スティーブ・ジョブズ II

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  • Amazon.co.jp ・本 (431ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062171274

感想・レビュー・書評

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  • 上巻は幼年期からアップル追放までを描いた昔の話と較べ
    下巻は沈んだアップルの復活からiPad,iCloudまでのリアルタイムで追いかけていた時の話だけに、感情も入りやすい。

    いつも気軽にサクサク読める本ばかり読んでいたので、
    正直ボリュームが多かったんだけど、井上さんの和訳が直感的に情景が浮かび、サラっと集中して読むことができた。

    『異端児』、『独裁者』とは聞いていたが、
    まさか人間的欠陥を感じるほど、イカれた天才だったとはまで知らなかった。

    特に印象的だったのがGoogleがAndroidを開発して携帯OS市場に参入してきた時のジョブズの怒りっぷりw
    このジョブズのコメント。

    『我々の訴訟は、要するに「グーグルよ、よくもiPhoneを食い物にしてくれたな。なんでもかんでも我々から盗みやがったな」と言ってるんだ。凄まじくでかい盗みだ。この悪を糾すためなら、アップルは銀行に持つ400億ドルを残らずつぎ込むつもりだし、必要なら僕が死ぬ時の最後の一息だってそのために使ってやる。アンドロイドは抹殺する。盗みでできた製品だからだ。水爆を使ってでもやる。連中はいまごろ震え上がっているはずだ。罪を犯したと知ってるからね。検索以外のグーグル製品--アンドロイドやグーグルドキュメント---はみんなゴミだ。』

    比較的早い段階で、歴史的経営者の伝記を読むことができてよかった。

    これからのアップルの活躍に期待。

  • IIの方はAppleに返り咲いたあとの(iMacの発表やiPadなど)比較的近来の話が中心で、あまりの登場人物の多さと時代背景の理解のしづらさ(私が20代なので60年代のヒッピー文化や当時のカウンターカルチャー的のもの、あるいはその感覚がわからない)と比べて読みやすいです。

    書いてある内容の多くは、やはりネットで拾えるレベルのものが多いのですが、改めて時系列に彼のエピソードを読み解いていくと、やはり壮絶なものがあります。
    あまり自叙伝を読んだことが無いので想像が入りますが、自叙伝というものには描かれている人物の素晴らしさなどが語られており、結果として数箇所ぐらいは「こういうところは見習いたいなあ」と思えるものが見つかりそうなものだと思うのですが、スティーブ・ジョブズにいたっては全くそれが無い。
    「すごすぎて見習えない」というよりは「見習いたくない」というか、彼のあまりの苛烈さに若干引いている自分がいます(笑)

  • 上巻では、パーソナルコンピュータ成立の過程を一連の歴史としてドラマティックに記述していたが、下巻では一転し、アップルへ復帰した後の数々の成功事例と、その裏で起きていたガンとの戦いとを中心に記述されている。

    上巻から下巻まで一貫して述べられていることは、白と黒、最高に素晴らしいものかクソかに二分するジョブズの気質であり、極端なまでの完璧主義であり、また社会通念よりも自分の考えを優先する(しかもそれを直そうとしない)頑固な性格であり、それゆえの(大企業であるにも関わらず)非常に些細なことにも口を出すCEOの姿である。

    これは一般的には非常に嫌なタイプの上司である。しかし、このような気質を持っていたからこそ、1000のことにNoを突き付け物事の本質を抽出できたのであり、全てを自分で管理するクローズド戦略を徹底できたのであり、クローズド戦略を堅持したからこそ瀕死の状態から1998年に起死回生のiMacを発表し(この時の衝撃は今でも鮮明に覚えている)、デジタルハブ構想を得てiTunes、iPod、iPhone、iPadへと続く一連のサクセスストーリを導き出せたのであろう。

    下巻では特にアップルのクローズド戦略とマイクロソフトやグーグルのオープン戦略が対比されているが、両者はどちらか一方しか残らないのではなく、併存するものであるという合理的な論理が展開されている。
    今後、iPhoneやiPadに関して、MacOS7の時のようにiOSが他社にライセンス提供されることがないように祈りたい。また、MacとPCの関係と同様、iPhoneとAndroid機がうまく併存してほしい。

    最後に、このような異質な性格を本性とするジョブズであったにも関わらず、妻のローリーンがその一生を支えきったことはすばらしいと思う。

    これまでジョブズに関する書籍は推測で書かれたものが多かったが、この本は上下巻とも事実に基づいており、記載内容も非常に深く、大変貴重であると思う

  • 2023年度【国際学部】入学前知トラ「課題図書」推薦作品

    OPAC(附属図書館蔵書検索)リンク
    https://opac.lib.hiroshima-cu.ac.jp/opac/volume/308782?locale=ja&target=l

  • 上巻を読んで、絶対にジョブズの下で働きたくないと感想を書いたが、訂正する。彼と働けば人生を変える経験ができると思う。
    下巻は特にiPod, iPhone等を中心に書かれていて、自分がこれまで体験してきた製品の開発の話は感動した。自分の全てをかけて最高のモノを作るということが非常に羨ましい。

    間違いなく今年読んだ中で一番面白かった本。apple製品を使ったことのある人すべてに読んで欲しい。絶対に後悔はしない

  • 「歴史のページにまだ書かれていないことを読み取るのが僕らの仕事なんだ。」

    いつの時代も天才は孤独だけど、
    カリスマゆえの魅力が溢れる人だったんだと、
    知ることができた。

    まさに歴史の1ページを作った彼がいる時代に
    自分が生きれていることを誇らしげに思う。

  • 読み応えあり。iPhone、iPadの開発のところ掘り下げてほしかったけど死の間際まで詳しく書いてあったので新鮮でした。

  • 久しぶりの星5!とにかく面白いし学べる。オープンとクローズドの話はどちらが正解か難しいと感じた。技術だけでは、大きくならずアートな部分のこだわりがあったからそこアップル唯一無二となったと感じる。

  • どちらかと言えば、後半は成功のストーリーなので、第1巻に比べると面白さは若干薄いが、それでも我が道を行くジョブスの個性は強烈に印象に残る。ジョブスの作り上げたものを愛しんできた私としては、その背景にある彼の信念・美学を知ることができて良かった。誰にも真似ができないやり方でイノベーションを起こした、そういう人だった。

  • 前編に続き、死に際しても自分の愛するものと向き合い完璧を求める姿に心を打たれた。

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著者プロフィール

ウォルター・アイザックソン【著者】Walter Isaacson
1952年生まれ。ハーバード大学で歴史と文学の学位を取得後、オックスフォード大学に進んで哲学、政治学、経済学の修士号を取得。英国『サンデー・タイムズ』紙、米国『TIME』誌編集長を経て、2001年にCNNのCEOに就任。ジャーナリストであるとともに伝記作家でもある。2003年よりアスペン研究所特別研究員。著書に世界的ベストセラー『スティーブ・ジョブズ』1・2、『レオナルド・ダ・ヴィンチ』上下、『ベンジャミン・フランクリン伝』『アインシュタイン伝』『キッシンジャー伝』などがある。テュレーン大学歴史学教授。


「2019年 『イノベーターズ2 天才、ハッカー、ギークがおりなすデジタル革命史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ウォルター・アイザックソンの作品

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