海賊とよばれた男 上

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062175647

感想・レビュー・書評

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  • 目先の利益しか追求出来ないような人間や
    個人的で感情的な人間関係の中でしか動けないような人。
    代表と呼ばれる立場の中の残念な感じの人が
    今も昔も変わらないように感じてしまった。
    物語だから、
    大なり小なりはフィクション的な所もあるんだろうけど、
    この対する人々の小悪人的なイメージが拭えない。
    主人公のような人は現在出て来るものかなあ。

    商売、営業、そこには不屈の心構えがないと
    本当はやっていけないものなのかも。
    自由競争という名前だけ掲げたような場所で、
    商売の場を荒らすこの人は善か悪か。
    下巻楽しみです。

  • T図書館
    20220703 映画視聴
    2013年本屋大賞
    上巻の読みどころは国岡鐵造の筋が通っている性格と仕事ぶり

    《感想》
    wiki内容では実際とかけ離れている部分が多いと記載されており、フィクションとノンフィクの間と思って読んだ
    本文は端的で非常に読みやすい

    店主、国岡鐵造の哲学「一人の馘首(かくしゅ)もならん」「愚痴をやめよ」の言葉、即決、負けん気の強い所がある
    また戦時に行っている人に給金を出したり、自分は物を売り払い、乞食になってもいいと言う潔さは流石だ
    名前は業界政界にとどろくほど広まっていた
    資金提供した日田重太郎、貸付金の回収を待った二十三銀行の長野頭取、南方軍計画を任せた陸軍省の中村そして従業員が、そんな彼に惚れ込んでいた
    ただ味方も多いが、ひがみ妬みからか敵も多かった
    仕事は昔ながらのブラック企業ではある
    戦後の仕事がない中、海軍のタンク底の油さらいの仕事は本当に厳しそうだった
    映画では始め苦しそうなのに、慣れたのか歌いながらやっていた
    しかしそんな楽な訳がない
    原作では18分で意識を失う位過酷な作業で、10分で交代し、地元で雇った人々も逃げ出すほどだったそうだ
    こんな大変な仕事とは裏腹に巨額の赤字だったと下巻にあった

    唯一ほっとできるお茶をたてるシーンは非常に良かった
    売り払ってしまうお気に入りの古唐津の奥高麗でお茶をたてるのだ
    文中では動の動きが多いが、ここだけは静の動きだった
    店主と常務の甲賀が相まみえる
    甲賀の心の声がお茶のぬくもりと共に尊敬している気持ちを物語っていた
    こちらも温かい気持ちになった

    最後に近代日本の歴史が学べることができた
    第一次世界大戦、関東大震災、世界恐慌、
    満州事変、5.15事件、日中戦争、2.26事件、そして第二次世界大戦
    この順番で世界を巻き込む大事件が次々と起こっていた
    下巻は大戦後だ

  • 優秀な人材が戦争で失われたのが、世界的にも残念に思いました。後半が楽しみ❗️

  • 『感想』
    〇終戦直後の状況は現代の環境に慣れている私では本当の意味では分かりませんが、大変だったのは確かでしょう。その中必死に生きた人がいて、今の私たちがいる。そう感じた。

    〇上下巻にまでなっている本で、題名にある”海賊”が何を意味するかが早いうちにわかるとは。他の意味も今後出てくるかもしれないが。

  • 物語としては面白いけど、実際身近にこんない人いたら大変そうだなぁなんて事考えながら読み進む笑。大変な時のトップは独裁者な面もないと上手くいかないのかな。結果的に上手くいった人の会社が生き残っているんだろうけど、この主人公もかなり紙一重な事を考えると、運というか偶然で世の中成り立ってる部分も多いのかな。会社としても、戦後は良かったかもしれないけど、今の時代でこの働き方したらちょっと、、、みたいな。

    戦争と石油の関係性を知って、新しく戦争を捉えることができたのは面白かった。戦争も、色々な視点から見ると見え方が違ってみえるのかもな、なんて思ったりして。

    すごく面白い!次が読みたい!みたいにハマった本では無いけれど、色々考えさせられた。

  • 想像以上におもしろい本。
    主人公、国岡鐡造の企業家精神にはただただ感服するだけ。
    出光創業家がシェルとの統合をあれだけ拒むのも納得。
    とにかく下巻が楽しみ。

  • おもしろい!!
    こんな日本人がいたとは!!
    誇りに思います!!

  • 映画では語り尽くされてないからやっぱり本だな、と。

  • 出光佐三のお話だが、佐三さんが生まれた頃からの第一次世界大戦や、朝鮮戦争、大東亜戦争、オイルショックなど、歴史小説を読んでいるようでもあった。
    とても詳しく戦地に行った人や、日本で暮らしていた人たちがどんなだったかも知ることが出来、とても勉強になった。
    それにしても、出光佐三はすごかった。政府と喧嘩したり、ライバル会社に足を引っ張られたり、アメリカの石油会社からも邪魔されたりしても、自分の信念を貫き通せる人なんて、そうそういないと思う。

  •  一読巻を措く能わず、とはこのことだろう。
     主人公国岡鐵造の確固たる信念とその行動。どの部分も読みながら手に力が入る。
     下巻でイランから日彰丸が満載の原油を運び出す段でタンカーが浅瀬で底を擦る場面、英国海軍の包囲網をかいくぐる場面では手に汗を握る。
     雄々しい男の生き様に力をもらいたいならこの本を、雄々しい男の決心に号泣したいのなら「永遠の0」を。

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著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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