雨心中

著者 :
  • 講談社
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感想 : 83
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  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062162869

感想・レビュー・書評

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  • 養護施設で育った血のつながらない姉弟と、それに惹き寄せられて不幸になっていく人達。共依存。芳子はこれで幸せなんだろうと思うと後味が悪い。誰も報われない。でもわりと好きな本。映画にするにはぴったりだと思う。

  • うん。やりきれない。この不幸のループを断ち切ろうとする(そう見える)人物からことごとく次の不幸を被せられる。ただ、怖かった読後。ダメ男に依存してしまうのが芳子。しないのが「天上の青」(曽野綾子)の雪子。どちらの生き方を選ぶとしたら…言わずもがな。

  • せつないお話

  • 不幸オンパレード。
    救いようないです。

    男をダメにする女なのか、
    男がダメだったのか。
    肉体関係のない愛の物語。

    内容は暗いけど、さすがの唯川恵さん。
    最後まで飽きずに読めます。

  • 相手を不幸にする女なんだなと思った。
    たぶん、子離れ出来ない母親的な。
    折角周也が親(姉)離れできそうなのに、結局は姉(肉親)という言い訳をしつつ纏わりつきしがみつくそのねっとりとした女の湿度を嫌悪する。
    周也、気付けよ。
    動け、その姉のゆるやかな心中行為から逃げろ。

  • 果てのない依存。
    限度を知らない二人。

    弟には、突き放してくれる味方が必要だった。
    姉は、一緒に幸せになれそうな男性が沢山いたのに弟しか見えない。

    彼女には、幸せな終わりかもしれない。
    私は読後、何処に連れて行かれるのか怖くなった。

    刹那に似てせつなくを読んだ時も思ったが、
    いつか唯川恵で『どうしようもない二人がハッピーEDを迎えられる話』が『読みたい』と思う。

  • 唯川恵らしい本
    幸せになれない女の話。

  • なんて救いがない話。。。読んでて苦しさばかりだけど、夢中になって読んだ。
    あと一歩でいい方向に向かうところで、どうして。。。

    周也が成長していく様子が嬉しかったし、カオルを思う気持ちの強さに感動もしたけど。。。読み終えてホッとしたのは、これ以上悲しさが続かなくて済むからかな。

  • 唯川恵のイメージと違う作品だけど、読み応えありとても面白かった!

  • 図書館にて借りました。
    多分、再読ですがいつ読んだっけ?(汗)
    ま、いっか(笑)唯川先生作品は何度読んでもいい!

    芳子と周也は養護施設で出会ってしまった。
    もし別々の場所で育っていたら、どんな未来が待っていたのか。
    芳子の周也への感情は「恋愛感情」を超越した、執着のようなものを感じる。
    片方で周也を自立させたいと願い、片方でこのままでいて欲しいと願う。それはエゴなのか?愛なのか?

    カオルと出会った時に読者はきっと、「ふたりでひとつの物語が終わったな・・・」と思ったに違いないが、また出逢ってしまう。
    私的にはあのまま、五島でカオルとの間に赤ちゃん出来たりして幸せになって欲しかった。周也の夢のように、そこに芳子も加わって。
    はっきりいって明るい場面はないに等しいが、明るく振舞ってる場面はあるのが哀しい。

    話が進むごとに周也は少しずつ、大人へなろうともがくが結局芳子は変わらない。変わりたくなかったんじゃないかとも思う。
    これが母性なのか、愛情なのか。
    いっそ身体で繋がってみれば変わるのだろうか?

    幼少期に思いっきり親から愛されなかったらこういう関係になるのかなと、少し考えた。
    思いっきり甘えさせて、与えて、そして見守る。
    木の上から見守るのが親の役目。
    色んなことを思いながら読みました。

    ラストシーンには「・・・やっぱり」のひと言。

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