ユリエルとグレン (2) ウォーベック家の人々

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062150750

作品紹介・あらすじ

ヴァンパイア・ハンターになるため、ウォーベック家での新たな生活を始めたユリエルとグレン。同じように家族を奪われた養い子たちとの暮らしの中で、二人はあることを決意する-。

感想・レビュー・書評

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  • ヴァンパイア・ハンターの教育所に入った二人、グレンが受けるいじめと、彼等の叔父が知らず助けたヴァンパイアのアイオネと

  • なかなか荒療治
    でも優しい人たちに目をかけられて幸せなことだなあ
    アイオネがまさかその人とコンタクトをとることになるとは驚き
    ソールはもう廃人だし、どう収束させるのかが気になる

  • 2人だけだったユリエルとグレンが同じ境遇の仲間たちと過ごす共同生活
    疎まれ嫌がらせをされても当然だと黙って受け入れるグレンも、自分自身も悩みながらその事実を知って激昂するユリエルも痛々しく、読んでいて辛かったです
    だからこそ頼れる大人たちや事実を知っても変わらず接してくれたチェリーの存在は2人にとって大きいだろうな、と
    2人の宿敵アイオネと、トリストラムそしてテレンスの今後も気になります

  • ヴァンパイアハンターになるために、ウォーベック家で新たな生活を始めたユリエルとグレン。
    そこでは、彼らと同じように肉親をヴァンパイアによって殺され、その復讐によってしか心の傷を癒せない少年たちが引き取られて暮らしていた。
    元人間でありながらヴァンパイアと化したグレンの存在が、少年たちの心を掻き乱す。
    彼らの悲しみと痛みを知るグレンは度重なる嫌がらせすらひとりで甘受し、グレンを大切に思えば思うほどに、ユリエルは追い詰められた。
    ふたりはウォーベック家から去ることを決めるが、その矢先、山岳地帯に潜むヴァンパイアたちを狩る≪山狩り≫の夜がやってくる――。

    兄弟と同じように家族を奪われたウォーベック家の養い子たち。気持ちは誰より分かり合えるはずなのに、ヴァンパイアへの憎しみと恐怖と家族を失った悲しみ、そこから芽吹く激しい復讐心はお互いを傷つけあうばかりで――でも。
    大人たちの厳しくも暖かいまなざしのなかで、次第に深い絆で結ばれる「仲間」になってゆく。

    1巻『闇に噛まれた兄弟』の終盤、ウォーベック家を訪れたユリエルとグレン兄弟のその後を描くシリーズ第2巻。
    優しく受け入れてもらっても、心休まらない兄弟。彼らが寄り添って耐える、先の見えない心細さが折々のシーンで伝わってきます。
    でも彼らは、少しずつ何かを学び、何かに気づき、何かを受け入れてしなやかな強さを身につけつつあるようです。
    この先、兄弟の旅はどうなるのか。
    できれば幸福な結末であれば良いのですが。

  • 2巻。

    元人間のバンパイアであるグレン、無限の血をもつユリエル。
    あてのない旅ではなく、自分達の血を活かした、生きる道を
    ヴァンパイアハンターとし、ウォーベック家に入った二人。
    ウォーベック一族は、ヴァンパイアハンターを生業とし、そこの養い子たちは、ヴァンパイアたちに家族を殺された身よりのない子どもたちで、ハンターとなるべく修行をしている。
    その中にあって、
    ヴァンパイアとなったグレンとユリエルは異色の兄弟。
    仲間である子どもたちとは なかなか相容れない。

  • 二冊目ですが、あまり気持ちが盛り上がりませんでした。

    例えばヴァンパイアハンターの党首アドルファスさんの強さの描写とか、ギルフォードさんの理解のスピードとか、あげればいくつもあるけれど、描写があっさりし過ぎていて楽しみにくいのです。

    吸血鬼物自体が書き尽くされてるといのももちろんあると思います。だからページをめくっていて、意外性がないので、楽しみが見出しにくい。

    でも、そうい目新しさがなくても、もっとこの二人に苦悩があればもう少し感情移入しやすいのではとも思います。

    話の視線が弟中心で進むのですが、兄であるグレンの心の内とか葛藤は殆どそこに透けて見えません。あと、二人を取り巻く人々の心の推移も。この辺の葛藤の深さが掘り下がって描かれた方が二人の選択や我慢にもう少し心を寄せられると思うのですが。


    そんな感じでなんとなく残念な二冊目でした。

  • 1巻とは変わって、ハンターになるためのお話。

    グレンに対するにわかな嫌がらせがある中、兄弟は切磋琢磨頑張る。

    お互いに気をくばりあう姿が素敵。

    ただ、私的には1巻の方が好き。

  • ヴァンパイア・ハンターを目指すことにした、ふたり。
    同じようにハンターを目指す仲間たちは、ヴァンパイアに大切な家族を奪われた子供たち。
    ・・・ということで、想像できる展開。
    ウォーベック家の、懐の深さ。
    ユリエルは、見た目はグレンより年上だけれど、やっぱり弟という感じで、
    がんばっているけど、子どもっぽい。

    例のヴァンパイアたちの話も少し。
    人間の血は、ドラッグみたいなもの。
    叔父様も、少し出てくる。

  • ヴァンパイア・ハンターになるため、ウォーベック家での新たな生活を始めたユリエルとグレン。同じように家族を奪われた養い子たちとの暮らしは予想以上に周りの目が冷たく、グレンが嫌がらせを受けていることを知ったユリエルはひどく傷つき怒りを爆発させる。ここにいてもよいのか、悩む二人の前に、かつで自分たちの前に現れたらしいヴァンパイアの情報が入る。山狩りの後、彼らを追うことを決意する二人だったが、そこに白い牙が襲いかかる・・・。

    とりあえずユリエルとグレンがウォーベック家に残って良かった~。不安ばかりの毎日から、少しでも希望を見いだせる世界に変わっていますように。地味に気になるのは、テレンス。ウォーベック家にふさわしくないってどういうことだろう・・・。長老(?)とかは気づいてそうだけど違うのかしら。トリストラムには打ち明けられそうな彼ですから、きっと3巻で動くと信じてます。ソールとアイオネもどうなるのか、いよいよ終盤に向かって期待です。

  • そして自力で門を叩く事に成功した2人。
    当然ながら、地味~な嫌がらせが…。

    どれほどひっそり巧妙に洗濯してたのか、と
    まったく関係のない疑問が。
    しかしこの世界、どれくらいの吸血鬼が存在してるのでしょう?
    元自宅にいた女性が何者なのか。
    それが分からない、という事は、かなりあの家は特殊なのでしょう。

    本当に、彼ら兄弟は望むものを手にできるのでしょうか?
    このまんま~な感じがかなりしますが…どうなんでしょう?w

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著者プロフィール

『ユリエルとグレン』で第48回講談社児童文学新人賞佳作、日本児童文学者協会新人賞受賞。おもな作品に「お面屋たまよし」シリーズ、「死神うどんカフェ1号店」シリーズ、『メイド イン 十四歳』(以上、講談社)『墓守りのレオ』(小学館)など。「少年Nの長い長い旅」(YA! ENTERTAINMENT)と「少年Nのいない世界」(講談社タイガ)両シリーズを同時刊行して話題となった。『拝啓 パンクスノットデッドさま』(くもん出版)で日本児童文学者協会賞を受賞。

「2023年 『化け之島初恋さがし三つ巴 2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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