老猿 (100周年書き下ろし)

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著者 : 藤田宜永
  • 講談社 (2010年6月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (426ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062162708

老猿 (100周年書き下ろし)の感想・レビュー・書評

  • 読みやすく面白かったが、読後感はイマイチだった。

  • 藤田宜永の作品といえば、ぼくのなかでは『壁画修復師』がダントツだが、この作品はそれとはちょっと違うテイストの作品。元ホテルマンの中里は浮気がもとで長年連れ添った妻子と別れ、マンションを妻に譲り、父が晩年愛人とともに暮らしていた軽井沢の別荘地に住むことになる。隣人は得体の知れない偏屈そうな「老猿」と名付けた爺さん、春恋という中国人の若い美人の彫刻家を愛人にもつ不動産会社経営者の梅垣。梅垣の自殺を契機に中里と春恋の同居生活が始まり、中里、老猿、春恋の織り成す人間模様を交えながら、物語は予期せぬ方向に展開していく。

  • ハードボイルド小説。リストラ・離婚した平凡な男の隣人達が繰り広げるあまりにもありえない世界。次から次へと話が展開していく。話に引き込まれとまらなくなりました。おもしろかったです。老猿というタイトルが笑えます。

  • 日常を書いてるようで非日常の世界なのに、すぐそこにあるような世界にいつのまにか連れていかれた。

  • 山奥の別荘にて別居していた亭主は不倫をしていたが
    妻が乗り込んできて不倫女はつまみ出されてしまう。

    急遽、行場のなくなった女は向かい側の家に住む
    独り身の男のもとに助けを求め駆け込む。

    ごく普通の男の人生に、とんでもない女がクロスする。
    女の本当の正体がクネクネと分からないまま事態は進行する。

    読み終わっても、なお「もしかして、この女って、、」と
    さまざまな仮説をたててしまうのであります。

  • 久しぶりに藤田 宜永の新刊を読んだ。
    軽井沢が舞台になったものが相変わらず多い。
    お金があっても歳をとって一人で別荘に住むなど
    ボクには考えられない。

  • 藤田さんのオトナの恋愛小説は大好き。私としてはそれだけで十分なんだけど、隣人である「老猿」が関わってきて、彼の過去も含み、様々な関係が絡まってくる。主人公が春恋に持つ想いは、年齢を積み重ねた故の、はがゆく、ゆっくりで、でも大切な感情だ。まあるく大事にそのまま歳を重ねていきたい。

  • 軽井沢の別荘地で、たまたま隣同士になった私、中国人の春恋、岩熊。次第に距離を縮めていくうちに、3人の過去が明らかになっていく。高村光雲の彫刻「老猿」を思わせる風貌で、隠遁生活を送る岩熊は、フランスで生活していた時に犯した犯罪のために命を狙われ、ついに凶弾に倒れる。過去には小説で新人賞を取ったものの、その後続かず、家庭も失い、社会と断絶していた岩熊が「いつも肝心なところで運に見放される」と言っていたように、何かを掴みそうで掴め切れなかった彼の人生が、獲物を取り逃がして腹立たしそうに虚空を見つめる「老猿」と重なった。

  • 久しぶりの藤田宜永でしたが・・・。それなりに読み終えたけれど、なんだかしっくりこなかった。軽井沢・パリ・謎の過去を持つ男・不倫の結果家族に捨てられた男・理由ありの女、ちょっとハードボイルドテイストときたら、これまでの手持ちのコマを並べ替えて「さあ、どうだ」と出されたような気がする。もしかしたら、そういうのを集大成というのだろうか・・・。大好きというわけではないけれど、ときおり気になる作家の一人です。『樹下の想い』なんかはグッときたんだけれど、今ひとつノレない作品が多いんだよなあ。今回もそういう感じです。それでも新作が気になるのは相性が良いんだか、悪いんだか・・・。

  • 離婚し、リストラされ、父の遺産である軽井沢の別荘で暮らし始めた元ホテルマンの中里。そこで、謎の過去を持つ老人の岩熊や、中国女の春恋と知り合うが・・・
    穏やかで、如才ない中里の心境が、二人に関わっていくうちに変化していく様子も自然に描かれているし、なんといっても岩熊の曲者ぶりがいい。
    初読みの作家さん。良い意味で、予想を裏切る内容だった。

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老猿 (100周年書き下ろし)の作品紹介

元ホテルマンの私は、父の遺産である軽井沢の別荘に移り住んだ。向かいには、高村光雲の彫刻作品から私が"老猿"と名付けた、変わった老人が住んでいた。もう一軒、向かいの豪華な別荘の持ち主が、ある日、中国人女・春恋を連れてやってきた。そして、奇妙な人間関係が絡み合い、冬から春へと季節が移っていく-。

老猿 (100周年書き下ろし)はこんな本です

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