- Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062164269
作品紹介・あらすじ
マウンテンバイクを操り、信号音つきのボールを使って野球に興じる盲目の人たち。話している人の顔を触ることで話の内容がわかる視聴覚障害者。名を伏せたワインでも産地と何年ものかがわかるソムリエ。釣り糸の感触で魚の種類、性別、年齢がわかる釣りの達人…五感にまつわる彼らの驚異的な知覚能力を最新脳科学が解き明かす。
感想・レビュー・書評
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脳は周りの状況を認知し解釈せずにはいられないのだな、と感じる。
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目が見えなくても壁にぶつからずに歩けたり、ほんのわずかなにおいで判別したり、舌で料理の素材を理解したり…。
それらの能力は特殊な人たちが持つ才能ではなく誰でも持っている能力であり、ごく単純に言えばその能力を磨くかどうかだけの差であるならば。
興味深い話が盛りだくさんだが触覚の話は特に面白い。
「代理触覚」に関しては身体に触れることをしている人なら誰でも納得出来る話だと思います。
ボリュームのある本ですが、その分読み応えもあるしそれだけの情報は詰め込まれています。
おすすめです。 -
人間の五感のそれぞれに関する解説。
目が見えない人なら尚の事、視覚以外の感覚に注意を払うけれど、盲目・難聴・その他何らかのハンディがあろうと無かろうとも、人間の脳は無意識に持っている感覚全てを使って生活している事をよく解説されています。
「脳科学」とタイトルにつくと小難しそうに思えるかもしれませんが、非常に身近な出来事を実例にあげてくれていて、専門用語の多用も無いため、無学な私でもさっくりと読み終える事が出来、自分自身に関心を向けられる良い本だと思います。 -
異性や同性にモテたい、好かれたいならこの本を読むと少しは役にたつかもしれない。所作を美しくすることは大事なことである。
ヒトの進化は我々に特殊な情報処理の能力を与えてくれた。五感と言ってもただのセンサではなく、より良いパートナーを探し、より良い子孫を残すための情報処理とセットになっているということらしい。化粧や香水もその仕組みに働きかけるものだが、それ以外にもたくさんあるということだろう。
この本を読んで自分を改善するなら「所作」だと思う。これ以外は物理的に対処すれば誤魔化せる。しかし、所作を直すのは相当な訓練がいる。育ちの良さは滲み出るものだが、所作から感じるものなのだろう。
その他にも、味覚、嗅覚、触覚などにも触れているがどれも興味深い。読む価値の高い本だと思う。 -
五感の働き、神経可塑性など、最新の脳科学が明らかにしてきている研究結果の最前線を垣間見た。五感による潜在的知覚能力のおかげで、人間は表面的な情報以上に高度な情報処理をしている。また、女子寮などにおいては、寮生の生理周期が同調してくるなど、五感の無意識の働きによって、身体の変化まで影響するなど、とても興味深い内容であった。
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第1部 聴覚
第2部 嗅覚
第3部 味覚
第4部 触覚
第5部 視覚
第6部 多感覚知覚 -
感覚とは何か?を通して素晴らしい、しかしとても不思議な脳のはたらきを知ることができる!ヒトの感覚能力の凄さに感嘆!
熊本県立大学:松本 直幸 先生 -
資料ID:21100851
請求記号: -
五感それぞれの能力は相互にかかわりあっている。
しかも意識的ではなく無意識に行っていることが大半っていうところが面白い。
ホルモンの匂いで相性(遺伝子情報)を判断してるとか、知らず知らず誰でも読唇して人の話を聞いているとか。
人間ってすごい。