君のために今は回る

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著者 : 白河三兎
  • 講談社 (2013年6月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062183673

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君のために今は回るの感想・レビュー・書評

  • 白河さん初読み。
    表紙もタイトルも観覧車に憑いた幽霊という設定も、どれも魅力的でわくわくしながら読み始めたのだけど……。
    うーん。
    登場人物の誰も好きになれず、ゆえに話も楽しみ切れず。

    銀杏の猪突猛進さは若さゆえと羨ましく思うより、もう少し落ち着けーと思っちゃうし、柴崎の飄々さとヘンな一途さはカッコイイと思うより、こういう男子ってズルイよなぁと思ってしまう。
    だめんずの銀杏の元彼やコメのほうがまだ理解できるし、好感も持てる。
    ああ、うん。誰も好きになれずと書いたけれど、コメは割と好きかも。
    裏返せばそれは、やっぱり銀杏と柴崎が好きになれないということと同義になるのだけど。
    (ネタバレになるので理由が書けないのがもどかしいっ)

    時折こつんと心に響く言葉や表現があり、また、観覧車に憑いた千穂の設定や、かぐや姫をはじめ周りの人物たちとエピソードが観覧車に集束されていくところは面白かったしうまいなと思う。
    この1作だけで合わないと判断せずにもう1~2作は読んでみたい。

  • LINEノベルにて読了。
    横書きの文章をスクロールしながら読む感覚は新鮮。

    初めは登場人物の視点の切り替わりに慣れない部分もあったが、
    読み進めるにつれ、サクサクと物語を楽しめた。

    観覧車に訪れる少し変わった人々。
    それぞれが少しずつリンクし、くるくる物語は回っていく。
    メフィスト賞作家さんだけあって上手だなという印象。

    迷いを抱えながら、悩んでぶつかって、
    また同じようなところへ戻ってしまうかもしれないけれど、
    それでも少し何かは進んでいく。

    真っ直ぐな銀杏がとても魅力的。

  • 白河三兎は凄い。ぐいぐい進む展開に全身で惹き込まれてしまう。
    実際にはあり得ない設定やシーンの連続なのだが、妙なリアリティがあり、バラバラのことと思っていたエピソードや人物がストーリーが進むに連れてどんどん結び付いて収斂していく。その思いがけなさに、ハッとして、ますます惹かれてしまう。相当緻密に構想を練って書かれたのだろう。
    こんな白河三兎は、もっともっと注目されていいと思う。純文学というよりエンタメ小説という位置付けだから評価されないのだろうか。エンタメっぽい突拍子のなさもあるが、登場人物の語る言葉の中には、物事の本質を突くような哲学的な鋭い知見が含まれていて、人生とか世界とかを語らせても十分世の中に通じると思うのだが。
    とにかく、多くの人に読んでみてもらいたいと思う。ただ、本書は、ラストがちょっと分かりにくかった。作者は余韻を残したかったのかもしれないが、それまで主人公の感情の一つ一つまで言葉で表されていたのが、最後だけ、それが省かれていて戸惑った。そこが少し残念。

  • 前作が余りに素晴らしい作品だった故に
    今作の期待値はかなり高い...というハードルを
    やんわり...といなした様な印象の残る作品だった。
    上手いと思うし、登場人物たちのどこか
    浮き世離れしたキャラは愛すべきもので
    読んでいて惹き付けられます。

    コンプレックスを抱えながらも自分に
    正直に強く活きる主人公「銀杏」。その元カレで
    盗聴魔の「エッチ」。さらに未来を視る事の出来る
    占い師、男を言葉で攻撃する美人の「かくや姫」...
    そして観覧車のゴンドラから出られない幽霊の「千穂」。
    様々な人物達が巨大な観覧車にそれぞれの思いや
    人生を託し、ゴンドラは回る。そう、君のために。
    そんな群像劇で恋愛ストーリー。

    メフィスト賞出身に固執してミステリ要素を
    求めると今作は肩透かし感が強いかもしれません。
    自分も多少はそのクチだったので、今作に関しては
    少々物足りなさを...感じてしまいます。

    あまりに強く真っ直ぐな「銀杏」という女性が
    自分的には怖い...のかもしれません。これがリアルな
    恋愛小説だとは思えず、かといってファンタジー...かと
    というと少し切なく、残酷だったり...。
    やはり期待値が高過ぎて、読む側の自分が多少
    空回りしてしまった...のかも。

  • 書店で「伊坂幸太郎のラッシュライフのような〜」という文句が書いてあったため、読んでみた。が、そこまでの衝撃は得られなかった。
    しかし、物語を通しての不思議な世界観を見せられている感じは、なかなか好印象。文の書き方、伏線の貼り方も綺麗だなと思った。

  • 事故でなくなり観覧車の中で自縛霊となった少女千穂と、その親友銀杏の2つの視点を交互に配置して進んでいく構成が面白い。そういう二視点から語られるのはよくあるパターンなんだろうけど、この小説ではその手法が見事に機能している。

    人物と生き方を読む物語だと思う。二人の主人公はじめ、主要な登場人物たちの人生、葛藤、趣味趣向の個性的なこと。そして登場人物たちが交差することで伏線が張られ、回収されていく様の絶妙さ、二視点が落ち着きなく移り変わることすら心地よく感じる。

    それだけに、片側の視点だけとなってしまった、オーラスは非常に残念。着地点そこでエエんか?っていうか着地してないんとちゃうか?
    ああいう風なモヤモヤしたまま終わってしまうのは勿体ないと思うぞ。

  • 死んで観覧車の中の地縛霊になってしまった千穂と彼女の幼馴染である銀杏を巡るファンタジックな青春物?
    二人の視点が交互に綴られる物語。

    銀杏の訳の分からないエネルギーに引きずられてどんどん読み進めてしまうんだけれど、何か色々消化不良…。
    強引に全てを結びつける為の『突風』とか、千穂の消え方とか、最後の銀杏と彼の事とか、え?それでいいの?と言いたくなった。
    正直どの人の結末も今ひとつすっきりしなくて、唐突に話が終わらされてしまった感がある。
    千穂にとっても銀杏にとっても何か変わるきっかけが物語の中であったとも思えず、ちょっと微妙な読後感だった。

  • 下の方でどなたかが『伊坂幸太郎のラッシュ・ライフみたいな話』と書いてましたが、まさにそれです。
    いろんなエピソードが合わさって一つの大きな流れを作っている感じ。

    話は二人の女性の視点で交互に進められる。
    一人は千穂。彼女は事故で突然命を落とし、地縛霊となって観覧車に居つく。彼女の最後の願いは、高校時代の友達である銀杏に出会うことだった。千穂は銀杏に伝えたい想いがあった。
    銀杏を待ちながら、観覧車に乗ってくる人たちを観察する日々がつづられていく。
     
    その銀杏がもう一方の語り手。
    銀杏はかつて水泳の五輪強化指定の選手だったが、胸が大きくなったことでその夢を断たれる。
    叡智という軽い男が恋人で、彼と同棲していたが、彼の盗撮趣味やいい加減な性格に嫌気がさして振る。
    そこへ千穂の訃報が入り、弔いに行った先で再会した元同級生・柴崎に恋をする。しかし柴崎には9年付き合っている恋人がいた。

    こんな感じで話が進んで行く。
    千穂のとりついている観覧車を動かす係員として叡智が働いていたり、観覧車を使って占いをするおじさんの元へ柴崎の恋人が尋ねてきたり……だんだんと観覧車の千穂の元へ銀杏が近づいていく。

    推理ものとはいいがたい感じではあるけど、ところどころに驚きの仕掛けが用意されていて「あっ!」と思った。
    一番びっくりしたのは「かぐや姫」が銀杏の上司である女医だったことかなー。
    全然気が付かなかった。
    あと冒頭で脇役のカップルが話していた超能力番組にもちゃんと意味があったり、全頁仕掛けだらけです。

    銀杏をはじめ、あまり好きになれる登場人物はいなかったし、最後はハッピーエンドまで行かない感じなんですけど、構成の緻密さにひたすら感動。

  • なかなか~~
    言い回しの妙
    意地っ張りで・・
    好きだな

  • 観覧車の幽霊とオッチャンとかぐや姫と銀杏がどう繋がるのか繋がらないのか先が気になって一気に読んだ。占いも運命も信じないけどこんなのあってもいいよなって思う。人を信用しない彼がこのあとどうなっていくのかが気になるなー!

  • 観覧車に住み着いた、幽霊の物語。
    著者らしい価値観や雰囲気を散りばめた、ライトな青春ファンタジー。
    思っていたよりやや甘ったるく、そのまま終わってしまった。
    他作のように、キレや魅力、捻りがもうひとつあってよかった。
    3-

  • 『八ヶ月近く地縛霊をやっているけれど、私は概ね穏やかな日々を送っている。初めは古株の幽霊が新入りの私をいびりに来るのでは、とビクビクしてゴンドラの中で息を潜めて過ごしていた。』

    『出会いに確率は関係ない、と私は思う。互いに引力があれば、自然と結合する。いかに不可能に思える確率でも、引力の働きによって二人の手は繋がる。それが運命というものなのだ。』

    『明日の価値が下がったのは自分の進歩が止まったからだ。丸一日過ぎても無駄毛しか成長しない自分にがっかりする時がある。でももっとがっかりするのは成長しようとしない自分に何一つ疑問を感じない時だった。』

    『裸で包丁を握るのは二回目だな、と私は恐怖心を打ち消すためなのか、無意識のうちに過去の楽しい思い出に浸っていた。正確には違うな。あの時はエプロンをしていた。』

    「自慰(G)と愛(I)の間に挟まれたHは、当然セックスの意味だろ」
    「あたしはそっちの説がいい」
    「同感だ。じゃ、ホテル行こうか」
    「手が早いのね」
    「愛を育むのはセックスのあとでいいんだよ。アルファベットの神様がそう決めているんだから」

    「占いに来る人はみなさん悩みを抱えているから騙すのは簡単です。心が弱っていると目が曇り、自分の願望しあ見えなくなります」
    「それは詐欺にならないんですか?」
    「夢を売るのが占い師の仕事です」

    「私はあなたに助言し、それに基づいてあなたは誰かを救うことになります。その誰かは別の誰かを助け、その別の誰かは、と連鎖が続いて、いつかは回り回って私を救うのです」「素敵な考えですね」
    「理想ではありません。現実に行われていることなのです。世界が入り組み過ぎているのでわかり難いのですが、全ては繋がっているのです。私もあなたもこの世界を滞りなく回転させる大事なピースの一つなのです」

    「飲んだら乗るな。乗るなら飲むな。いざ、乾杯!」

    「あなたに残された時間は十五分を切っている。観覧車が一周する間に私の心を捕まえることができないなら、あなたにもうチャンスはない」
    「そんな横暴な。十数分で何ができるって言うんだ」
    「百メートル走のメダリストは十秒で世界と歴史を変える」

    『耳が痛かった。同じ相手と百回寝るのは相当なエネルギーが必要になるを愛情の継続、マンネリの打破、ムード作り、テクニックの向上、それらの努力を怠ってはなし得ない偉業だ。』

    『二週間前に恋を葬り、しばらくは喪に服す誓いを立てたのに、新しい恋が不意に現れて私から喪服を剥ぎ取った。』

    『確かに死者を忌み嫌うのっておかしい。ちっとも汚くなんかない。生きている人間の方がずっと汚い。』

    「もしも私が超能力者だったら自分の能力を隠すわ。テレビなんかで公にしたら、私を悪用しようとする人もきっといるから。まともな人ならそう考えるでしょう?」
    「そうだな」
    「だから本当の超能力者は目立たないようにして、その能力を自分や自分の大切な人のためにこっそり使っているのよ」
    「お前の言う通りだ。バトル漫画の主人公が戦闘開始のしょっぱなから必殺技を出せないのと同じなんだな」
    「う〜ん ー まあ、そういうことだね」

    「先生、『ピザ』と『ピッツァ』の違いってなんですか?」
    「アメリカ人が作ればピザ。イタリア人が作るとピッツァ」
    「あの主人はイタリア人なんですか?」
    「純血の日本人よ。でもイタリアのピッツァ学校できっちり修行したから、彼の肘から下はイタリア人なの」

    「自分を大切にすることよ。人の心はガラス細工のように脆いものなの。稀に防弾ガラスみたいにタフな人もいるけど、大抵はソフトに扱わなくはならないの。もし壊れたら自分の手を傷付けることにもなるでしょう? だから自分が怪我しないことを第一に考えて慎重に優しく扱えばいいのよ。そうすれば自分も他人も傷付かないで済む」

    「奈良の大... 続きを読む

  • びっくりするくらいバラバラで、バラバラだけど繋がってて、みんなぶきっちょで。
    誰にも共感できなくてなんだかなーと思いつつ、最後はやられる。
    言葉の何気ない使い方、ニュアンスが好き。

  • ばらばらの短編集のような話が、みんな繋がっていたというオチ⁈に、たまらなく魅力を感じます。

  • 観覧車の地縛霊となった千穂は、そこで幼馴染の銀杏を待ち続ける。そこには、盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失の記者、ゴンドラでお見合いする美人といった様々な人たちが訪れて・・・
    一見、バラバラな登場人物たちがだんだんつながっていくところに惹かれていきました!
    伏線もちらほらあって楽しかった!!
    だけど、ラストがちょっと・・・結局銀杏の恋はどうなったのかちょっとわかんなかったなぁ・・・((+_+))

  • 15分かかる観覧車って独特の空間。個室がわりに使う人って実際いるのかな。景色見ないのもったいない。

  • この作家は、割と好きなのだけれど
    この話はちょっと好きになれない
    主人公に感情移入できない
    恋する女の子は好きなのに、不思議だ

  • 心の移り変わりは読むことができないじゃん?いつイレギュラーするかわからないでしょ。恋愛には付き物なんだから、僕はいつイレギュラーしてもおかしくないって思っている。

  • 観覧車を通して、自縛霊になった少女、オッチャン、化け猫という青年、かぐや姫のような美少女など興味深い人物が続々と登場してくる。
    手のひらの一輪、井の中のスイマーという副題も面白い。
    なぜこんな題名なのか読んでいるとわかってくるし

    バラバラの乗客だった登場人物も絶妙に絡んでくるあたりが好きな展開だった。

    寝不足になりながらあっという間に読了してしまった・・

  • 最近注目している作家、白河三兎さん。今回は観覧車の地縛霊となった女の子が出てくるファンタジー小説。1週15分の閉鎖的な空間である観覧車を舞台に観覧車で占いをするオジサン、盗聴癖のある観覧車の係員の男、観覧車でお見合いをするかぐや姫のような美女……さまざまな人の思惑が絡み合ってみえてくる真実とは。果たして彼女は成仏できるのか?多少人を選ぶかも知れないけれど、魅力的な書き手だと思う。2013/391

  • なんだか不思議なお話でした。
    観覧車のゴンドラの地縛霊になってしまった千穂と、猪突猛進型の銀杏。
    二人の視点が交錯しながら紡がれていく物語。
    周りを取り巻く人々も随分と癖のあるタイプで、象徴的に用いられる観覧車に乗せて、それぞれの思惑がくるくると回っている。
    バラバラに見えたそれぞれの欠片が、運命の歯車が噛み合っていくかのようにいつの間にやら収まっていったという感じ。
    雰囲気は嫌いじゃ無いです。
    ただ、感想を聞かれると"なんだか変わったお話"というのが正直なところ。

  • めぐって、まわって。。。
    観覧車も、人間関係も、人生も。
    自分勝手だけど、やさしい人たちのファンタジー。

  • 湊作品や辻村作品の雰囲気で進みつつ最後は希望を持てる読後感の良い作品でした。小説新潮で観覧車の話出てきてたのでそれとの繋がりもにやっとしました。

  • ★★☆☆☆
    登場人物が全員紙袋をかぶった感じ
    【内容】
    わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師…みんな必死にくるくる生きてる。

    【感想】
    あれ?主要な登場人物だけで5人位いるんだけど、全員同じ人に感じてしまう。不思議だ。
    まさに没個性なんだよ。喋ってる部分も心情を表している部分もぜ~んぶ同じ感じ。

    というわけで、あっというまに飽きてしまった。後半はまぁまぁ良かったけどずーっとおんなじ感じは否めなかった。


    あれ???よく考えるとそれって狙ってやったのかな?観覧車が題材だから、ぐるぐる同じ所を回って代わり映えしないみたいな。。。

  • 観覧車から出られない地縛霊・千穂。その親友で真っ直ぐに生きる銀杏。
    二人の視点から語られる物語は、観覧車の様に回っていく。

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君のために今は回るの作品紹介

ねぇ、銀杏。わたしたちは確かに友達だったよね?

わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師……みんな必死にくるくる生きてる。
だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?

これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語――。

君のために今は回るのKindle版

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