- Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062163446
感想・レビュー・書評
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音大を目指す高校生が、天才ピアニストの新入生と出会う。ある日、主人公が夜の学校に忍び込んだ日、女子高生の死体をプールで発見するが…
前半のほとんどがシューマンなどの音楽にまつわる話ばかりで、専門的な話も多く、クラシックにほとんど興味の無い私は何度も読むのをやめようかと思った。後半から終わりにかけては楽しめたのでよかったが、これはクラスック好きの人が読まないと大いに本作を楽しめないのでは無いか…と思った -
音楽に疎いので、読み進めるのは大変だった。
意外な結末で驚いたけど、振り返ってみるといろいろなところで辻褄が合わないような…。スッキリしない。 -
「さよならドビュッシー」以来の、音楽ミステリー。今回も難解なクラシック薀蓄と音楽知識がかなり強敵で、肝心のミステリーはいつくるんじゃと思っていたらミステリーも難解でした…。レベル高い小説。難しかったけど一気読みだったので結局面白かったんだな。ありがとう。
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最後の一行まで読まなければ物語が完結しないが、読み込ませるだけの傑作だ!
有る意味シューマンの黙示録でもあり、作品の主人公里橋優の黙示録に成っている。もう少し踏み込んで作家のレクイエム的様相を呈していると言える!!
中山七里が陽の音楽ミステリーなら奥泉のこの作品は陰の音楽ミステリーだと思った。
シューマンの音楽を語りその影の謎を提示しつつ、音楽家を目指す主人公の影の謎を重ねる手法は敬賛に値する。
どんでん返し的物語作りは推理小説の醍醐味であり、ある程度の読み手の推理を先取りして慌てさせる作法も本格的だ。
物語を完結しない文学表現も余韻が深く恣意的だと感服した。 -
一度引き込まれるとぐいぐいと持ってかれる。
最初は、シューマンってあんまり聞いたことないからピンと来ないなー…くらいの感じで読み進めてたけど、「あ これ面白いかも」っていう波に一度乗っかったらもうそこからは早かった。
で 最後に全部ひっくり返される。
賛否両論あるけど、ラストはあれで良かったと思う。
あのラストで、良かったと私は思いました。 -
2014/06/19