PK

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 講談社 (2012年3月8日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062174961

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PKの感想・レビュー・書評

  • 3本収録。
    さらりとして読みやすい。
    所々にある、いかにも伊坂さんらしい面白い描写で、くすっと笑えます。
    でも、え?今のは‥なんの話だったの??と‥
    微妙に絡み合う~不思議なお話です。

    サッカーの試合のシーンが、何度も出てきます。
    ワールドカップの前年の予選で、進出できるかどうかという瀬戸際の対イラク戦での決定的瞬間。
    頼みの綱のエース小津が絶不調、でも延長時間に奇跡の3人抜き、そして?
    そこにいたるまで何が起こったか?
    小津はもちろん架空の選手ですが、「持ち腐れになっている選手」だの「決定的に決定力が不足している日本」などと書かれているのが笑えます。

    「PK」
    大臣が秘書官に、10年前のそのときに何が起こったか調査を依頼します。
    というのは、大臣がある決断を迫られているからでした。
    小津が不調だったのはなぜか? そしてなぜ急に、晴れ晴れとした笑顔になったのか? 近づいて何か話しかけている仲間の宇野は何を言ったのか‥?
    小津は試合直前に雲隠れした時期があり、誘拐されたというウワサもあったという。

    大臣は議員になったばかりの頃に、偶然子供がマンションから落ちるところを見つけ、駆け寄って受け止めたことがありました。
    いちやく時の人となり、知名度アップになったのですが。

    「超人」
    謎のメールで殺人事件が起きるのを未然に知る男。
    これを食い止めるために、加害者のほうを先に殺すという場合もあったと聞かされる作家と友人。
    その人物が実は‥

    「密使」
    1日の終わりのわずかな時間だけ、時が止まるという現象が起きる。
    このときに何かが出来るのか‥?

    物事の連鎖はどう起きるのか。
    「臆病は伝染する、だが勇気も伝染する」という言葉も繰り返し登場。
    一部だったり、逆の順序だったりで、印象が変わります。
    決定的瞬間に、勇気を発すれば、それはまわりにも勇気を与える。

    震災よりも前に書かれて発行が決まっていたが、発行が少し延期されたもの。
    別に地震や災害がテーマというわけではぜんぜんないけれど。何かをすることで災害に繋がるかもしれないと不安になったりする言及があるのが、震災後に書かれたと思われるとちょっと妙な印象を与えるかもしれないからでしょう。

  • 伊坂版、テラフォーマーズ(嘘)。

    もしも、あの時あれを選んでいたら。
    もしも、あの時あれを選ばなかったら。

    考え出すと止まらないもしもワールドを、伊坂流に料理し給仕されれば、それはもちろん味見しない訳にはいきません。

    サッカーと総理と秘書と父と子と三島(由紀夫)とセールスマンとヒーローと超能力(ザ・ワールド!)とゴキブリの、不思議な共演。

    余裕のあるときに読み返してみたい。

  • 久々の伊坂氏作品。やっぱり、伊坂氏の小説には常になんらかの(しかも根本の所でずっとずれのない)メッセージが込められている。だからこそ好きなんだと思う。
    3つの短編が微妙に絡まりあっている作品だけど、多分その絡まり方に大きな意味は無いと思う。
    ただ、どの作品でも主人公や周りの人間が大きな決断をしなくちゃならない場面がある。それこそが、伊坂氏のメッセージ。世界がどんな状況であれ、辛くても、楽でも、僕たちは決断をして生きていかなくちゃならない。

    そうそう、しかもその決断を求められる場面て、すごく突然なんだよね。
    僕も勇気を試されている。

  • 「PK」「超人」「密使」の三部。
    登場人物、物語に繋がりのある三部。読んでいると頭が混乱。
    整理ができず、読み終わったあとに「あらすじ」検索してしまいました。
    それでもなお、まだわからないところがある。
    この本は、ペンを片手に整理しながら、もう一度読むべきなのかもしれない。
    でも、なになに?と興味が走るのは、花丸です。

  • 立体パズルを組みたててるような感じで、いろんな方向から見ないとよく分からなくなる。

    次郎くんの不幸な例を挙げて子供を諭すやり方、真似してみようかな。


    3つめのSF話が意外と好きでした。

  • 大好きな伊坂さんの作品を読むのは19作目。とても面白かったです!「PK」「超人」「密使」からなる未来三部作。それぞれのお話が繋がっています!全てことを理解できていないとは思いますが、いろんな繋がりがわかって感動して楽しかったです★私は一番「PK」がお気に入り♪「超人」も良かったです!印象に残った言葉は『臆病は伝染する。そして勇気も伝染する。』です。本当に勇気が伝染して良かったと思います!伊坂さんらしい作品です!三作ともヒーローのお話に感じました☆読後感良かったです♪

  • 何だか久しぶりの伊坂ワールドでした。SF?
     相変わらず、絶妙に時間軸をずらされて、結局良く分からず・・・
     伊坂作品は大好きですが、ここまでやられると何だか悔しい~。面白いことは、面白いんだけどね。

     誰か解説本出してください。または、文庫版のなった時、あとがきでの整理・説明をお願いします。

  • (2014/2/24読了)
    図書館の書架から借りた本。伊坂さんの本が書架に有るのは珍しいです。
    伊坂さんのお得意の、違う話が交互に進行してシンクロし合う構成なのだけど、この作品は時間もシンクロしていて、それぞれの話がどの世界なのか、AなのかA'なのか、一体誰の話をしているのか、読書時間が飛び飛びの私には、ちょっと難しかったです。
    世界を変えることは出来ない、分岐点から違う世界が作られる。変えることはできなくとも、ゆっくりと違う方向へもって行くことは出来る。。。
    作家の秘密の電話が妻にバレたら、何がどうなって、大勢の被害者が出るのか? そこは重要なポイントではないのかもしれないけど、かなり気になる終わり方でした。(もしかしたら、答えは書かれてあったのかもしれないけど)

    (内容)
    その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とはー。未来三部作。

  • 「PK」はサッカーの話でABCDEの話の中には主に4人の登場人物がでてくるが個人名でなく代名詞だったりして、まだ謎が多い。それぞれの話が後に伏線として活きてくる。
    「超人」は予知能力を持った人が出てきます。その人物も重要で、ある使命を持って悩んでいます。
    「密使」でも時間を盗める超能力の人が出てきますが、重要な役割を持った存在が明らかになります。
    未来と過去、そして語り手がくるくる変わるところは一回読んでもわかりづらいかもしれません。
    読んでいくうちに話がつながってくるけど、テーマとしては「信念を貫く勇気を試される話」と私は読みました。

  • 些細な行動ひとつで誰かの未来が変わる。
    それはゴキブリ一匹で起こることかもしれないし、日本中の注目を集めるペナルティキックかもしれない。

    第一次世界大戦の始まりだって、タイミングが合わなかったら起こらなかったのかもしれない。
    いまとは違う世界があるのかもしれない。

    お父さんが息子たちを戒めるときに話してくれたウソみたいな話は本当だったのかもしれない。
    何が本当かなんてわからない。ダイエット食品の広告だって本当かウソかわからない。

    すべて自分の知らないところで、誰かの大きな力で決められてるのかもしれない。

    -------------

    時系列がぐちゃぐちゃなので、整理できないまま読んだ。これとこれと繋がって、とか考えようとしたけど複雑にこんがらがったのであきらめた。

    ぜんぶ繋がってるのかもしれないし、ぜんぶ関係ないのかもしれない。誰かに操られてるのかもしれない。そんなことはわからない。知る方法もない。
    まるで映画『メン・イン・ブラック』の最後のシーンのよう。バタバタ動いたって所詮この世界は巨大な誰かのもの、みたいな感じ。
    気が遠くなる。

  • 現代日本のようで、少し違う。そんな世界を舞台にした物語。
    「PK」「超人」「密使」という中編三つは別々の話ですが、描かれる世界のつながりがやがて、見えてきます。ひとりひとりの小さな葛藤と勇気、決断。それがやがて世界を変えていく、かもしれない、という可能性を示した物語・・・のように感じました。

    伊坂さんの作品には系統がいくつかあるかなと感じるのですが、こちらは「魔王」「モダンタイムス」と同じ方向性、かな。

    個人と世界。庶民と政治。打算と思惑。あらがえない大きなものと、たやすく壊れやすいあわれな一庶民。

    その勝ち負けがはっきりわかっているふたつのバランスが、ゆらいでいくさまが、独特の文章表現で巧くあらわされていて面白さを感じます。

    個人的には、だんだんとものごとが収束していく展開のお話のほうが好きですが、多分読み込めばもっとスルメのように味わいがでてくる作品だと思いました。

  • さまざまな登場人物が最終的に1つの物語としてつながりをもつという伊坂スタイルは、やっぱり自分にフィットしているんだなと実感させられた。
    決してセンセーショナルでもなく、とくに感動的なストーリーでもなく、ごくごく平凡な日常の中に起こりそうなことが物語を紡いでいるが、そういったところがまた自分にとってはぴったりと合うんだろうなとも。
    なので、物語の内容はすぐに忘れてしまうけど…w
    でも、伊坂作品と聞くと自然と手が出ているというのも正直なところである。

  • 何故か未読だった作品。自分の知った情報だと
    さほどいい評判ではなかったですが、実際に
    読んでみると...結構好きな作品でした。
    伊坂テイスト充分なSF作品で、時系列も
    部隊も、視点もまちまちですが、3話ともに
    少し捩れながら繋がっていて、
    メビウスの輪のような作品。

    何かの影響や行動によって引き起こされる
    出来事...バタフライ効果のようなものがテーマで
    更には、自分では抵抗し難い「何か」の力によって
    信念を貫くこと、曲げる事。そして勇気と臆病は
    伝染する...というある意味、いつもの伊坂作品に
    見えるテーマが明確に浮き出たような...気がします。

    「PK」「超人」「密使」の3作を順番に読みつつ、
    再読は順番を変えてみると、分かりにくかった部分も
    見えてくるかもしれませんね。

    大臣に居酒屋で絡んだ青年...凄く気になります。
    どっかで登場してくれないかなぁ...。

  • 表題の『PK』と『超人』『密使』の
    他二編を足した三編が収録されています。
    どれも独立した話なのでそれぞれ楽しめますが、
    伊坂さんらしくゆるい繋がりがあり
    三編読むと繋がるようになっていて奥が深いなと思いました。
    明確に謎解きをするわけではなくて、
    それぞれの短編にでてくる主人公達の
    会話や行間を読んで浮かび上がってくる事実を
    噛みしめて組み合わせてひとつの形を
    自分の想像力で作り上げ、
    その全体像が分かった瞬間に「なるほど!」って
    ひっそり嬉しさを噛みしめる感じです。
    本作の魅力はSF的面白さと、
    伊坂作品ならではの繋がりの妙だと思います.
    時系列を行ったり来たりし、
    ややもすると盛り上がりに欠けるとも言える筆致は
    好みが分かれるところかも知れませんが、
    私はその渋い雰囲気が大層気に入りました。

  • 緑の海から、緑の人へ。

    臆病は伝染する。
    勇気も伝染する。

    次郎くんは大変なことになった。
    ミシンで指を縫い合わせちゃったり
    テレビ見すぎて向こうに入っちゃったり。

    ゴキブリが出て
    奥さんが逃げていたところに
    浮気相手からの電話。

    伊坂幸太郎らしくて
    大好きな作品。

  • 久しぶりの伊坂さん長編にワクワク♪
    ちょっと入り組んだ話やったけど、細かいところで繋がるユニークさがやっぱり好き(^。^)
    もう一度読みたい☆

  • 面白いような難しいような本。
    ところどころに感動はある。伊坂さんらしいといえば、伊坂さんらしい。つかみどころがあるようで、ない。
    繋がったようで、繋がってないのかな。PKはAで、超人はA´みたいな。それを総括する密使?
    内容的にはとても面白かったが、難しい。もう一回読まないときちんと理解できなそう。

  • 久しぶりに好きな伊坂作品。とは言え、もう一度読みはしないと思うけれど・・・。

    色々な人物の視点で描かれやがて収束していく、といういつものパターンなのだけれど、一話の中の時間軸がちょっとややこしかった。うーん。


    三つの話が繋がっているところが魅力かな、と感じました。
    「超人」は、それ単体だとあまり面白みが感じられなかったけれど、「PK」からの流れで「ん?」と思わせ、「密使」で「おー!」と思わせてくれた。(抽象的すぎますね)
    けれど、三つの繋がりがすっきりと分からないあたりが今までと少し違うかもしれません。読者に委ねられている部分が多いですね。嫌いじゃないです。(でも誰か解説してくれたら嬉しい。)

    一押しは「密使」かな。これぐらい軽く読める話が好きです。


    いつものように名言もありました。
    PK「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する。」
    伊坂節健在!好きだ!


    名言とは少し異なりますが、
    「あなたの今までのやり方よりも、より効果的に、求めていた結果が得られます」
    の使いどころがにくい!こういうところも伊坂節ですね。好きです。


    印象的な場面を、「密使」から。
    「どこかの幼児とつながった。(中略)何も見えないながらも、巨大な何者かの腕で抱えられたのが分かる。聞こえるはずのない歓声が鳴っている。(中略)時間の流れが変わり、私は死ぬ。そうなるはずであったのに、私はまだ、いた。掬い上げられた。遠くの歓声はまだ止まない。」

  • ひっさしぶりに伊坂さんの本読んだ。
    相変わらず読みやすい。

    ストーリーとしては、「モダンタイムス」を彷彿させる内容。

    “臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する”
    いいね。最高に痺れる。

  • ひっさしぶりに伊坂さんの本読んだ。
    やっぱり読みやすいのう。

    ストーリーとしては「モダンタイムス」を彷彿させる感じ。

    「臆病は伝染する。そして、勇気も伝染する」

    大臣が幼児を救ったシーン、小津が苦悩の末PKを決めるシーンはその情景が浮かぶほど。

    社会の流れみたいなのってやっぱりあるんだろうね。
    伊坂さんのはそういう人間の心理とか扱った類が多いから考えさせられる。

  •  とても伊坂さんらしいお話だと思いました。
     3つの短編が少しずつ重なりあって、完璧に理解できたわけではないのですが、それでもすごくいい読後感でした。
     個人的には、『PK』の最後の秘書官さんがすごく好き。

     「もし~だったら」

     失敗した時や、辛い時にそんなことを考えてしまうことは多いです。
     けれど、見えない強制力や修正力のようなものが働くとしたら。
     そこで正しい選択をしても、結果は同じなのかもしれませんね。いや、もしかしたら他のもっと大きな間違いを犯すかもしれません。
     そう考えると、今いるこの世界も案外悪いもんじゃないのかもしれません。

  • PK/超人/密使の3部作。

    漫然と読んでしまうと理解できないSF作品。
    3作の共通項は時空を管理しているらしい背広男の介入。
    作家、大臣と秘書官、サッカー選手たちは同じ人物ではあるが
    第三者の介入によってわずかな変化があるようにも思える。

    興味深い挿話や交錯する人の動きなどは伊坂さんらしいが、
    話の流れが難解で理解できない。
    何者かの介入で分岐することで事実が変わるという
    相関性が不明なのでもやもやするばかり。

    ハッキリしていることは一つ。
    子どもには明るい未来を与えたいという願い。

  • いつもの伊坂ワールドです。3つの短編が時空を超えて関係し合っています。非常に読みやすく、一気に完読しました。

  •  うーん、これは難しかった。登場人物の相関関係が、一度読んだだけでは理解できなかった。『超人」の最後に、「よし」といった俺、というのが誰なのか、いまだに理解できない・・・

     何気ない行動や決断が、後の未来を変える一要因になる。伊坂幸太郎らしいテーマだったな。しかし、最近の伊坂作品は、高度すぎてついていくの大変!!

  • どことなく繋がっていく3中編。
    現在と過去が交錯し、その結果こう未来は展開する、みたいな・・・。
    なぜPKは決められたのか?、なぜ謎のメールはくるのか?、なぜ時間が止められるのか?しかも6秒、そんな事を感じながら、かみ砕き読み進めると、
    よくは 分からないんだけど、何かが心に残るという不思議な余韻。
    伊坂さんの誠実な人となりを表す「あとがき」がまた格別だった。

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PKの作品紹介

その決断が未来を変える。連鎖して、三つの世界を変動させる。こだわりとたくらみに満ちた三中篇を貫く、伊坂幸太郎が見ている未来とは-。未来三部作。

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