- Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062177054
感想・レビュー・書評
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もっと二度寝に関することがかかれているのかと思っていた。
(いつもながら単純)
最後で少しでてきただけで、ああやっと(でてきた)と思ったら
さっと終わってしまった。
けれどいいタイトルだと思う。
けだるいような、潔いようなわからなさが好きだ。
共感した分はいろいろあれど
マスキングテープのところで「!!」となった。
「貼って剥がせる」ということは便利である。
わたしは附箋も好きだ。(津村さんはふれていないけれど)
ついでにいうとステッカーも好きだ。(はりっぱなしだけど)
津村さんはマスキングテープを使うまえは
ドラフティングテープをお使いだったとか。
いまはブームのおかげで次から次へと新しいのがでる。
数えるのがこわいほどたくさんお持ちらしい。
(わたしは数えられます)
かわいくて役立って見るといい気分という雑貨は素晴らしいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
共感してやまない本書のタイトル、刊行当初から気になって仕方なかったのですが、今になってようやく読んでみたのでした。
ノートに注がれる情熱に目をみはりました。
すてきなノートを見かけるとつい買ってしまうけれど、もったいなくて使えないのは私も同じ。
でも、普段使いのメモ用に、職場で出た裏紙を使って、ノートを自作しているというのにびっくり。
しかも、版型、枚数、罫線の有無や切り離せるミシン目まで、細部までこだわった条件付きなのです。
このこだわりノートにメモされた、日常の中のふとした場面や言葉が、津村作品の魅力になっているのですね。
あと「出血大サービス」という言葉に関する短い考察に、笑いながらも大いに共感しました。
字面のインパクトのせいで、目に入るたびにぎょっとしちゃうんだもの。
「有無を言わせない切迫と勢い」、「目を背けられないアナーキーさ」、わかるわかる。 -
津村記久子さんのエッセイ集。
読んだ小説があまりにもツボにはまってしまったので、ついついエッセイにまで手を伸ばしてしまいました。
案の定というか、予想通りというか、小ネタを仕入れるとか雑学の知識を得るとかいうようなものではないけれど、小説と同じような独特の気怠いゆるさがあって、なかなか味わい深いエッセイでした。
津村さんというのは、やはりこういう人柄なんだろうな、というのがよく分かります。
「生まれてきてすみません」はたまた「生きていてすみません」或いは「こんな私が芥川賞など受賞して申し訳ない」みたいな自虐的雰囲気がそこかしこに表れていて、こんな腰の低い人がいるのかなあ、と心配になります。
思えば、彼女の作品の主人公も、いつも自分に自信がなく、何か行動を起こそうとすると逡巡するような人ばかり(まだ三作しか読んでいませんが)
その葛藤の仕方、考え、発想がちょっと呆けていて面白いのです。
関西人独特のユーモアセンスも至る所で活かされているし。
津村さんの小説の書き方のヒントが、膨大な裏紙にしたためたメモにあるというのも、発見できました。
今後も彼女の作品は欠かさず読んでいくつもりなのであります。 -
いい意味で評価⭐︎3。
疲れていて、何もしたく無いけれど何か読みたいな〜という時にタイトルが心に刺さり手に取りました。
気軽に読めるエッセイ集。
妖精の話とか、好きだなぁ。
私の周りには邪悪な奴ばっかりだけど。
ゴブリンなんかな? -
タイトルが秀逸すぎる。子供にタイトルを読み上げられ、は!?という顔をされた。いやいやいや、二度寝最高じゃん、毎日やりたい、毎日二度寝できる人生を送りたい。名久井直子さんの装丁もあいまって、気が抜ける感じがすごくよい。
読みながら、ヨウムを検索して画像を次々と眺めたし、ブッフォンはこのときの奥様と別れたはずと経歴検索し、アズーリたちのゴシップをたくさん知った(彼らのゴシップを読むと長友がアモーレとか言うようになってもしょうがないと思う)。まんまと津村ワールドに引きずられている。
ソファーや布団やこたつでゴロゴロしながらダラダラと読むべき本。 -
タイトルの通りゆるいエッセイ。
ノートが好きで集めてもミスコピーの裏紙を使ってしまったり、ハーブがたくさんあってももったいなくてお風呂に使えなかったり可愛らしい。
小説も読んでみようと思った。 -
お仕事小説や地元小説をたくさん書いている津村記久子さんのエッセイ。予想した以上の平凡さ。でもちょっと変な人ー、という感想を持った。
小説のイメージを全く裏切らない人となりのようだ。
前から思ってたんだけど、日中普通に働いて、帰ってきてから4時間寝て2時間書いてまた寝るとかすごい生活だよなあ。
過労死したりしないのかな。なまけもんの私がこんな生活になったら早々にぶっ倒れてしまいそうだ。 -
なんでなん? あんなに小説はおもしろいし、対談で話してるのもおもしろいのに。エッセイはそんなにおもしろくない。言ってることに賛成もしたりするけど、おもしろくないの。
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へらっと笑えるエッセイ。一編は2〜5ページだが、4年分は多すぎる。
ぬるめのスープに、ゴロッとしたじゃがいも、やわらかい玉ねぎに、たまにピリッとするコショウという感じ。
「美味しいんだけど、量が多いかな…あ、この食感はイケる、いやでもやっぱりぬるいし…」と逡巡してたら食べ終わった気分。
テーマごとに三部に分けられてるのはいいとして、その中で時系列ではないことが少し残念。
年齢に触れている文章も、31歳→32歳→31歳など 「あれっ?」となるときがある。
特に問題はないのだけれど気になった。 -
津村記久子の初エッセイ。
劇的に上手なわけではないけど、津村さんらしい平熱で書かれているのが面白い。
私が津村記久子の本に出会ったのは「ミュージック・ブレス・ユー!」を図書館でたまたま借りたのがきっかけだけど、出会うべくして出会った作家な気がした。