- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062167697
感想・レビュー・書評
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中浜万次郎を描いた歴史小説。
面白かった。
3部作の第1弾ということで、話の進みは遅かった。
しかし、決して退屈ではない。
人物の魅力がじっくり描かれている。
日本とアメリカの、船の構造や、生業についても描かれ、感情移入は充分。
早く続きを読みたくなるラスト。
http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2013/06/post-e999.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
万次郎が遭難した。どんな事が起きるか、期待している。
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土佐の足摺岬にほど近い漁村で生まれた万次郎。乗り組んでいた漁船が遭難して仲間全員5人と共に沖ノ鳥島に漂着する。一方、米国東海岸ニューヘブンからは、ホイットニー船長率いる捕鯨船が、南米ホーン岬を大きく廻りハワイを経てジャパングラウンドと呼ばれる日本の太平洋岸から600キロの漁場を目指していた。ものがたりは、漂着した万次郎達が捕鯨船を見つけたところで終わる。早く続きを読みたい。
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以前に米国側から描かれたジョン万次郎の物語を読み、
日本人が描くのとどう違うのか興味を持ちました。
やっとこの大作を読むことができました。
山本一力さんの「ジョン・マン」三部作。
残念ながら、1巻とかの表示ではなく、
「波涛編」「大洋編」「望郷篇」となっています。
表題だけではどれが最初かわからないなと思っていたところ、
裏表紙に描かれた万次郎らしき少年の後ろ姿が
徐々に成長していくように描かれているのに気がつきました。
1巻から3巻まで、
万次郎の成長で年代がわかるように工夫されていたのです。
なるほどなと感心しました。
というわけでまず
背丈もかわいい小さな万次郎が
岬にたたずんで海を見ている「波涛編」が最初です。
この作品では、万次郎の幼少期を書いています。
土佐の漁船の飯炊きとして働く7歳の万次郎が
母親を侮辱されて争いごとをおこし、
追われるように生まれ故郷を旅だって
別の土地で漁師として働らいていました。
万次郎14歳のある日
船で漁にでて嵐にあい、4人の仲間と「鳥島」へ流されます。
150日たったころ、やっと
通りかかった米国の捕鯨船に発見されたのです・・・。
米国の捕鯨船状況と
万次郎の様子が交互に書かれていて、
いつリアルタイムで遭遇するのか、気になっていました。
遠くがよく見えるという特技がある万次郎少年は
働き者で料理上手ということで、船員たちから重宝がられていました。
幼少のころから
万次郎は恵まれた性格の良さと、幸運をもっていたのです。
助けられてから米国人とどう接していったのか、
次の「大洋編」が楽しみです。 -
山本一力によるジョン・万次郎の物語。
まだまだ続きます。
別途並行して坂本龍馬の物語も書かれていて、高知出身の著者がいよいよ高知の英雄達を書き出したのかと期待大です!
私はジョン・万次郎の名前は知っていてもその生涯、特に日本に帰国してからを知らないので、興味津々。
物語の万次郎はまたまだ少年で、その素直さが可愛らしい。
きっとこの素直さが彼を大きく成長させるんだろうな。
私の今の万次郎のイメージは、NHK大河ドラマ「龍馬伝」のトータス・松本(笑)!
早く青年編が読みたいな。
それにしても、一力さんの描くアメリカ人の水夫は江戸の深川っ子みたいなんだなぁ(笑)。 -
まるで知識のないジョン万次郎の物語。
これからどうなるのか楽しみ!
それにしてもこの時代に漂流といえばやっぱり鳥島!
吉村昭の漂流をもう一度読み返したくなった。 -
ちぇ,こっちが一冊目だったか!~ニューベッドフォードの捕鯨船・ジョン・ハウランド号は大西洋で鯨が激減したことを受け,太平洋に出漁することを決めた。土佐国・中の浜・12歳の少年・万次郎は遠目が利くことで周囲から妬まれ,大喧嘩をして,宇佐浦へと逃げ出す商人船で筆之丞と知り合い,網元・徳右衛門に厄介になることになった。いないはずの海上に鳥山が立つのを見つけて,鰹漁を成功させ,仲間に認められた万次郎は,かしき役として新造舟・徳右衛門丸の初漁に参加したが,延縄に慣れていないせいで初日の水揚げはなく,室戸岬沖で最終日に豊漁に恵まれたが暴風雨に見舞われ,漂着したのは絶海の孤島。百数十日後に通り掛かった大型の船からは小舟が漕ぎ出された~中編が「大洋編」であったが,なに「大洋編」が頭でも不思議ではない。米国船の話は,それなりに格好をつけた表現を用いれば良いのに,依然とした一力節。それでもサクサクと読めてしまうのは流石ではある。新聞小説かと思ったら書き下ろしであったので吃驚
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ジョン万次郎。名前は知っているがまったく知識がない...さて、これからどうなるのか?今のところ、万次郎の瞳は真鍮色。遠目が利くのが彼の得意技。その事で人生が狂ってしまうのだが... まだまだ、波動編。次巻が楽しみです。