- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062148528
作品紹介・あらすじ
「いくら成績がよくたって、バケモノは雇えない」。見た目が理由の差別、偏見、人権侵害との闘いは、あのひと言から始まった。人との違いがあっていい。いろいろな人が世の中にいていい。誰もがそう思える社会を目指して-。
感想・レビュー・書評
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差別、偏見を無くすために必要なのは、
実際に当事者と交流すること。
そのために、障がいを持つ先生を増やしてもいいのではないか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本の表紙を見て、正直言うと、驚きました。
そして、タイトル
「あなたは顔で差別をしますか」。
著者の藤井さんは、おそらく辛い思いをしてこられたのではないかと、表紙とタイトルを見て、そう思いました。
藤井さんの病名は「海綿状血管腫」。
私は初めて知ったのですが、辛い病気だろうなって思います。
見た目で色々な差別を受けてきたけれど、でも一方理解、応援してくれる友だちもいる、親の愛情もある。そんな中でとても前向きに生きておられ、同じような病状で苦しむ人たちを励ます藤井さん。強い人だと思います。
その人の見た目とか、障がいがあるとかないとかで、その人の人格が左右されるわけではない。なのに、どこかちょっと違う何かを持っていたら、その人の全てを否定するような言動をする人も、悲しいけれどいるのも事実。
それは、無知からきているのかもしれない。でも、やはり人としての理性というのでしょうか、そういうものがどこか欠落しているからなのではないでしょうか。
「見た目」に違いがあってもいい、と思える社会になること。そして、「見た目」という言葉自体が存在しなくなること。
私は、そんな日がやってくることを、心から望んでいるだけです。
世の中には、サムシング・グレートという大きな力が働いています。母は、その力に人生の深いところを学ぶ機会を与えてもらったのだ、と言いました。(中略)
私は、その境地にはとてもいたりません。(中略)私自身は、この海綿状血管腫がサムシング・グレートにより与えられたものだとは、そう踏ん切りよくは思えないのです。(中略)
私のサムシング・グレートは、私にこの見た目を与えると同時に、同じ問題で悩む人々とともに、社会で生きていく術を与えてくれました。克服したり、乗り越えたりするよりも、受け入れる力をくれたのだと思います。
そう言われる藤井さん。心にぐっとくるものがありました。 -
この本を手にとって、初めて、海綿状血管腫というものを知りました。
無知でいることが悲劇を生む。
本当にその通りだと思いました。
藤井さんの前向きな姿勢に惹かれ、自分の弱さを改めて知りました。
気持ちを切り替えて、私も頑張りたいです!