スティーブ・ジョブズ II

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制作 : 井口 耕二 
  • 講談社 (2011年11月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062171274

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スティーブ・ジョブズ IIの感想・レビュー・書評

  • 華やかなステージのバックステージに立たせてくれる。

    本著では、Appleが劇的によみがえる物語とジョブズの収斂が記されている。
    支えた人たち、戦った人たち、家族、会社への想いとともに。

    ジョブズは利益の前に、素晴らしい体験、製品、そんな価値を提供し続ける会社を求めた。
    日本の企業は利益を求め、手段の製品やサービスが次に来る。
    根本的に違うね。
    社員が創造メンバーを目指すのか、歯車をさせられるかの違い。
    どちらを選ぶかは個人の自由。
    法人が目指すのは利益より大切なことがあって、大切なことを実現するための利益の順であってほしい。

    ・パーソナル・コンピューターが生まれた
    ・GUIによって専門家だけのコンピュータが個人へと踏み出した
    ・デジタルの可能性をアニメーションで示した
    ・ブランドとは何かをIT企業にも示した
    ・音楽が健全にネットに溢れだした
    ・スマートフォンが生まれた
    ・個人が勝負できるグローバル市場を創った
    ・ノートブックとスマートフォンの間にあるタブレットを示した
    ・アップルの社名からコンピュータを外した

    たくさんのことを気づかせてくれた。
    コレだよ、コレ! 欲しかったの!!

    歴史の転換点をリアルタイムに感じることができた幸せ。
    スティーブ・ジョブズは偉大です。

    Appleがスティーブ・ジョブズが望んだような会社として続きますように。
    ジョブズの子どもたちの幸せとともに。

  • 「顧客が今後、何を望むようになるのか、それを顧客本人よりも早くつかむのが僕らの仕事なんだ。欲しいモノを見せてあげなければ、みんな、それが欲しいなんてわからないんだ。だから僕は市場調査に頼らない。歴史のページにまだ書かれていないことを読み取るのが僕らの仕事なんだ。」ジョブズに率いられることのないアップルは、いやIT業界は、これから誰が率いてゆくのだろう?顧客が求めているのは、情報やエネルギーを消費するためのシステムだろうか?それとも、情報やエネルギーを生み出すシステムだろうか?そのツールはシンプルだろうか?

  • とにかく、すごりの一言。優れたビジョン、リーダシップといった言葉が陳腐で手垢にまみれたものであると思える程である。これほど微に入り細に入り、製品開発、店舗開発に関っていた(干渉していた?)とは思わなかった。スティーブ・ウォズニアック、ジョナサン・アイブ、ジョン・ラセター達との関係はまさに奇跡であり、他に再現できるとは思われない。別の見方をすれば、ジョブズなきあとのアップルの行方はとても心配になる。(I・Ⅱ通じての感想)

  • iPhone、iPadあたりからようやく分かる話。がんの闘病生活は辛そうだった。

  • アップルに復帰後、iMAC、iPod, iPhone, iPadを開発したときの話と、家族、人とのつながりの話。
    がんと戦いながら、どんどん痩せていきながらも、仕事ではまったく妥協しない。
    長期療養を繰り返しながら、確実に死に向かっていく。
    アップル製品に、オン、オフスイッチが付いてないことについて語る最後の文章はとても印象に残った。

  • 完璧主義者のジョブズが自ら企画した伝記。

    ジョブズにかかると人は天才かまぬけだし、製品は完璧かゴミだ。
    大きな邸宅を買っても完璧を求めるあまり家具が買えない。全てを自分の意のままにコントロールと我慢ができず微妙な違いにこだわり続ける。

    ジョブズの意思はすごい製品を作ることに集中し続けたが、必ずしも成功ばかりではなく失敗を繰り返してもいる。
    例えばCDはスロットインが美しく、トレイは美しくないから使わない。
    書き込みができないために音楽CDを焼くというニーズを取り込めなかった出遅れはipodとitunesで音楽業界そのものをひっくり返した。
    次にデジカメが携帯に浸食されるのを見てipodも携帯にやられないためにiphonに集中する。
    製品へのこだわりは特に凄い。装置の中身の美しさにもこだわり、デザイン、ハード、ソフトの一体化した統一された世界にこだわる。

    禅の影響を受け考え抜かれ得たシンプルさを追求する。製品デザインのコンセプトは無くせる物を全て削り落とした上で直感的に操作できること。
    部下のそれは無理だと言う声はことごとく無視し現実歪曲フィールドを使う。まるでフォースだがこの人が暗黒面に落ちたら大変なことになっていただろう。
    そして間に合わないはずの改造は間に合うことも多いが、やはり無理な物もあるがジョブズはそれを認めようとしない。

    部下のアイデアをくそみそにけなした1週間後にまるで自分が思いついたかの様にどうだ凄いだろうと触れ回る。
    自分は世間のルールを守らなくて言いと思っていて身障者用駐車場に止めたり、2台分に斜めに停めたりする。パーク・ディファレントと呼ばれたらしい。

    itunesがウインドウズに移植されipod miniが出たときがappleを使い始めたきっかけだったがその後ipodは故障含めて3台、iphon2台、ipad、Macとバックアップ用のタイムカプセルと完全にappleに取り込まれてしまった。正直中国の携帯もiphonにした方が楽なのだが・・・
    技術と芸術の交差点を目指したジョブズの製品は使い慣れると空気のようにあたりまえになってしまっている。

    Think different
    Stay hungry , stay foolish

  • Ⅰとだいぶ間が空いてしまった。

    凄い。この一言だと思う。
    Appleを永く続く会社にするのと、素晴らしい製品を生み出すことに対する情熱が文章を通じて伝わってくる。
    マックワールドの所などまるでそこにいるかのように思い、鳥肌が立つ。

    一番興奮したのがデジタルハブ戦略の所で、今ではコンピュータが様々なコンテンツの中心となるのが当たり前だが、それを思いつくジョブズには脱帽である。

    最後の、ジョブズのオン/オフの台詞がグッときた。

  • 1より更に、ジョブズに魅了される。

  • 第一巻と全然違う。
    何カ所も泣けるところがあった。
    読みながら一緒に成長してきたような気分になった。
    自分自身ももデザイン系の職種なので通じるところと相容れない所がたくさんあって、いろんなもやもやがでてきた。でも決していやなもやもやではないから、いつかこのもやもやが晴れる時ってのは自分が成長してJobsの視点がちょっとわかった時なんだろうなと思いました。
    あとデバイス全般をappleに乗り換えたくなりました。

  • ジョブズ公認伝記の第二部です。ここでは彼がアップル復帰からその最期の直前までが記されておりますが、彼のたどった人生の強烈さと今回はじめて明かされた家族との深い絆に感動しました。これは必読の書です。

    ここに記されているのは彼がアップルに戻ってからその時価総額を世界一に会社にもっていき、私生活ではがんの治療に苦しみながら、寸暇を惜しんで全速力で駆け抜けていった一人の男の生き様が記されておりました。ビジネスの事に関しては他にもさまざまな方が書いているので詳しくは書きませんが、ここで初めて公開された妻のローリーンや子供たち、昔の彼女との間に生まれたリサや長男で自身の通っていた大学にちなんで名づけたリード。ローリーンとの間に生まれたイブとエリンの二人の娘との関係や、彼が膵臓癌に倒れたときの3度の闘病生活。一度目に膵臓を切除したときにはすでに肝臓に腫瘍が転移していて、2度目の病気療養をしてありとあらゆる手段を講じていたときにはいつ死んでもおかしくない状態であったということ。彼の『最期』になってしまった3度目の病気療養にいたっては全身の痛みに苦しみ、子供たちの誕生日を祝ってあげられないことに大泣きし、専属のコックが彼を思って作った料理を前にしても、じっと座って自分のひざを見つめている、という彼の描写は、本当に壮絶でした。

    ビジネスの面ではiPodの発表を皮切りにiPhone、iPad、そしてiCloudと立て続けにヒットを連発するその開発の舞台裏が描かれていて、その一線を越えたある種の狂気に度肝を抜かれたことと、ティム・クックや彼とともにデザインを考え出すジョナサン・アイブ、マーケティングを担当するフィル・シラーなどの幹部たちがよく彼のむちゃくちゃさについていけるもんだなと思いながら、『世界を変えるんだ』という情熱をジョブズとともに分かち合ったからこそ、アップルはあそこまで大きな会社になりえたのかな、とさえ思ってしまいました。

    僕にとってのハイライトは、ジョブズの寿命が燃え尽きんとするときに、盟友であり、またライバルであるマイクロソフトのビル・ゲイツ氏がジョブズの自宅に訪れて二人だけで会談した、という場面でした。ともに同い年で業界の先端を走り続けた人間同士にしか分かり合えないものが、行間からにじみ出て来るような気がして、胸が熱くなってしまったことを思い出します。

    有名なスタンフォード大学でのスピーチで
    「ハングリーであれ、愚かであれ」
    と卒業生を叱咤し、そのほかにも数々の名言を残した彼ですが、この本には数々の『彼の言葉』がちりばめられており、彼の、アップル製品のファンはもちろんのこと、彼の死後に彼のことを知った人間にも、ぜひ読んでいただければな、と思っております。

  • ((前巻の感想から続く))

    何が言いたいのか。
    アップルは、というか、スティーブ・ジョブスは、常に新しいものを生み出してきた。マッキントッシュであり、iPodであり、iPhoneであり、iPadだ。しかし、僕と同じような経験をしている人は多いと思うのだけれども、それらは、何年かすると、他の会社が出した似たような機能を持ったマシンにだいたい追いつかれている、ということだ。
    マッキントッシュは素晴らしいけれども、たいていのサラリーマンは会社でウィンドウズマシンを使っているだろうので、それとの互換を考え、家でもウィンドウズマシンを買うだろう。また、たいていの会社のIT部門はマックOSをサポートしてくれないので、マックを買っても、会社のネットワークにつなげない、という問題もある。そうこうしている内に、ウィンドウズの性能も上がり始め、マックに近いものになっていく。iPodにも同じことが起きたのではないか、と思うし、iPhoneにも同じことが起きようとしていて、iPadにも同じことが起きるのではないか、と思う。僕はiPhoneもiPadも使っているけれども、電話はiPhoneでなくても良いや、って今では思っている。iPadはもう少し続くかもしれないが、そのうちに、同じようなことが起きる気がする。

    ウィンドウズというか、マイクロソフト、というか、ビル・ゲイツのやり方とアップル、すなわち、スティーブ・ジョブスのやり方は好対照である。
    ゲイツは、「どのマシン上でも同じように動く」ウィンドウズというOSをつくることを選択した。それはオープンな世界だ。
    ジョブスは、ソフトウエアとハードウエアは一体となって初めて、ユーザーの満足の得られる機能を果たすことが出来ると考えた。従って、マックOSは他のコンピューター上では動かないし、コンピューター(あるいはiPodやiPhoneやiPadもそうだけれども)自体のデザインにも非常にこだわる。アップルのサービスはアップルの製品でしか享受できない、ということが設計思想であり、基本的にはクローズドな世界だ。

    僕を含めたユーザーは、最初、そのソフトとハードが一体となった製品の魅力にひきつけられる。最初マックを使っていた頃は、ウィンドウズを心底バカにしていた(それはポーズではなく、本当にそう思うのだ)。が、マイクロソフトは粘り強い。マックのレベルに近いものを、何年か遅れでつくってくる。オープンである分だけ、ウィンドウズOS上で動作するソフトをつくる会社は多く、逆に、ウィンドウズ上でないと動作しない、魅力的なソフトウェアも生まれてくる。そうやってウィンドウズはアップルを、少なくとも規模の上では圧倒的に凌駕してきた。

    同じことが、今後も続くとすれば、かつ、アップルがこれまで通りのソフトとハード一体のクローズドな世界で製品をつくっていくのだとすれば、アップルはどうすれば良いのか。
    アップルは、世の中にない新しく魅力的なものを作り出し続けていく以外に生きる道がないのである。何年後かに追いつかれるかもしれないことが分かっていても、そうするしかない。その何年かの間に充分に儲け、次の革新の原資にしていくということを続けていくしかないのだ。かつてのソニーはそうだったのではないか、と思うが、今は、規模こそ大きいが、そういう革新的な会社ではなくなってしまった。
    それはスティーブ・ジョブスという異能の人がいたから出来たことなのか、それとも、アップルという会社がそういうことが出来る能力を持った会社であり続けられるのか、は注目に値すると思う。


    この本は、僕がここ数年に読んだ数百冊の本の中で、(僕的には)トップ10に確実にはいる本だ。
    スティーブ・ジョブスという異能の人のドラマチックな生涯を扱っているから、要するに... 続きを読む

  • 生きるのに忙しくなければ死ぬのに忙しくなってしまう。

  • 上巻は幼年期からアップル追放までを描いた昔の話と較べ
    下巻は沈んだアップルの復活からiPad,iCloudまでのリアルタイムで追いかけていた時の話だけに、感情も入りやすい。

    いつも気軽にサクサク読める本ばかり読んでいたので、
    正直ボリュームが多かったんだけど、井上さんの和訳が直感的に情景が浮かび、サラっと集中して読むことができた。

    『異端児』、『独裁者』とは聞いていたが、
    まさか人間的欠陥を感じるほど、イカれた天才だったとはまで知らなかった。

    特に印象的だったのがGoogleがAndroidを開発して携帯OS市場に参入してきた時のジョブズの怒りっぷりw
    このジョブズのコメント。

    『我々の訴訟は、要するに「グーグルよ、よくもiPhoneを食い物にしてくれたな。なんでもかんでも我々から盗みやがったな」と言ってるんだ。凄まじくでかい盗みだ。この悪を糾すためなら、アップルは銀行に持つ400億ドルを残らずつぎ込むつもりだし、必要なら僕が死ぬ時の最後の一息だってそのために使ってやる。アンドロイドは抹殺する。盗みでできた製品だからだ。水爆を使ってでもやる。連中はいまごろ震え上がっているはずだ。罪を犯したと知ってるからね。検索以外のグーグル製品--アンドロイドやグーグルドキュメント---はみんなゴミだ。』

    比較的早い段階で、歴史的経営者の伝記を読むことができてよかった。

    これからのアップルの活躍に期待。

  • スティーブ・ジョブズの伝記の後半。いよいよアップルへの帰還と華々しい成功ストーリーが続く。 iMac、iBook、iPod、iTunes、iPhone、iPadといずれもエポックメイキングな製品を次々と世に出し、ビジネス的にも大成功を収めるアップルとジョブズの成功譚については、おおよそのことを知ってはいるけれどもワクワクする。

    「神は細部に宿る」と言うけれども、CEO自らそこまで拘るのかという製品への拘りのエピソードが多数。それぞれを個別に見ると、結果無駄なこともあったのかもしれない。しかしCEOがそこまでコミットするということの意義が確かにあるのだ。しかも、あのスティーブ・ジョブズのコミットだ。 最高の製品を世に出すために、最高のメンバーを集めて、最高の仕事をさせる。それってずいぶんと大変なことだが、ジョブズはその方法を知っていたし、結果としても実行することもできた。 「パラノイアだけが生き残る」というのはジョブズもメンターのひとりとしていたインテルの創業者アンディ・グローブの言葉だが、正にそれを地で行っている。

    性格的には問題があった。悪びれない選民思想がある。ユーザのことも根本的に信用していない。苦い思いをした人も多数。MicrosoftやAdobe、Androidに対しても口汚い。著者のアイザックソンも、もっと他人のことを気遣うことができなかったのか、そこまでする必要はなかったのではないかという感想をもらす。

    単独の製品だけでなく大きな枠組みでは、オープンとクローズの神学論争を再び現実的な課題として呼び起こした。インターネットの世界はオープンであるべきというのが当たり前となりつつあった中で、アップルとジョブズはその「現実を歪曲して」、クローズドの世界のメリットをただ一人現実として提示したというのは大きなことだと思う。

    また、何度も出てくる「芸術と技術の交差点で仕事をする」というのもジョブズの提示した重要なポイントのひとつだ。このポイントはこれからますます大事な要素にな。それは一昔前はSONYがやれているべきことではなかったのか...

    著者のアイザックソンは、この伝記をジョブズ自身のかなり長い語りでもって締めている。伝記作家として手抜きではないかとも思うが、ジョブズの言葉自身が言いようのない強い力を持っているんだとアイザックソンも感じたということだと思う。ジョブズはアップルを創業者の死後もその文化を引き継いで存続する会社としたいしていたが、ジョブズなき後のアップルがどうなるのかもとても気にかかるところだ。

    ---
    FacebookのMark ZuckerbergやGoogleのLarry Pageにアドバイスをしているというエピソードが紹介されている。こうやって経験を引き継いでいくのが、シリコンバレーの文化だと。最近Googleが見込みの薄いサービスを次々とたたみ、Google Labsまで閉めたが、ジョブズが少ないことに集中するべきだとアドバイスしたというエピソードと合わせるとそこに深い意味があるように思う。

    ---
    世界同時発売のために翻訳の時間が短くて翻訳した井口さんは随分と苦労をされたらしい。自らその苦労と、そのためか発生している誤訳に関する自身の見解をブログにも上げられているので是非こちらも読んでほしい。翻訳の仕事の一端に触れることができた気がするし、その姿勢にとても好感が持てた。

    <buckeye the translator>
    http://buckeye.way-nifty.com/translator/2011/10/1-9623.html
    http://buckeye.way-nifty.com/translator/2011/11/ii-36e... 続きを読む

  • IIの方はAppleに返り咲いたあとの(iMacの発表やiPadなど)比較的近来の話が中心で、あまりの登場人物の多さと時代背景の理解のしづらさ(私が20代なので60年代のヒッピー文化や当時のカウンターカルチャー的のもの、あるいはその感覚がわからない)と比べて読みやすいです。

    書いてある内容の多くは、やはりネットで拾えるレベルのものが多いのですが、改めて時系列に彼のエピソードを読み解いていくと、やはり壮絶なものがあります。
    あまり自叙伝を読んだことが無いので想像が入りますが、自叙伝というものには描かれている人物の素晴らしさなどが語られており、結果として数箇所ぐらいは「こういうところは見習いたいなあ」と思えるものが見つかりそうなものだと思うのですが、スティーブ・ジョブズにいたっては全くそれが無い。
    「すごすぎて見習えない」というよりは「見習いたくない」というか、彼のあまりの苛烈さに若干引いている自分がいます(笑)

  • 上巻では、パーソナルコンピュータ成立の過程を一連の歴史としてドラマティックに記述していたが、下巻では一転し、アップルへ復帰した後の数々の成功事例と、その裏で起きていたガンとの戦いとを中心に記述されている。

    上巻から下巻まで一貫して述べられていることは、白と黒、最高に素晴らしいものかクソかに二分するジョブズの気質であり、極端なまでの完璧主義であり、また社会通念よりも自分の考えを優先する(しかもそれを直そうとしない)頑固な性格であり、それゆえの(大企業であるにも関わらず)非常に些細なことにも口を出すCEOの姿である。

    これは一般的には非常に嫌なタイプの上司である。しかし、このような気質を持っていたからこそ、1000のことにNoを突き付け物事の本質を抽出できたのであり、全てを自分で管理するクローズド戦略を徹底できたのであり、クローズド戦略を堅持したからこそ瀕死の状態から1998年に起死回生のiMacを発表し(この時の衝撃は今でも鮮明に覚えている)、デジタルハブ構想を得てiTunes、iPod、iPhone、iPadへと続く一連のサクセスストーリを導き出せたのであろう。

    下巻では特にアップルのクローズド戦略とマイクロソフトやグーグルのオープン戦略が対比されているが、両者はどちらか一方しか残らないのではなく、併存するものであるという合理的な論理が展開されている。
    今後、iPhoneやiPadに関して、MacOS7の時のようにiOSが他社にライセンス提供されることがないように祈りたい。また、MacとPCの関係と同様、iPhoneとAndroid機がうまく併存してほしい。

    最後に、このような異質な性格を本性とするジョブズであったにも関わらず、妻のローリーンがその一生を支えきったことはすばらしいと思う。

    これまでジョブズに関する書籍は推測で書かれたものが多かったが、この本は上下巻とも事実に基づいており、記載内容も非常に深く、大変貴重であると思う

  • ジョブズがAppleを追われた後、再び「復活」して勇退するまでの歴史。自分がMacを知ったのは1988年頃だった。GUIで扱えるPCという考え方に惹かれたが、安月給の身では手が届かず、ずっとMac専門誌を読む日々が続いていた。転機はソフトもバンドルされたPerformaの登場だった。これなら無理をして買えないこともないと、1995年Macユーザとなった。でも、本書を読むとPerformaはジョブズの理念には合致しない「クソったれ」なものだったかも。今はWinユーザだが、再びMacユーザになろうと思っている。

  •  マイクロソフトOSが世界で圧倒的になると、アップルの市場シェアが5%以下に落ち込む、パソコンの世界ではOSを他社に提供したマイクロソフトの戦略が成功したかにみえた。但し、2010年のデーターではパソコンの市場において、売り上げが7%のアップルがこの市場の35%の利益を占めている(P417)

     その理由として、他社製品がどんどんコモディティ化(機能や品質面で大差のない製品が多く流通し、消費者にとって、どの会社のものを買っても同じ状態になること)様は、どのPCも面白みのないものに成り下がってしまったっこと、唯一、アップルだけは魅力ある製品を世に送り出し続けることが出来た。長期的にはジョブスのモデル(OSを他社へ提供しない)が勝利したとも言える。

     ジョブスは自身の死を目前にし、自伝筆記を著名な作家に依頼する。本書はジョブス公認の自伝本なのである。人の死について「本当の死とは、この世に死者を知るものが誰もいなくなった時に完成する」(P269)完全なる首長竜の日 乾緑郎著 から引用 合掌

  • スティーブの狂人的な熱意、アップルへの愛、完璧主義、多くのことを垣間見れて非常に面白かった。
    普通なら否定されてしまいそうな性格だが、奇跡とも言えるほどの伝説の人となった。
    そんな彼も最後は癌に苦しむ。
    誰もが死ぬんだと感じた。
    スティーブ、アップルをより好きになった一冊だった。

  • 2011年刊。著者はCNNのCEO。本人公認の評伝。全2巻中の第2巻。

     後編は、アップル復帰以降を描く。マイクロソフトとの提携。その後の「ファインディング・ニモ」等のピクサー作アニメーションに関するディズニー社との確執、iPadやiPhoneの成功、キューブの失敗。そして闘病生活等々。

     湯川秀樹やアインシュタインの評伝を読んだ時ほどのワクワク感はない。何れも等しくその類稀な能力と努力で名を成した人物には違いないのだがなぁ…。
     結局、私が関心を持つのは、①iPhoneでいいが、こういう固有の商品の開発過程。②その過程で果たしたジョブズやその他関係者の役割、③それを販売可能な商品として落とし込んだ過程、④採用した販売戦略とその結果。こういうことなら興味が湧くんだろうなぁ。

     勿論「ファインディング・ニモ」や「トイ・ストーリー」の製作、公開過程でも同様なんだろう。そういう点には殆ど触れず、むしろ、ジョブズの人物像の開陳に注力した評伝だったんだなと。

  • 病気を患ってからの、ストーリーは痛々しい部分もあった。もう少し長生きしていたら、アップルは、また違ったんだろうか?

  • 「美しさを突き詰めると簡潔になる」……ジョブスのこの言葉に心打たれた。私たちは装飾が派手だったり、いろんな機能がついていたり、ひとめでなんかすごそう、と思えるものを「すごい」と認識しがちだ。しかし、本当にすごいものは、人の心を打つ「シンプル」なものなのだ。
    ジョブスのシンプル主義はアップル製品によく現れている。これは一流のビジネスマンたちがユーザーのことを思い、考えに考え抜いた結果なのだ。

    彼のシンプリシティは、彼が持ち合わせる独特な精神世界からくるものだろう。彼は物欲を捨て、邪念を取り払う「禅」を生涯を通じて実践していた。最後の彼の言葉に心打たれる。

    ---
    死んだあともなにかが残るって考えたいんだ。こうしていろいろな体験を積んで、たぶん、少しは知恵もついたのに、それがふっと消えてしまうなんて、なんだかおかしな気がする。だから、なにかが残ると考えたい。そうすれば自分の意識が存続するのかもしれないって。

    でも、もしかしたら、オン・オフのスイッチみたいなものなのかもしれない。パチン!その瞬間にさっと消えてしまうんだ

    だからなのかもしれないね。アップルの製品にオン・オフのスイッチをつけたくないと思ったのは
    ---

    霊的に彼が存在し続けているかどうかはわからないが、彼の精神は、みなから愛され、敬われ、今も存続し続けている。

  •  スティーブジョブズの伝記。それまであまり詳しいことを知らなかったが、フィクションのように面白い。1巻の軌道に乗るまでが面白いが、挫折を味わった後、ヒット商品を連発する快進撃も読んでいて面白い。その訳はやはり製品一つ一つのこだわりが強いこと。また完ぺき主義な反面、ジョブズが人間的に未熟であることが物語をより面白くしているのだろう。
     ジョブズは失敗も沢山している。たまたま、亡くなった時がアップルの業績が良い時であったから評価は高いが、今後スティーブジョブズの製品ポートフォリオが長期的に見て間違いだったと言われる時もくるかもしれない。
     ビルゲイツなどの悪口、社内抗争も読み応えがある。本当に短い一生を走り抜けたんだと感じられた。

  • スティーブ・ジョブズの伝記。
    1と続けて読んだ。

    2はジョブズがアップルに帰ってきて以降の話。
    具体的にはiMacで息を吹き返し、その後iPod、iTunes、さらにiPhone、iPadで完全に市場を席巻し会社のブランドと評価を確立した。

    人としては欠陥もあるので賛否は分かれるだろうし参考にはならないものの、彼の紆余曲折ある生き方は本当に面白かった。
    惜しむらくはその生き方故に早世してしまったことかと……合掌。

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スティーブ・ジョブズ IIの作品紹介

ジョブズのiPodの中身は?デザインスタジオで「3年先の未来を見る」、「宇宙に衝撃を与える」製品の開発秘話、禅、京都、イッセイミヤケを愛する日本通、はじめて明かされた家族との私生活、何度も命を落としかけた壮絶な闘病、終生のライバル、ビル・ゲイツとの最後の対面、政治改革から新社屋まで、亡くなる直前まで情熱を注ぎ続けていたもの、最後のカリスマ、ジョブズのすべてが明らかに。

スティーブ・ジョブズ IIの単行本(ソフトカバー)

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