- Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062164559
作品紹介・あらすじ
知らないうちに参加の申し込みをされて、100km歩くという大会に出場する羽目になってしまった、高校1年生のみちる。「なんでこんなことしてるんだろう、私」と、歩きはじめて早々に思いながらも、ほかの参加者との出会いの中で、みちるは少しずつ前に進んでいく。あの日からすっかり変わってしまった、ママのことを考えながら。
感想・レビュー・書評
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2012/2/27
913.6||カタ (3階日本の小説類)
知らないうちに申込されて30時間で100kmを歩く大会に出場することになった主人公高校1年生のみちる。
母は交通事故で長期入院中でもリハビリする気力も生きる気力もない様子。
「私が歩き切れば何か変わるかも」。
他の参加者と大会の関係者との出会いでヘトヘトになりながらも前へ一歩ずつ進んでいく。
30時間内でゴールできるのか、ゴールした後には何が待っているのか?
著者の実体験をもとに描いた小説です。
自分も一緒に歩いている気分で読むと涙が出てきそうになります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
100kmをただ歩くだけ、というお話で、歩くまでの経緯や歩いた後のエピソードももちろんあるんだけど、基本は本当にただ歩くだけ。
『夜のピクニック』の惹句にもあったけれど、なんでただ歩くだけなのにこんなに感動しちゃうんでしょう?
舞台になっている“三河湾チャリティー100km歩け歩け大会”は実在の大会で、作者さんご自身も参加されたということで、実際に歩いてみなければわからない感動があるんでしょうね。
いかんいかん、ちょっと参加してみたくなっている自分がいるぞ(笑)。 -
100キロ完歩を目指して歩く高校生のおはなし。歩きながら、自分と向き合い、ひとつずつ整理していく。最後は展開が想像できても、すごく感動できる。
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歩く。歩く歩く。
歩いてるときって色々考えられる気がします。
ひとりで歩いていれば尚更に。
お母さんの代わりとなって、毎日時間に追われていた彼女にとって、別の時間に追われてはいても、ひとりでじっくり考えられる時間というのが必要だったのかもしれません。
今ならヤングケアラーと言われていたのでしょうね。 -
2018/09/30読了。
実際に体験したことだからか、シンプルなのにリアルな感じが伝わって来る。 -
ああ、学生さんが書いたような小説だな、という印象。べたな展開ではあるが、さらっと読める中編としてはまずまず。
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地図が合っているかどうかなんて問題じゃない。問題は、歩くか、歩かないかだ。
そして私は、歩くと決めた。
ー塚本みちる
作者が実際に百キロウォークに参加し、書き下ろした作品。
あとがきには『ターニングポイントというものが、こんなにはっきりと、目に見える形で存在するものかとショックを覚えたほどに…』とあり、私もぜひ挑戦したいと思いました。 -
学生が書いたとは思えないほどだった。
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毎年開催される「三河湾チャリティー100km歩け歩け大会」を実際に体験した作者さんです。
100キロを昼夜問わず歩いて感じたこと、得たことが人物や風景を通じて素直に書かれています。
(カウンター担当/五重の塔)
高校1年の主人公みちるが知らないうちに叔父に大会に参加申込をされ、出場する事になった100km歩く大会。ほかの参加者との出会いの中でのみちるの真理に注目です。
「この大会は実際に愛知県で開催されている三河湾100km歩け歩け大会」
(カウンター担当/日向葵)