王子と共に"巨山"へと向かうソニン。国境付近で捕らえられた"森の民"を救うためだった。一方、自分の将来を考え始めている親友ミンや、兄王の傍らで着実に仕事をこなすイウォル王子を見ているとソニンは自分が取り残されていくように思えてしまう。やがてソニンはこの北の国で孤独で賢明な王女イェラに出会う…。「講談社児童文学新人賞」「日本児童文学者協会新人賞」受賞の長編ファンタジー、いよいよ佳境へ。
感想・レビュー・書評
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「イウォル王子と共に"巨山"へと向かうソニン。国境付近で捕らえられた"森の民"を救うためだった。一方、自分の将来を考え始めている親友ミンや、兄王の傍らで着実に仕事をこなすイウォル王子を見ているとソニンは自分が取り残されていくように思えてしまう。やがてソニンはこの北の国で孤独で賢明な王女イェラに出会う…。「講談社児童文学新人賞」「日本児童文学者協会新人賞」受賞の長編ファンタジー、いよいよ佳境へ。」
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セオ、ここで!?
イェラ姫が凛々しい、さらなる成長に期待。 -
江南から帰国して半年が過ぎ、新しい年を迎える準備に大忙しの沙維の国。
新年を迎えれば、ソニンは数えで14歳となる。天山を下山して1年が経つ。このへんの時間の流れを把握するのが、わたしはどうも苦手だ。
さて、もう一つの隣国、巨山は、先の戦争から国交が途絶えたままでしたが、イウォル王子とともにソニンも彼の国へ赴くことになりました。
江南への留学とは違い、国交回復の足がかりともなる外交の一歩となります。
さて、国交が途絶えたと言っても、イウォル王子たちを出迎えた巨山の民人たちは皆穏やかな様子でした。
それは現代社会を投影しているようです。
ソニンたちと同世代の巨山の王女イェラと出会い、お互いがそれぞれ他者を見ることで己を知るという成長をしていきます。
ソニンの成長は、巫女見習いとして過ごした12年間を否定するのでなく、そのことがあるから今があるという自分への肯定の物語。
結果として失敗に終わったとしてもそれまでの努力は無駄ではないんだよ、とソニンは教えてくれます。 -
第三巻。天山から帰らされた巫女のソニンは、王宮の末王子であるイウォル王子に請われて侍女となって暮らしていた。巨山と沙維の間の地域に暮らしている山間民の「森の民」が巨山の役人に捕まってしまった。沙維王が何度も民の解放を望む書簡を出しても返事がなかった。「森の民」が巨山をスパイしているのではないかと疑っているのだ。ようやく返ってきた書簡には、沙維王か王子が迎えにきたら解放しようとあった。そして、イウォル王子が巨山に出かけることとなった。もちろんソニンも一緒に。巨山ではどんな出来事が待っているのだろうか。
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4:3作目。大きな戦を仕掛け、しかもそれに敗れたというのに民から絶大な支持を得る王の国、巨山へ向かうソニンとイウォル。前回のクワン王子もだけど、一連の出来事の後に登場人物みんながソニンとイウォルと仲良しこよしになるわけではない、というシビアさがすごく好きで、今回は特にこの一面が強調されていたように思います。今後の展開が楽しみ!
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表紙の絵が好きで読み始めた本ですが、どんどんはまっていきます。ソニンも好きですが、ミンも素敵な子です。自分の立場を理解して、そこからよくなろうと努力していく姿がいい。手を差し伸べてくれる人はいるけど、それに甘んじるのではなく、自分の力で進むところが好きです。イウォル王子もずいぶん成長していい青年になってきた。
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今回は隣国・巨山を舞台に繰り広げられる権謀術数に巻き込まれるソニンとイウォル王子。
ソニンも少しずつ人間らしくなってきて、王子もまた名君になるべく成長を遂げている…。
そしてどこまでもレンヒさんの幻影が現れるのな…。 -
2017/12/6