- Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062167505
作品紹介・あらすじ
腕自慢のおじさまたちをなぎ倒し、囲碁小町の異名を取るおりつに、前代未聞の、縁談を賭けた勝負が持ち込まれた。負ければ、喜んで筧さまのもとにまいります。勝てば、いましばらくこの家においてください。-おりつの覚悟の前に立ちはだかる、海千山千の男たち。明日はいよいよ、当代棋界の英傑と決戦の時。時代小説の注目株が描く、幕末・青春物語。
感想・レビュー・書評
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図書館より
囲碁小町の異名を持つおりつが自身の嫁入りを懸け囲碁での七番勝負をする姿を描いた連作時代小説。
囲碁はまったく知らない自分ですが、専門用語はあまり多くなく素人でもだいたい雰囲気が分かるように、それぞれの局が描写されていたので、勝負の描写もあまり戸惑わずに読むことができました。なので囲碁を知らない人でも安心して読むことができると思います。
七番勝負を通じて成長していくおりつの描写が爽やかで好感が持てます。その他の登場人物たちもそれぞれに存在感があり、人物描写の巧さを感じます。
また当時の麻疹やコレラなど感染症の流行を話の中に織り込むなど、当時の時代背景をしっかりと組み込みそれによって登場人物の成長を描いているあたりもよかったです。
全体を通して非常に読みやすく、作品の持つ雰囲気もとても感じのいい小説でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「わたしに、碁は楽しいなぁって?」
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【つぶやきブックレビュー】駄洒落の応酬;今日は何の日:1月5日=囲碁!・・・
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囲碁の知識があれば、さらに奥深く読み込めたかもしれません。従来の作品より主人公が前に出てこない気がします。江戸のこの時代に女性が、こんなに闊達に行動できたのでしょうか。ちょっと散漫な作品になってしまったと思いました。
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後半、囲碁の上達とともに、人としても成長していく主人公。成長とともに、人の思いの深さも理解できるようになる。その姿を見て、周囲の目も変わっていく。
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結末が思ったより淡白で、ちょっと拍子抜け。
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おりつが結婚を賭けて囲碁の7番勝負を。魅力的な主人公だし、囲碁も好きなので楽しめた。
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「囲碁小町」と呼ばれる薬種商の桔梗屋の娘おりつは
隠居した医師筧瑞伯から縁談を賭けた7番勝負を持ちかけられる。
ストーリーは単純だが,
対戦相手やおりつの家族,友達,従業員の言動,
麻疹の流行に対する薬種商と医師の活躍ぶりなど,
当時の雰囲気がよくわかって楽しめる。 -
囲碁は全く分からない私でも楽しめました。
囲碁を嗜む方は、とても面白い作品だとお勧めします。
爽やかな読後でいい感じです。