砂漠の悪魔

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著者 : 近藤史恵
  • 講談社 (2010年9月30日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (298ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062164542

砂漠の悪魔の感想・レビュー・書評

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  • 「人」の事かと思った。

    最初そのタイトルを目にした時は。

    今の所、「人」以上に「悪魔」の名に相応しい者になど、お目にかかった事もないし。

    序盤は(やはり、そうか。)と、思わざるを得ない展開。

    たいした理由もないのに、友人を卑劣な行為で傷つけてしまう主人公。

    殺意こそ無かったが、その暗い感情が、結局実体無き刃となり、
    友人を死に追いやってしまう事となる。

    そして、追い込んだ本人は、『罪悪感』と言う、決して拭い去れない返り血に塗れてしまった…。

    ぬるぬると浴びた返り血の中で、もがき苦しむ主人公の無様を笑う者、
    彼が犯した行為の非道さに怒り苦しむ者、

    そこかしこに、悪魔の気配はする。
    …が、
    自分の愚かさに気付き、嘆いたりする悪魔なんているのだろうか?

    結局、混沌とした黒いインク壷のなかで、どろどろに溶けかかっていた彼の魂は、ある出会いにより救い上げられ、
    ぽとん、と広大な中国大陸に落とされる事となる。

    この広大な大地に落とされた一滴は、
    このまま浄化出来るのだろうか?
    罪の意識に逃げ場など、あるのだろうか?

    まさかのラストに驚愕の思いではあったが、
    死神の大鎌を、人がイタズラに弄んではいけない。
    それは生者には、決して扱えないシロモノなのだ、,と思い知らされた。

    生きるものの使命は必死で生き延びること、これ以外には何もない。

    死神の大鎌を振り下ろすのは、
    やはり『悪魔』の役目。

    その終わりを告げるのは、人では無い。
    あくまで『悪魔』なのであった。(^^;

  • 親友を自殺に追い込み、それをヤクザに付け込まれ、中国との運び屋をやらされてしまう話。結末は、なんだかなーって感じ。

  • 最初はミステリー的な話かとも思えきや、壮大なる展開へと。ハードボイルドだなぁ。とてもありえないけど。

  • なんてひどい主人公なんだ!と最初から嫌悪感たっぷりだったが、その報いにしてはおつりがくるくらいの転落人生。
    人生を転落する人としない人ってもしかしたら紙一重なのかも知れない、そう思わされた。
    物語の展開が凄まじすぎて、若干無理があるなと感じずにはいられなかった。
    驚きのラスト。
    砂漠の悪魔というタイトルはそういう意味だったのね、としばし呆然としてしまった。

    こんなにめまぐるしく展開する小説は本当に久しぶりに読んだ。

  • 友人の死→ヤクザ登場→中国へ→逃避行→追手殺害→核実験遭遇、そこに中国の状況 (経済格差や民族問題) を絡めるとは、流石のストーリーテラーにしても、ちょっと起と結が上手く結びついてない気が・・・
    https://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14869589.html

  • スタート地点と着地した場所の違いにただただ衝撃を受けた。

    中部から後半部分のウイグル族、核実験問題をおもに描きたかったんだろうなぁ、というのが伝わりました。
    彼の犯した罪と中国との問題が、ちぐはぐな感じで最後までなじまなかった所に違和感が残ったけど、結末が気になって最後まで読ませる感じは凄かった!
    ラストも凄かった。

  • 気まぐれの悪意から親友を死なせたことで人生が変わってしまった大学生。ちょっと前までは平凡で退屈な日常だったのに、どんどん追いつめられて流れ着いた中国の果てで彼が遭遇したものは…
    実に苦くて鬱々とした気持ちになる話で辛かったが、ストーリー展開はぶっ飛んでいてすごかった。

  • 傲慢で鼻持ちならない大学生の主人公の悪意によって、友達が自殺してしまう。グダグダとあの時に戻れたらとかやり直せたならとか、過去を後悔してばかりいた主人公。そんな日々のぬくぬくした悩みは、本物の悪魔、砂漠の悪魔によってこっぱ微塵に葬りさられる。最後の数ページは驚愕!

  • まさかの展開。

    怖いっすよ、これは

  • あまりの展開のむごさと言うか、自分の思ってもいなかった方向に話が進んで終わり衝撃が凄かった。
    砂漠の悪魔ってそういうこと!??
    と言う。
    近藤さんの本はさらりと読めて感情もさらりと物語の登場人物達の中に入っていけるからいい。

    にしても砂漠の悪魔の正体が核実験とは・・・・
    病気で体を病んでしまう以上に、人の人災によって体を病んでしまうことの方がはるかに恐ろしい。
    隣の中国の近いのに遠くしらない現実をまざまざと見せつけられた気がした。

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