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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
人を愛することは愚かなことだ、と吐き捨てたくなった。
結局人を馬鹿にしてる奴が一番馬鹿で
自分は解っていると勘違いしてる奴は何も解っちゃいない。
登場人物のほとんどに不快感を抱きながらも
ページをめくる手が止まらなかったのは
人間誰しも持ってる汚さや弱さを見せつけられたからかもしれない。
えらい衝撃的な話だった。背筋がぞわっと粟立った。恐怖だけじゃなくて、ひとの純粋な愛とかそういったものがこう、どんどん心臓を突き刺してくる感じ。主人公が愛してしまうひとはどうしようもないぐらいひどいひとだけど、ジェントルマンってまあ、いい得て妙ってことなんだろうなあ。
自分だけが知りうる彼のなにかがあるだけで、甘い想いにひたることもできるし、そのまま夢にだっておぼれることができる。けれど、それは長く続かない。永遠になんて、なおのこと。脆くてはかなくて、触れたらすぐに粉々になってしまうような関係に焦がれてしまうのはひととして仕方がないけども。でも、どこかでブレーキをかけてほしいなと願ってみたりする。ていうか、ブレーキなんかかかってたらこんなことにはならなかったのか。
(219P)
狂気をはらんだ物語なのに、主人公ユメの淡々とした語り口調が不安定ながらもバランスを取っていて、絶妙に思う。
再読することはまずないだろうし、この本に描かれる登場人物に共感することもなかったけれど、読んで損した!ということは全くなかったので、★4つ。
内容的には、いつもの詠美さんというか
恋愛をなんでこうもごたごたどろどろかけるのか、という。
ユメ自体がどっちかというと女性よりだからか、
同性愛っていう感じもなく、すんなり読める、みたいな。
みんながみんな、思惑(というよりも嗜好?なんか違う)を持っていて
それが絡まるさまがよかった。
同性愛、近親相姦、(レイプなどの)犯罪行為…虚構における「不可能性」の装置を巧みに扱う確信犯的恋愛小説。すみずみまで機能的だからこそ、この物語はおぞましくも美しい。矛盾を孕んだ愛。恋の究極。罪深き人間の本性。Guilty of Romance!
読了してまず思ったこと「恋は盲目」。
そう思うとすべての狂ってることに納得できる、かも。
誰かを独占したい、征服したいという気持ちは、人を好きになれば出てこないとは言えないことで、それが常軌を外れるかどうか・そのラインはどこなんだろうと思いました。
山田詠美さん、やっぱり好きだなあと改めて感じさせてくれた一冊。
漱太郎は誰がみても完璧なジェントルマン。でも裏の顔はありえないほど破綻している。そんな彼に恋しちゃったユメちゃんが切ない。読み手を選ぶ私の好きな倒錯ものです。
これは小説
ならばもっと切なく哀しく深く
メトロノームが左右に振りきれるほどの衝撃が欲しかった。
激しいな、と。
うちにはちょっと合わなかった。倒錯的な愛に溺れるのは難しい。純愛と狂気との境目を感じさせられた。
すごい勢いで山田詠美の世界に引きずり込まれた。
久々にやられたー。
なんでこんなにやられてしまったのか。
絶望的で出口のない、悲しい幸福の世界。
どうしようもなくせつなくて、 とてつもなくもろい。
読んでいる間ずっと息苦しい。
その息苦しさのせいで、より濃く酸素を感じてしまうから、
だからやられたのかもしれない。
そして、美しすぎる言葉たち。
ぼくは、神様が決めたきみの持ち物として、
永久に、
その人生の裏側に、
巣食いたい。
まったく詠美さんは何てものを書くんだ、、久しぶりの詠美ワールドにやられました。できれば行為にいたるまでの心情についてもっと深めて欲しかった。ユメについても漱太郎についても。
それにしても詠美さんの人間を見る力とそれを表現する力にはいつも圧倒される。
結局、誰もが自分の幸せを追い求めているような話であった。
ケイ→ユメ→漱太郎(→)妹<=>シゲだと思う。
漱太郎は最初に妹に感じた征服欲を、その渇きを他の女で
潤しているような気がする。
誰もが恋に恋して、甘く、また酷く幼く感じられる文章は
毒を糖衣で隠しているかのようである。
ユメの恋は砂糖菓子みたい。
甘い小さな粒が集まってつくられた、口に含むとあっけなく溶けてしまう、きれいなお菓子。
これは、口に含むことが不可能なほどに粒を集めすぎて、手のひらの熱でお砂糖を溶かしてしまったようなお話でした。
舐めてみたら、砂糖じゃなかったりしてね。
文武両道で容姿にも優れていながら隙もあって憎めない、その上とても親切な「ジェントルマン」漱太郎と高校時代に出会い、彼の裏側の顔を知って夢中になってしまったゲイのユメ。
彼が漱太郎との過去を回想しながら、その倒錯した関係を語る物語だ。
漱太郎の明朗といっていいほどの「素直な」歪みと、それを糧として生きるユメの恋情は暗く、黒く、熱く、怖い。
今まで男女間の恋愛ばかりを描いてきた山田詠美が新しく生み出した「むきだしの恋」の物語だ。
一度は読んでみてもいいですが、読んでいる時に不愉快に感じることがあるので二度は読みたくないです。

大好きな山田さんだったけど、この最後は私にはちょっときつかったかな。
読後感は正直よくないです。
誰もが羨む美貌と優しさを兼ね備えた漱太郎。
その姿を冷ややかに見つめていた夢生だ...






