救国のレジリエンス 「列島強靱化」でGDP900兆円の日本が生まれる

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062175029

感想・レビュー・書評

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  • 他の国ではない、日本の救国。
    著者の藤井氏は内閣官房参与。
    著者の日本民族、日本国土、日本国に対する「愛」を感じる1冊。
    「こんな日本に住みたい」と思える本。
    こんな風になったらいいなぁ~。
    頼みますよ、政治家さん。

  • こんな風になったらいいなと思う。いいモデルをもらったので、後は実現するだけ。日本の将来が楽しみだ

  • 大学の自分の所属していた研究室の教授の著書。
    藤井先生らしく非常に刺激的な内容であるが、とても力強く、明確なビジョンがあり、すばらしかった。一般向けの書籍であるためか論に強引な部分があり、全てを鵜呑みにできるわけではないが、(各種データのサンプルの出し方や乗数効果の話しなど)参考にすべきだし、国家が方向性を持って突き進んでいくために、この本の内容は進めていってほしい。参与に入られたし一層ご活躍頂きたい。
    <その他感想>
    ・強靭化の施策の話はビジョンがありおもしろかった
    ・現在著者の言う通り需要があるところに投資を行っていることが多いイメージだが、地方投資をして、どこまでの効果があるかは疑問を感じる部分はある。
    ・若干論のもっていきかた推計の仕方に強引な部分があるように感じられるが、力強いメッセージとビジョンは一読の余地あり。個人的に地域コミュニティの形成の部分はどのようなことを考えているのか知りたかった
    ・モデルをもとに推計をしているが、前提にあった使い方をしているのだろうか→どこに投資をしても同じように乗数効果があるとは思えない
    ・海外への資金流出により、乗数効果がおちるという話しは?
    <個人的ポイント>
    ・レジリエンス①致命傷を受けない②被害を最小化する③すぐに回復する 柳の木のイメージ。曲がるがおれない。また力がなくなると元通り。
    ・日本には多々災害があり、日本人を日本人にしたのは学校でも文科省でもなく、神代から今日まで根気よく続けられてきたこの災難教育であったかもしれない 寺田寅彦
    ・大阪や名古屋における津波被害は東日本大震災の計算値を用いれば、軽々と100兆円を超え、200兆円や300兆円程度の規模に達する
    ・過去2000年に4回東日本太平洋沖のM8以上の巨大地震が起こっているが、そのうち3回は最長18年以内に西日本大震災が起こっている。過去の歴史にあてはめると、早ければ5~6年後、遅くても20年弱の間に西日本大震災が発生しうる
    ・救国のレジリエンスを手に入れるための8つの対策
    ①「防災・減災」のためのインフラ対策
     危険地域の耐震性を地道に高めていく。国会・官庁などの超重要施設の破壊を防ぎ、致命傷を避ける
    ②「リスク・コミュニケーション」の推進
     防災教育 子供のみならず大人も。行政・政治にかかわる人も。
    ③「地域コミュニティ」の維持と活性化
     それぞれの地域で自信や津波に対するコミュニティの必要性
    ④有事を用意した「強靭なエネルギー・システム」の構築
     原発などの耐震性を高める。エネルギー供給システムを重層にする。電気・ガス リダンダンシー 冗長性 
    ⑤企業・工場の「BCP」の策定義務化
     工場・企業の強靭性・レジリエンス確保のため
    ⑥有事の際の「救援・復旧対策」の事前想定
     行政・中央政府のBCP と自然田 地域全体に対して策定する。救援の道路インフラなど大規模な公共事業を織り込んだ計画となるところが企業のBCPと異なる
    ⑦日本全体の「経済力」の維持・拡大
     基礎体力となるGDPが高くなれば、被害に対しても乗り越えて行ける可能性が高くなる
    ⑧「強靭な国土構造」の実現
     『地震や津波の被害が大きそうなところのいろいろな機能を、地震や津波の被害が小さそうな所に、移転させていく』ことを通じて分散型の国土をつくる。

    ・西日本は沿岸地域に道路が集中しており、津波が発生すると東日本のように救援隊が通ることのできる動御がない。震災に耐える高速道路もつくられていない。激甚な津波被害の後、誰も助けにいけない状況になりうる。
    ・復習と整備基本法案 伊丹空港跡地など関西が候補にあがっている
    ・列島強靭化に必要な予算105~200兆円 年10.5~21兆円
    ・ここ15年ほど経済成長を止めてしまっている国は日本だけ
    先進国も経済成長している
    ・新幹線、高速道路の整備により、三大都市圏に集中している人口を分散させる。太平洋ベルトに本社機能があるはいいが、工場など他の地域に立地できるよう交通網を発達させること。

  • 「救国のレジリエンス」、この本を一言で表すのなら、正に題名通りの本である。

    公共投資にはムダも存在するが、耐震化、緊急時を想定した地方への高速道路の建設等の「必要な」公共事業も存在する。日本では平成の関東大震災や東南海地震等の災害が懸念されており、同書ではそれらの災害へ対処するための予算は10年間で約200兆円(1年間で20兆円)であると見積もっている。
    現状では、10兆円にも満たないまでに公共事業予算は減少している。マスコミから批判されている公共事業、その存在意義について考え直す必要があるのは明白である。

  •  前向きな本。日本にはまだ未来はある。

     日本が現状を打破するためには、一人一人の国民がしっかり、真実を知り、そこから自分自身でしっかり考え判断する力を養っていく事なんだと思う。
     
     

  • まだ続くかもしれない大災害。しかしそれを克服することで日本の未来に希望を見いだす内容です。ポジティブな論調が良いです。

  • 最近、露出も増えてきた藤井先生の本。
    (今日にこ動の政治のカテゴリを見たら藤井先生のタグが1位でした)
    仕事でもかなりお世話になっています。

    本書は専門家ではなく一般向けに書かれたもので、閉塞感の漂う世の中に一筋の明るい光を具体的なビジョン、プランとともに、とても分かりやすく展開する。いろいろな方に見て欲しい勇気の湧く一冊。

    自分も頑張らないとなぁ...

  • 平和ボケから覚醒する為の本。この本の印税を藤井先生は放棄し東日本大震災の復興に役立たせる事で合意したとの事。

著者プロフィール

京都大学大学院工学研究科教授、1968年生。

京都大学卒業後、スウェーデンイエテボリ大学心理学科客員研究員、東京工業大学教授等を経て現職。

2012年から2018年まで安倍内閣・内閣官房参与としてアベノミクス、国土強靱化等の政策アドヴァイスを担当。

2018年より保守思想誌・『表現者クライテリオン』編集長。


「2024年 『「西部邁」を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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