がん患者

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 97
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062169486

作品紹介・あらすじ

2005年9月、内視鏡検査で大腸がんを「目撃」。腹腔鏡下手術を受け、仕事に復帰するも、肺と肝臓への転移を繰り返し、これまでに4回の手術を受ける。大腸がんのステージは「4」。告知、手術、抗がん剤治療、転移、終わらぬ戦い-そのとき鳥越は、家族は、医者は何を考え、どう動いたか。事実を追い詰めることを職業としている「取材者・鳥越」が、「がん患者・鳥越」を徹底的に観察し、記録した、がん患者の"心"と"体"の全記録。

感想・レビュー・書評

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  • テレビのドキュメントで拝見した様子が、今度は本となって発刊したとご本人が番組の中で紹介されていて、やっと手元に届いた。
    以前からマスメディアの中におられていて、共感できる人物であったので読みたかった。誰もが、死と隣り合わせの癌ともなれば、隠しておきたいでしょうが、ジャーナリズム魂とでも言いましょか、闘病記録を包み隠さず書かれていて、さすがと感動しました。
    癌には無縁と思ってる自分でも、日本人に2人に1人は癌になり3人に1人は亡くなる現在、検査しなくてはと思わせて頂きました。そして、現在闘病中の患者さんにとっても励みとなる事でしょう。
    鳥越さんは、何処までもポジティブだなあ~と凄さに感心させられました。陰で支えられてる奥様の存在は、それ以上に凄いだろうなあと女性の立場からも想いを馳せられます。
    どうぞ、お大事にして活躍頂きたいものです。

  • 何度も手術を繰り返し、癌から生還してきた作者。

    どうやって克服したのか知りたかったが、治療や手術を見たまま感じたままに書いただけで、食事や生活習慣についてここを改善した、といった内容はなかった。

  • 大腸がん

  • ステージⅣの患者の状態、その後に考えられることを改めて勉強しようと、本を探していた時に、この鳥越さんの本を見つけ、彼なら客観的に書いてくれているのでは?と、手に取った。

    やはり、ジャーナリストだからだろう。
    一般的な闘病記とは少し違った客観的な目線がある。
    もちろん、そうじゃない部分もあったけど。

    鳥越さんは、運が良かったと思う。
    病院により、癌に対する手術、抗がん剤などの治療方法は、全く違う。
    そんな中で、その当時に実行されていた治療方法の良い部分をしっかり受けられていると思う。
    病院選びって、本当に大事。。

    分子標的薬というものが出始めた。と、本書で書かれているが、2015年現在では、当たり前に分子標的薬が使われている。
    癌治療は、本当に日進月歩だなーと、感じた部分。

    癌にしろ、他の病気にしろ、自分もしっかり病気や病院を調べて、勉強する必要があると切実に思う。

  • 緩和ケア学会で講演を聴いて、分かりやすかったのでもっと知りたくなって読んでみた。一般の闘病記と違い、職業柄か客観的に自分の治療経験が書かれていて読みやすかった。病院の事もしっかり調べた事を基盤に書かれていて勉強にもなった。

  • 南九州には案外名医が多い?横山病院(都城)や南風病院(鹿児島市)

  • またまた病気本。
    今年は自分が胆のう炎で入院・開腹手術したこともあって
    どうしてもこの手の読書が増える。

    今回は大腸がん。
    前に読んだ「がんフーフー日記」と違って腹膜播種がなかったようだ。
    145
    がん細胞が腹膜の中に散らばってしまうと海岸の砂浜でがんをひとつひとつ拾うようなもので(中略)お手上げになります。

    だが遠隔転移はあり(診断はII期→IV期に引き上げ)
    その後に肺を2回、肝臓を1回手術する。
    最初の3回は腹腔鏡などを使用、最後は開腹手術。

    昔は肺の手術は背中をばっさり切って最低でも肋骨一本を切除
    肝臓は血の塊なので昔は切断して調べるなんてことはしなかった。
    そんなことをしたら東京中の血を集めなければなりません

    本当、医学は進歩しているなぁ。
    それでも肝臓の切り方って病院によってものすごく違うそうで
    著者の従兄弟の話でも出てくるが、
    どこで治療を受けるかもその後の結果を大きく左右する。
    ※著者は虎ノ門病院

    西洋医学と同時に免疫力を高める漢方系の医師にも掛かる。
    クレスチンも飲んでいる。

    29 ビールが不味い
    30 メニエル病。セミさんの大合唱
    55 コロンクリーニング、2時間下剤飲む。

    69 坊さんが一番ショックを受ける
    106 IVH、10日の絶食なので首に入れる
    113 腸、内から見て外から切る。点墨

    115 剃毛師
    135 硬膜外麻酔、エピ
    144 自動縫合器

    158 唾液や胃液が下に行かないようにする。鼻チューブ、唾液抑制の注射。辛い。
    170 手術翌日から歩く
    178 管、最高で6本

    183 小腸の蠕動痛
    188 腸閉塞、イレウス管を鼻から入れる。かなり辛いらしい
    193 薬、保険適用でも月10万円

    195 副作用が無いのは効いていない
    236 昔の肺手術
    292 肝・胆・膵、手術できるのは3分の1、治るのは1割

    297 肝臓とマイクロウェーブの針
    299 病院によって違う

    まあ何にしろ健康一番
    命あってのモノダネ、ということ。

    このほか筑紫哲也のことにも触れる。
    同じ虎ノ門病院。

    hefurere、へふれれ、ヘフレレ、ヘフレレ←自分識別用簡易タグ

  • ある日突然の下血、そして検査でガンを直視し、宣言される。
    その後もあちこち転移し、4回の手術。しかし前向き思考で、楽しんでいる
    風にさえ思えるから不思議です。自分だったらどうするか?を考えさせられる一冊です。ホンと、家族って大切ですね。

  • 「取材者・鳥越」が「がん患者・鳥越」を正に客観的に冷静に記録されている記者魂そのものが、貪欲に生きることへつながっていると感じた。

    これからも、鳥越さんの試みが出来る限り、長く続いてくれることを願う。

    著者のようにこれだけのがんに対しての最新の優れた医療を誰もが受けられないことの方が多いのではないだろうか?と言う思いもあるので、がん患者としての経験を語ることで、何か今のがん治療・看護の向上に繋がって繰れたらと切望。

  • がんにかかりながらも雄々しく生きて行く著者に感動しない人はいないと思うが,この人が受けているような最高の治療を受けることなくこの世を去っていった人達がどれくらいいるのだろうかと考えざるを得ないのも事実である.
    恵まれた人の自慢話を読まされたと思うのはひがみすぎかな.

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著者プロフィール

1940年福岡県生まれ。京都大学文学部卒業後、毎日新聞社に勤める。毎日新聞大阪本社社会部、東京本社社会部、テヘラン特派員、「サンデー毎日」編集長を経て、1989年よりニュースキャスターに。2001年4月「日本記者クラブ賞」受賞。2004年「警察の裏金」シリーズ特集の放送に対して「ギャラクシー大賞」を受賞。「スーパーモーニング」コメンテイター、関西大学客員教授。

「2006年 『本当は知らなかった日本のこと 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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