- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062147293
作品紹介・あらすじ
『ゆれる』の西川美和監督初のブックレビュー。書き下ろしエッセイ「もう夢は見ないけど」収録。
感想・レビュー・書評
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読後、ちょっと考えてしまうような面白い名作が並んでいるので、
初めて読む人は楽しめると思います。
残念だったのは、名作のいくつかが抜粋した状態で掲載していたこと。
なんで切るかなぁ。オススメだったら全部載せてほしかった。
まぁ、気になったなら自分で本探して読めってことなのでしょうが。
これでは『太巻き寿司のこの具が美味しいから、この具だけ食べて状態』だよ。
でも最後の編者のエッセイは面白かったです。
映画監督の目線が垣間見え、この人はエッセイの方が自然体を表現できると思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
取り上げられている作家は文豪とよばれる方ばかりですが、読んだことがない作家も多かったので、西川さんの視点を通すことで読んでみたいと興味を持ちました。
巻末の書き下ろしエッセイの中で触れていた向田邦子のエピソードが印象的でした。 -
読みたいと思いつつ機会がなかったものや、
何となく敬遠していたものを一部も含めて読むことができた。
わからないからこそ面白いものもある。 -
西川美和さんがどう思って「名作」を読んでいるのか、垣間見えて面白かった。
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【いちぶん】
しかし余りの豊かさに私は溺れ、のめりこみ、幾日も日常に戻って来れないほど、その森は深かった。 -
紹介作品が、いくつかは一部だったけれど一緒に収められているのがとても良かった。書評なんかで興味を持っても実際に手に取るまでに間が空いてしまったり結局忘れてしまったりするので、並べてもらえたおかげですぐに作品の世界に飛び込めた。しかもどの作品も本当に魅力的。有名な作品というのはやはり読むべきなのだなあと認識させられました。
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019
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文学を文学足らしめる要素とは、人間を描くことに他ならぬことを改めて実感。正解のないアイマイさ、彼岸と此岸を揺れ動くその危うさを愛でる行為こそ"文学的"なのだ。西川美和さんのセレクトとレビューは悔しいぐらいのセンスに溢れる。
それにしても半分は読んでるはずなのに、綺麗さっぱり中身を忘れていて初見の新鮮さを味わえてしまった。中高生時代に読み流した名作の数々を、オトナになった今腰を据えて再読したら。きっとより人間の曖昧な妙を愉しめるに違いない。 -
主として男性向けの雑誌に、「授業」という形で連載された文章であるせいか、西川美和さんの文章がそこはかとなく色っぽい気がします。