- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062170666
感想・レビュー・書評
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10年以上前に出版されたもので、今は当たり前とされている考え方が沢山書かれている。著者の先見の明がよく分かる一方で、賛同できない考え方もある。それでも、確実なものがない社会の中で、自分の力で生き抜くための力強いアドバイスだと感じた。
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うーん。ちょっと決めつけが過ぎるような印象を受けた。危機感を煽るために敢えてそう書いている部分もあると思うが…
他の著作とも内容が被っているが、内容的には、武器としての決断思考の方が具体的だと感じた。 -
120103-120119
働く上でのヒントが詰まっていて面白かったのと同時に、どうせゲリラ戦なら自分1人が生き残るのではなくみんなで日本を良くするヒントが書かれていたらよかったのに、と感じた -
■本の概要
今の世の中、安い賃金でこき使われず、主体的に稼ぐ人間は、以下の6タイプ。
1.商品を遠くに運んで売ることができる人(トレーダー)
2.専門性を高めて、高いスキルで仕事をする人(エキスパート)
3.商品に付加価値を付けて、市場に合わせて売ることができる人(マーケター)
4.新しい仕組みをイノベーションできる人(イノベーター)
5.みんなをマネージしてリーダーとして行動する人(リーダー)
6.投資家として市場に参加している人(インベスター=投資家)
ただし、今後生き残るのは、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスターの4つのタイプの考え方・行動ができる人材である。
■感想
最近NHKのコメンテーターでよく見る 京大の瀧本哲史先生が、グローバル社会で勝ち抜く人材になるための方法を学生に伝授する、という趣旨の本。でも、そこまで具体的な手法は書かれてないです。各タイプの紹介の中で出てくるアップルやユニクロ等の先進企業の事例は豊富で面白いので、そこから吸収しろということなんでしょう。
自分に役立ちそうだと思ったことをいくつか。
【マーケターの発想】
・ある分野ではコモディティ化して価値を失った技術でも、まったく別の分野に応用することで新しい価値を生み出す可能性がある。(自動車部品のゴム製品を携帯電話の稼働部品に使った例など)
⇒ 今自分たちが当たり前のようにやっている仕事のやり方も、他の業種や地域に持っていったら価値のあることもあるかも、という発想を持つ。
【イノベーターの発想】
・ゼロから新しいことを考えるのではなく、複数の専門技術を組み合わせること(新結合)で新商品・サービスを生み出す。
・業界で「常識」とされていることの反対を考える。
【リーダーについて】
・優秀なリーダーは皆クレイジー。常識人は「リーダーの言葉を翻訳して仲間に伝える」サポート役として組織を運営しろ。 -
・現代社会においては投資家の方が良いという
少しのポジショントーク含む。
・一般教養を身につけろ。 -
社会人として生きる上で非常に示唆に富んだ基本事項がかかれている。危機感を煽るという意味ではとても成功している。考え方を学ぶ本としては良書だが、9年経った今ではある程度この考え事態は一般化した印象。
この本の一番の問題はわかっていても大抵の人は本書に書かれた事が実現できない点。
してはいけない事はかかれていたが、してはいけない事を避けた上何をすれば勝ち残れるかのピースが足りていない。調べ方の方法などがヒントとしてかかれるがここは筆者なりの考えを自分で考えろと突き放すのではなく、最低ワンコンテンツ書くべきだと思う。
筆者なりの言い方でいえば自分が駄馬にならずに済む方法はわかっても、目的地への走り方がわからないのだ。このため私含めた大抵の凡庸な人にとっては焦らされるだけで、毒ともなり得ると感じた。 -
前半は読む価値無し。雑な扇動誇張のオンパレードやった。後半は稼げる人種と彼らの稼ぎ方についてすっきりした仮説(その反面詳細では無い)を提案していて良い感じ。
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この世の中をどう生きていくべきか考えたくて読んだ。
不安解消マーケティングに騙されずに、
自分でマーケティングしてコモディティから抜け出すことが重要だと知った。 -
京都大学で起業論の授業をおこなっている著者が、資本主義のルールとそのゆくえについて解説しながら、これからの社会で生きていくために必要な考えかたをわかりやすく解説している本です。
著者はまず、労働の「コモディティ化」によって、これまで安定して収入が得られると思われてきた職業の多くがダンピング競争にさらされることになると論じています。そのうえで、これからの社会を生き抜くためには、自分自身の商品としての強みを考える投資家的な発想が求められるという主張が展開されます。
自分自身をも再帰的に資本主義的な価値とみなすことについて、社会学的な観点から批判的に考察する本はこれまでいくつか読んできましたが、まさにそうした再帰的な資本主義のシステムの中で成功するための心構えを説いた本はあまり読んでいなかったので、新鮮に感じられました。むろん本書は理論書ではなく、どちらかというと自己啓発本に近いスタイルで書かれた本なのですが、現在の社会のありようを踏まえたうえでそれに向きあっていこうとする個人の採るべきスタイルについて考えるさいに、われわれが依って立つ足場がどこにあるのかということを考えるきっかけをあたえられたように感じています。