徹子さんの美になる言葉 その後のトットちゃん

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150088

作品紹介・あらすじ

好奇心と笑顔と自由な心で、時にはつまずきながらも、まっすぐ進み続けてきたトットちゃんの、青春が詰まっています。

感想・レビュー・書評

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  • 雑誌「VOCE」の連載が一冊にまとまったもの。黒柳徹子が著者ということになっているけど、実際はライターが聞き書きしたもの。自分としては、トットちゃんはこんなこと言わないよと思うような説教くささ、俗っぽさがプンプン。デヴィ夫人あたりが言いそうなこと言ってる感じ。

  • 私は黒柳さんファンなのだと思う。一週間のうちまとめてテレビ番組の予約録画するときのチェック項目にかならず徹子の部屋がはいってるし、もっと小さい時からふしぎ発見でいつも正解してて尊敬の眼差しだった。
    どうしてこの本を手に取ったのか、本屋さんで文庫が出ていたので図書館で借りて読んでみた。
    黒柳さんの感性のこどもっぽさというか、開けっぴろげで一途に興味津々でい続けているのが大好きだ。それに、人の悲しみやつらい気持ちに触れたときにすぐ涙声になって「おつらかったでしょうね」となるところとか。
    読書の項で、ふたりのロッテが出てきたところで小学生の時読んでたことに気づいた。今度読んでみよう。

  • ENより転記
    ◆きっかけ
    図書館
    ◆感想
    ◆引用
    ・小林先生は、学園にいたどの子にも、いつも、自信をつけるような言葉をかけてくださいました。一人一人に向かっての教育でした。(中略)トモエ学園で、いつも「校長先生に守られている」と感じていました。  友人でも、家族でも、人生の師であっても、そばにいる人を信頼できることが、人間関係のすべての基本ではないでしょうか。私は、小林先生を信頼し、先生も、生徒たちを信頼していた。だから、お互いの言葉に、素直に耳を傾けることができたのです。...p16
    ・家族で夕食をともにする、そんな普通のことが、実は長続きしないのです。命があること。人の心と心が通じ合うこと。人生で、それ以上に幸せなことはないのです。家族が、顔を見合わせる時間は、実は、そうはないのです。  この本で、私はみなさんと、言葉がもたらしてくれる幸福について、考えていきたいと思います。...p20
    ・「一緒だよ、みんな一緒にやるんだよ」(中略)校長先生が、障害を持っていない子どもに対して、「手を貸してあげなさい」とか、「助けてあげなさい」とおっしゃったことは一度もありません。誰か一人ができないことがあっても、どうすればいいかは教えずに、ニコニコしながら「一緒にやりなさい」と言って、子どもたちがどうするかを見守っていたのでした。...p25
    ・でもやっぱり、人と自分を比べるのはムダね。私は、そう思います。どんなに他人を羨んでも、自分は自分なんです。だったら、その個性を活かしていくしかない。ただ、私にとっての飯沢先生のように、一人でもいいから、自分をわかってくれる人に出会うことは、絶対に必要です。...p52
    ・それから、仕事に早く慣れることは必要だけれど、でも、人生には慣れないほうがいいと、私は思います。人生に慣れると、「どうせこんなもんだ」と高をくくってしまうので。確かめもせず、物事を判断してしまう。噂で、「あの人は○○なんですって」なんて聞いても、自分で会って、話をするまでは、その人のことは判断しないこと。常に新鮮な気持ちで、物事に接するって大切なことだと思うわ。同じ太陽が昇っていくのを見るのでも、「わあ、きれい!」と思うのと、無感動なのとでは、目の輝きだって違ってくるでしょう?  些細なことでキーキー言ってると、シワができるだけじゃなく、顔つきも、きれいじゃなくなりますよ。あの、NK(ナチュラルキラー)細胞ってご存じ?ガン細胞とか、ウイルス感染細胞を殺すと言われている、免疫を高める、あれ。笑うことで増加するっていうデータがあるんですって!だからそうなのよ。笑うことよ。...p54
    ・そうそう、「魂が自由な人」というと、真っ先に思い出す外国の俳優さんがいます。それは、マルチェロ・マストロヤンニさん!(中略)『迷子の大人たち』っていう映画は、ぜひ観ていただきたいわ!彼がとっても素敵なの。人間がいる!って感じよ。...p55
    ・飯沢先生は、(中略)『アサヒグラフ』という雑誌の編集長のとき、日本がアメリカから独立してから、世界で初めて、原爆の写真を雑誌に載せたかたです。(中略)何度か一緒にお芝居を観に行く機会に恵まれたのですが、その感想を聞くだけでも、その美意識、文明批評の精神、文学的素養、いちいち「ごもっとも!!」という感じでした。
    ・画家の堀文子先生(中略)上品さとかエレガンスさは作品に出ます。『徹子の部屋』のセットに飾られている、『アフガンの王女』も先生の作品です。アフガニスタンを憂えてお描きになったものなの。...p127
    ・私は、そうやって尊敬できるかたたちから、これまでたくさんのことを教わりました。でも、その教えのうち、ひとつ共通することがあるとすれば、「落ち込みさえも笑い飛ばして、今日一日を何があろうと生き抜くのだ」ということ。生きていくことは共同作業ですから、楽しさや辛さは、一緒にいる人に伝染します。滅入ってしまったらそれでおしまい。落ち込まず、嫌なことは笑い飛ばして、とにかく今日一日を、生きるのです。...p127
    ・私がベッドに腰掛けて、話を聞いていると、小さい男の子が、私のお腹に寄りかかってくるの。なんて、可愛いんでしょう。やっぱり、愛情を受けて育った子どもは、警戒心がないの、貧しくても。...p139
    →娘、外でかなりの慎重さん。警戒心があるのかなあ。愛情...しゅんとするわ。まあでもまだかなり小さいのだし、慎重さんってことで!
    ・仕事には早く慣れたほうがいいですけれど、世間一般の常識には、慣れないほうがいいように、私は思います。「きっと世の中こんなもんだろう」と思い込まないことね。常に、自分自身の視点で、物事を見るようにしたほうがいいんじゃないかしら。子どもの目の鋭さを大人になるとなくしてしまうのね。(中略)注意した上司のことを恨んだり、褒められた同僚のことを妬んだりしても意味がないの。人は人、自分は自分。比べるものではないのです。(中略)電話やメールを使っていては、本音のところでの話はできない。相手を知るためには、自分を知ってもらうためには、直接顔を合わせて話すのが一番だと思いますね。...p161
    →最近感じていたこと。メールだと、文字にすると意味が限定されてしまったり、冷たく感じたりする。電話だと、声にのせて話すことはできるけれど、時間が大きく区切られて、前後の時間を共有できないから、やはり、限定されたものになる。直接、できればともに食事をする時間をゆっくりもつと、食事へ向かう時間と帰る時間も含めて共有できるし、食事中は、やはり、気分がより解放される気がする。
    ・仕事はダラダラはダメね。時間を決めてやるのがいい。脳科学者の茂木健一郎さんがおっしゃってましたけれど、短時間で達成感を感じられたとき、脳内ってドーパミンが出やすくなるんですって。そういうとき、相手に褒めてもらったりすると、さらに脳内が活性化するみたいなの。つまりは、褒め上手はコミュニケーション巧者ってことかな。仕事仲間と上手につき合うためには、まず、相手を観察して、褒めるポイントを見つけることから始めたらどうかしら?...p164
    →仕事も普段の生活も、人から良い人と思われたいとか、褒められたいとかいう気持の前に、周りの人をよく観察して、こんなふうに褒めるポイントを見つけるようにしたら、自分の気持ちも晴れやかになるんじゃないかな。
    ・ぺティ・デイヴィスが出演した映画でお勧めは、(中略)あとは、『八月の鯨』もいいわね。往年のハリウッドスターたちの演技を通して、人生の最後の瞬間まで、希望を持って生きることの素晴らしさが伝わります。  そうそう、淀川先生がもっとも愛したチャップリンの映画も、観てほしいです。『モダン・タイムス』『キッド』『街の灯』......。(中略)本当に大事に、丁寧に映画を作った。いまの映画にはない魂と、すべて本当のアクション。CGなしの。そして、品格を言うならピカイチです。  日本映画では、この前テレビで林芙美子原作の『めし』を観て感動しました。若いときは、わからなかった。どうってことない日常を、本当に繊細に、絶妙に表現していて、日本を代表する名監督である成瀬巳喜男らしい作品になっているように思います。主人公も原節子と上原謙ですから、日本映画の美しさの粋が結集しているようなもの。...p174
    ・どこのおうちでも同じように、母親が父親をきちんと立てていたような気がします。(中略)母は、「パパは今日は遅いから、おかずのこれとこれを、とっておきましょうね」と言いました。昔はどこの家でも、お母さんは、子どもの前でお父さんの悪口なんて言わなかった。むしろ、どれだけ大切な人かということを、子どもたちにわからせるようにしていました。...p184
    ・読書のいいところは、自分の頭の中で、いろいろ想像できることね。映画のように、映像や音声がついているわけじゃないから、文章を読むことで、自分なりにイメージを作っていくしかないでしょ?感情だってそうです。もしかしたら、文章が与えてくれた辛さや、熱や、哀しみは、映像では表現できないくらい激しいものかもしれない。それに、自分の経験や年齢によっても、湧き上がるイメージって変わってきますから、読むたびに、違う感情が生まれてくることも当然です。最近になって読んだ林芙美子の『清貧の書』なんて、まさにそう。(
    中略)『放浪記』(中略)「こんど、生活が楽になりかけたら、幸福(シアワセ)がズルリと逃げていかないうちにすぐ死んでしまいましょう」...193
    →読書でいろいろなイメージをふくらませるための材料のひとつに、映画や音楽、写真、絵、体験、、、。読書と体験、映画等、さまざまなことが互いに影響。どちらも必要で、さまざまな経験をし、さまざまにイメージを膨らませ(想像)、さまざまなツールから情報を得たほうが、より豊かな人生になる気がする。
    ・小さい頃は、ドイツの作家エーリヒ・ケストナ―をよく読みました。『ふたりのロッテ』とか『飛ぶ教室』が有名だけれど、私のお勧めは、『点子ちゃんとアントン』。お金持ちのお嬢さんの点子ちゃんと、貧乏なアントンの物語で、声に出して笑っちゃうくらい面白いの。ケストナ―は、(中略)ヒトラーが彼の著作を燃やした焚書事件のとき、ケストナ―は自分の作品が燃やされるのを見に行ったんですって。命がけです。面白い人。もうすこし大人になってからは、イギリス人作家のダフネ・デュ・モーリアの作品を、手当たり次第に読みました。(以下、黒柳さんの読書遍歴と、まわりの大人が本について話しているのを聞くのが好きだった、ということについてはEverNoteに本をスキャンして保存)...p195
    ・詩でも、小説でも、ノンフィクションでも、本には、いろんなことが書いてあります。読むことによって、言葉が、感情が、心に引っかかっていく。私が小さい頃、大人はみんなインテリでした。それはきっと、本を読んでいたからなのだと思います。...p200

  • なんか年取ってからいい感じになったと思います。
    私も年取ってから徹子さん好きになってきた。

  • 素敵な人だ。すごく眩しい。
    ご本人もおっしゃっているけれど、本当にびっくりするほど素直で純粋。素直で純粋だからこそ、黒柳徹子の世界は愛とユーモアで満ちている。
    ではその素直さは初めから与えられ勝手に残ったものかというと、そんなことはないと思うのだ。肌と同じで、心にも失いたくない弾力や潤いがある。それを失わないためには、やはり努力が必要なのだ。

    こんな風に、いつまでもキラキラとした瞳で世界を見つめられるといいなぁ。

  • 徹子さん大好き。

  • 資料ID:21103991
    請求記号:

  • あの御歳でも凛と生きるパワーが!
    ユニセフや盲演劇など様々な活動やその志がすばらしいです。
    爪の垢を煎じて飲みたい。
    あの玉葱ヘアの謎も判明?!

  • なじ■
    もうほんと徹子さんの御本はいつも読み終わる度
    心を綺麗にして頂いた気持ちになります…

  • 徹子さんは才能溢れる豊かな方だと思うけど、徹子さんの話を読んでいると、凡人の私も何か出来るんじゃないかと思ってしまう、そんな勇気を与えられた本だった。

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著者プロフィール

女優・ユニセフ親善大使。東京都生まれ。自伝的著書『窓ぎわのトットちゃん』でも描かれたトモエ学園から香蘭女学校を経て東京音楽大学声楽科を卒業、NHK放送劇団に入団。NHK専属のテレビ女優第1号として、現在にいたるまで大活躍している。『窓ぎわのトットちゃん』(1981年)は、800万部というベストセラーの日本記録を達成し、全世界で2500万部を売り上げている。アジア初のユニセフ(国連児童基金)親善大使として、長年にわたりアフリカ、アジアなどを各国を訪問、めぐまれない子どもたちのことを知ってもらうための活動に力を入れている。

「2023年 『トットちゃんの 15つぶの だいず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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