刑事のはらわた (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 25
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  • Amazon.co.jp ・本 (274ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062165891

感想・レビュー・書評

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  • 首藤爪於氏の刑事物のサスペンス『刑事のはらわた』を読了。今まで現場の刑事として犯罪者を追いつめる立場にいた刑事が、一転地味に思えるが実は正確に犯罪のありようを見極める鑑識担当として配置換えになり、その主人公が十二指腸潰瘍になり入院するまでになるよう状態に追い込まれながらも、この小説の物語のオチともいえる犯罪ではない犯罪ともいえる複雑な犯罪の根源にやっとたどり着くまでのストーリーが描かれた小説だ。タイトルが『刑事のはらわた』だからまずもってえぐい先行きを予感させるが、ストーリー自体はそこまでスプラッター要素は無くまっとうな正統派サスペンスになっている。ネタばれするのでストーリーは書かないが、ストイックな主人公がいきつくエンディングがなかなか面白い。凄い作品ではないけれどなかなか面白い作品であるのは間違いない。

  • 所轄の盗犯刑事から県警本部に引き上げられた若き警部・八神は、畑違いの鑑識課で結果を残していく。ミスさえ犯さなければ昇進を約束されていた八神だったが、ある現場に臨場したことでその歯車が狂いはじめ…。。

    あの「脳男」の作者だからと期待して読み始めたが、何だかズルズルと読まされてしまった。最後はこんな感じでは?と思ったオチも期待を裏切らず、登場人物にも魅力を感じなかった。では読んで後悔したかと言うと「そこまでではないのだけれど…」という微妙な感じだった。
    (C)

  • #読了。盗犯係の刑事だった八神は、若くして警部となりし本庁の鑑識へ。伏線のようなものが次から次に出てくるような展開なのだが。。。詰め込みすぎというよりは、話にまとまりがなく感じてしまった。

  • どこへ向かうのか、どんなサイコ野郎が現れるのか?と思いながら、序盤から中盤を読み進めました。なので、個人的にはこのヤマ場はちょっと意外な感じ。読みやすいし、巧いし、コテコテB級だし。楽しめました。読後振り返ると一抹の物足りなさを感じるような、、、名前で意図的に入れられる漢数字はいったい何だろう??

  • 鑑識班の班長を務める八神はもと盗犯課。成果をあげていく八神だったが…

    なんかあらすじと微妙に違うような…そんなことはないのか…?
    主人公が鑑識班なので、司法解剖があるわけですが、グロのがダメなひとは要注意。Y字は知ってたけど、肋骨とか削るよね…そうよね…
    ちょっと文章が読みにくいかなあ…淡々とし過ぎてて…

  • 書き下ろし新作! 首藤さん、かなり久々なんでは??
    この方の作品だから単なる刑事小説な訳もなく
    やはり作品全体に妙な仕掛けが施されてるようです。

    若い警部である主人公「八神」は突然の鑑識への
    移動に戸惑いながらも出世コースに乗りかかった
    微妙な立ち位置。その八神が踏んだ地雷から、
    静かに、ゆっくりとその道がズレていく過程と
    彼の精神の疲労と疲弊っぷりはなんかリアル。
    その行き着く先に待ち受ける意外性のある
    展開は、オビの煽り文句程のインパクトは
    ないけど、充分の面白さです。



    ネタバレしそうなギリのラインだと思うが...




    今作はクセのあるポイントになりそうな
    登場人物の名前と読み終えて
    作品タイトルを見返すと....!!!

著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係 生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔 脳男2』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー 脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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