- Amazon.co.jp ・本 (338ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062183659
感想・レビュー・書評
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辻村さんが帰ってきた!名前探しまでの辻村さんっぽいお話。講談社の辻村さんが好きだー。
離島のお話、ということでまた最近のおどろおどろしい人間のお話かと思ったけど、適度にスパイシーで爽やかなお話でした。講談社の辻村さんのお話は、女で良かったって読んでる間にじんわり思うことが多い。
漂う空気がスローハイツっぽくて、いいなぁと思っていたら、途中ある人物の登場に笑ってしまった。最高。ほんと最高。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
瀬戸内海の小さな島。「田舎のおっさん」が昔ながらのやり方でしきりつつ、歯に衣着せぬおばちゃんたちがあれこれと世話を焼く、身内にやさしくよそ者には少し冷たい、「ザ・田舎」。
その中で育ってきた、たった4人の同級生は本土の高校へフェリーで通っています。最終便に間に合うために部活動に入ることもできませんが、島全体を「家族」のように思って過ごしてきました。
昔は日本全国にあった「地域のコミュティ」が色濃く残る舞台は、自分では経験したことがなくとも「なつかしさ」を感じます。濃密で閉鎖的な社会だからこそ起こるトラブルもありますが、その密な関係に救われることも多くあります。不器用ながら、相手一人ひとりと真剣に向き合う島民たちの関係性にも少し憧れます(実際には面倒くさいしがらみも多々ありそうですが)。4人の、そして島の将来に希望を感じさせるエンディングで読後感も爽やかです。 -
「離島」という特殊な環境で暮らす人々の物語でした。実際に、島特有のしきたりや文化があるのだろうと思います。その中で、地の人とIターンの人との軋轢などを乗り越えて、生命を繋いでいくことは並大抵のことではないなと感じました。わたしはやはりある程度の町で暮らしていきたいなと思います。
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島に住む高校生4人の青春小説。ロードムービーぽさもある爽やかな物語だった。
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青春
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羨ましい自然の豊かさだが、不便で大変なこともある。
家族同然な島の人間関係に魅力を感じるが、嫌いな人や苦手なところが見えた人とも狭いコミュニティで関係は続いていく。
良い面、悪い面を引っ括めて冴島で、それらが朱里たち4人の成長に繋がっていく。
どのシーン、どのワードが特に良いとかではなく、島や人や感情の色んな見え方が描かれているこの一冊の全てが良かった。
幼馴染4人の個性や関係性、感情で動いてしまう高校生らしさも魅力的で、そういった様子を読み進めてのラストは、感慨深さを感じるもので、最後の最後まで素敵なお話だった。 -
2023.11.07読了
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3.0
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冴島に住む4人の高校生のお話し。彼、彼女らは毎日フェリーで本土の高校に通っている。
4人の友情とちょっとの恋話をそれぞれの視点から物語っていたり、島の住人の出来事も出てきたり、人と人との付き合い方に羨ましくなったり、大変だなと思ったり、色々考えてしまうお話しでした。
衣花が自分の思いを伝える所にジーンときてしまいました。
素敵な親友に出会えて、羨ましいです。
その後の話しも気になるので、是非続きが読みたいです。